シュリンプの模様や体色を遺伝子で操ることができるか? 自然科学ユニット*&解剖学ユニット**&基礎看護学*** : 鳴瀬善久*、廣瀨英司**、都築英明*** ビーシュリンプは体長約2〜3cm の淡水のシュリ ンプで、原種は香港産で半透明のカラダに茶褐色の バンドが入る特徴を持つ(図1)。ビーシュリンプ は品種改良によって変異体が多数作出され(図 2) 、多種多様な模様(体色)となり(図3) 、左 右非対称柄の個体まで作出され(図4)、販売業 者などによって別の名称が付けられている。その 為分類学上では種小名がビーシュリンプには付い ておらず、種類を見極めるのが困難となっている。 当研究室では、ビーシュリンプの模様形成に関わ る変異体を解析し体表模様形成のメカニズムを 研究中! 研究内容: 甲殻類ビーシュリンプの変異体を解析し、模様形 成について解析を行っている。レッドビーの色素胞 は、赤色素胞、黄色素胞と白色素胞の 3 種類の細胞 が確認できた。ブラックビーでは上記3種の色素胞 の他に、この色素胞の存在する下層に黒(紺)色の 石垣状の細胞があることがわかった(図5)。肉眼 で黒色に見えるのは、赤色素胞、黄色素胞にこの紺 色の細胞が重なることで光の波長を全て吸収し、黒 色として知覚されていると考えられた。今後はこれ らの変異体の解析や分子生物学的解析を進めてい き、模様を遺伝子レベルでコントロールできるか研 究。
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