DNW-14006 の概要 - 国立研究開発法人日本医療研究開発機構

DNW-14006 の概要
課題番号 :DNW-14006
課題名
:がん細胞 DNA 脱メチル化酵素を分子標的とする First-in-class の
がん治療薬の探索
主任研究者(Principal Investigator):
辻川 和丈(大阪大学大学院 薬学研究科)
課題番号 DNW-14006 について、
がん細胞 DNA 脱メチル化酵素 X をターゲットとして、
新たな抗がん剤の創出に取り組んでいる。
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去勢抵抗性前立腺がんの病理組織を用いた網羅的遺伝子発現解析により、癌部で
特異的に高発現が認められる遺伝子として、酵素 X を発見した。
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膵臓がん、肺がんにおいても酵素 X の顕著な発現が臨床検体で認められ、その高
発現と予後不良性とが有意に相関することが分かった。
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酵素 X のノックダウンにより、
in vitro, in vivo において抗腫瘍作用が認められた。
上記の結果をもって、酵素 X の阻害剤は癌の有用な分子標的薬になる可能性があると考え
られたため、その治療/診断用途/スクリーニングに関する特許 3 件を出願した。
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In silico 解析、酵素阻害スクリーニングにより得たヒット化合物の誘導体合成を展
開し、in vitro においてサブμM でがん細胞増殖抑制作用を、また in vivo におい
ても抗腫瘍作用を示す化合物を見出し、物質特許の出願を行った(1 件)
。
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詳細な抗腫瘍作用のメカニズム解析を行うと共に、阻害化合物の誘導体研究を行
っている。
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新たな阻害剤の取得に向けた HTS(high throughput screening)系の構築を完了
し、化合物スクリーニングを開始する予定である。
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