4/10 - 長岡技術科学大学 電気系 杉田研究室

20150410
信号理論基礎
ガイダンス+α
H27.4.10_(NO1)
1
担当教員紹介
• 杉田 泰則
居室:電気1号棟503室,内線番号:9519
「前半(本日~8回目まで)を担当」
情報通信制御システム工学コース
• 岩橋 政宏 先生
居室:電気1号棟510室,内線番号:9520
「後半(9回目~)を担当」
情報通信制御システム工学コース
2
講義の内容・目的
~シラバスから抜粋~
【授業目的】
フーリエ級数展開とフーリエ変換を中心とする直交関数
展開について学習し、線形時間不変システムにおける信
号の解析手法ならびにその応用について理解を深める。
【達成目標】
1. フーリエ級数展開の定義を理解し、代表的な信号波形
を展開できる.
2. フーリエ級数展開の性質を理解し、その応用について
計算ができる.
3. フーリエ変換の定義を理解し、代表的な信号波形を変
換できる.
4. フーリエ変換の性質を理解し、その応用について説明
ができる.
3
~シラバスから抜粋~
授業項目と評価について
【授業項目】
01
02~03
04~05
06~07
08
09~10
11~12
13~14
15
16
周期関数のフーリエ級数展開
正規直交基底、複素フーリエ級数
畳み込み、パーセバルの定理、最小二乗近似
デルタ関数とその性質
復習及び中間試験(1~7週の内容) 6/5予定
(場所は未定)
フーリエ変換とその性質
パワースペクトルと相関関数
線形システム、情報通信、信号処理への応用
期末試験?(9~14週の内容)
確認及び復習
【評価方法】
達成目標に掲げた項目について,中間試験(50点満点)お
よび期末試験(50点満点)により成績を評価する.なお,合
計が60点に満たない者には、受講状況によっては,別途
試験を課す場合がある.
4
教科書について
工学基礎演習シリーズ1
「フーリエ解析」
H.P.スウ著 佐藤平八訳 森北出版
(3200円+税)
売店で購入可能
5
入門者向け参考書(そこそこおすすめ)
○ 「フーリエ解析」
大石進一著, 岩波書店
○ 「なっとくするフーリエ変換」
小暮陽三著,講談社
6
異色?の参考書(概略だけなら良くわかる)
○ 「マンガでわかるフーリエ解析」
渋谷道雄著,オーム社
○ 「フーリエの冒険」
ヒッポファミリークラブ
7
授業の位置づけ
3年生の専門科目
ここ
8
フーリエ解析の意義
**電気電子情報工学課程**
電気エネルギーシステム・制御工学
電気 ☆ 制御理論 ☆ 電力・回路
☆ プラズマ ...
電子デバイス・フォトニクス工学
電子
 量子力学 ☆ 光
 波動 ...
情報通信制御システム工学
情報
☆ 信号処理・解析 ☆ 画像・映像
☆音声・音響 ☆ 脳波解析 ...
キーワード:周波数,スペクトル
9
プラズマの温度
太陽の表面温度は?
およそ6000℃
蛍光灯の温度は?
およそ10000℃
どうやって計るの?
10
分解された光
⇒ スペクトル
分光法(ぶんこうほう、spectroscopy)とは、物理的観測量の強
度を周波数、エネルギー、時間などの関数として示すことで、
対象物の定性・定量あるいは物性を調べる科学的手法。
11
フーリエ変換赤外分光法:
分子の振動による赤外線吸収を測定することで、分子
構造の情報を得る手法
12
フーリエ解析の大まかな分類
連続時間信号
 フーリエ級数展開 ⇒ 周期関数
 フーリエ変換 ⇒ 非周期関数
 離散フーリエ変換
(DFT: Discrete Fourier Transform)
 高速フーリエ変換
離散時間信号
(FFT: Fast Fourier Transform )
講義(前半)のキーワード:
 周期関数: 正弦波(sin, cos),e, オイラーの公式
 正規直交関数系: 直交性,内積,距離(ノルム)
 周波数: 時間領域,周波数領域
13
この講義(90分)の使い方(前半)
① たまに「小テスト(確認テスト)」をします:10分程度
② 60分くらい,講義っぽいことをします
スライドと板書を併用 ⇒ 頑張って書き写して下さい
*原則、スライド資料は配付しません
③ 残りの時間で演習問題を解いてもらいます
④ 宿題も結構出します
**単位の計算方法**
• 講義:1時限/週×15週で2単位
(1時限毎に4時間の予習復習が必要)
実際は「1時限=90分」であるが,教務上は「1時限=2時間」
として計算:45時間の学習=1単位:
14
では,早速授業!
15
フーリエ
(フランス:1768~1830,ナポレオンの時代)
<熱伝導の方程式を解くため>
1807年:「任意の周期関数は三角関数によって
級数展開できる」というフーリエ級数を提案.
(論文として提出したけれど... 「Reject」される)
(審査員:ラプラス,ラグランジュら)
a0 ∞
f (t ) = + ∑ {an cos(nω0t ) + bn sin( nω0t )}
2 n =1
1
ω0 = 2πf 0 , f 0 =
T0
*級数:(無限)数列の和の形で表現
ジャン・バティスト・ジョゼフ・フーリエ
16
フーリエ級数展開の特徴
 テイラー(Taylor)級数展開,マクローリン展開など:
f ′(a )
f ′′(a )
f (t ) = f (a ) +
(t − a ) +
(t − a ) 2 + 
1!
2!
⇒ 微分が必要なので,不連続関数に適用できない.
 フーリエ級数展開
a0 ∞
f (t ) = + ∑ {an cos(nω0t ) + bn sin( nω0t )}
2 n =1
⇒ 微分が不要なので,不連続関数に適用できる.
ただし,周期関数が対象.
17
寺田寅彦の尺八
「なっとくするフーリエ変換」より引用
一見複雑そうな信号も
sin, cosの重ね合わせ
18
寺田寅彦の尺八
「なっとくするフーリエ変換」より引用
(振幅スペクトル)
周波数
19
オーディオグラフィックイコライザー
大きい
低い
高い
小さい
周波数 frequency
20
画像も三角関数でできている??
ω2
直
流
ω1
21
画像も三角関数でできている?
ω2
ω1
22
フーリエ解析とは?
性質の良く分からない複雑な信号(関数)を周波数成分に
分解して簡単に記述し、何かに応用すること
(時間領域)
(周波数領域)
周波数
複雑な信号を成分(周波数)毎に分解し,
その大小に従って配列したものを振幅スペクトル(あるいは単にス
ペクトル:spectrum)と呼ぶ。
*** フーリエ解析の応用分野 ***
〇 音や光、振動、画像、脳波、材料の解析などなど
23