神奈川県立保健福祉大学 看護学科 基礎看護学 平成27年度 基礎看護学演習への 臨床実習指導者の演習参加 活動報告 病院実習で学生の指導に携わっていただいている実習指導者の方々に学内の授業に も参加していただきました。その活動報告をいたします。2015年10月から12月に横浜市立 市民病院および横須賀共済病院の実習指導者さんに計3回の基礎看護学の演習に参加 していただきました。 《 演 習 参 加 目 的 》 大学の基礎看護学演習において、 臨床指導者と大学教員が協同で指導 することにより、より良い看護職教育を 目指す。 《演 習 参 加 目 標》 1) 基礎看護学での講義や演習内容を理 解し、基礎看護学を学ぶ学生のレディ ネスを理解する。 2) 演習での教授方法の特徴や工夫点、 課題を理解する。 3) 学生とコミュニケーションを図り、互いの 理解を深めるきっかけを作る。 4) 臨床指導者は学生に対して看護職の 役割モデルをとり、キャリアパスの方向 性を示す。 5) 臨床指導者と教員の良好な協同関係を 構築する。 《 参 加 要 領 》 ①事前に演習資料を臨床指導者に渡し、目を通してき てもらう。 ②演習前にオリエンテーションを行い、参加目的、方法、 教授内容の確認を行う。 ③演習開始時に臨床指導者は、学生に対し自己紹介 を行う。このとき、自分が看護において関心を持っ ていることも簡単に紹介する。 ④授業開始後は教員によるデモンストレーションを見 学し、学生を誘導し、教員と協同的に指導を行う。 ⑤演習時は、最初の20分は1教員に1臨床指導者がつ いてシャドーイングを行い、学生の動きや教員の動 きを知る。残りの時間は、自分ができる範囲で学生 指導に入る。積極的に学生とコミュニケーションを 図る。 ⑥教員は臨床指導者がシャドーイングや指導を行い やすいように配慮する。 ⑦演習終了後に振り返りの機会を持ち、また授業評価 アンケートを記載する。 ⑧後日教員はA4用紙3枚程度に報告書(写真入り)を 作成し、大学ホームページおよび病院にて公表す る。 《 演 習 日 程 ・ 科 目 》 10月13日 看護技術論Ⅰ 「感染予防、体位保持、体位変換法」 11月24日 看護技術論Ⅰ 「足浴、陰部洗浄」 12月09日 看護技術論Ⅰ 「コミュニケーション演習」 安楽な体位変換とは? 足浴に挑戦! どんなコミュニケーションが 良いのでしょうか? 神奈川県立保健福祉大学 看護学科 基礎看護学 演習参加風景(写真は許可を得て、公表しています) 感染予防、体位保持、体位変換法:演習の見学、指導に入っていただきました。 足浴、陰部洗浄:臨床での経験を踏まえた貴重なアドバイスをいただきました。 コミュニケーション演習:グループの話し合い、ロールプレイングに参加し助言をいただきました。 演習時間のあと、 実習指導者と教員 とで振り返り・情 報共有の会を持ち ました。 最後に記念撮影 パシャ! 神奈川県立保健福祉大学 看護学科 基礎看護学 参加者アンケート(抜粋) 学生の感想 実際の臨床の現場ではどのように行われているかを知ることができた 「実際に現場ではどうしているのか教えてもらえた」「どうやるとやりやすいか、どうやると患者さんへの負担が少なくなる か教えて頂けた」「一度現場に出ている方と一緒に考えることで、違った物の見方を知る事ができ、新鮮だった」 アドバイスをいただき、演習内容の理解を深めることができた 「便器の位置、ベッドの高さなどアドバイスをもらえた」「間違っていた時にすぐに指導してもらえた」「一つ一つの手順を確 認しながら演習できた」「患者さんの羞恥心について深く考える機会にもなった」 疑問をすぐに解決できた 「すぐに質問することができた」「疑問があった時に聞くことができて良かった」「分からないことがあったときは体験談を 交えて教えてくれた」 臨床指導者ともっと関わりがほしかった 「臨床指導者とあまり関わりを持てなかった」「私たちのグループには演習指導者がいなかった」 その他 「沢山の先生がいて、密接な指導をしてもらえて嬉しかった」「自分の気づけない視点を気づかせてもらった」 5 4 3 2 1 1)「感染予防、体位保持、体位変換法」の演習 2)「足浴、陰部洗浄」の演習 3)「コミュニケーション」の演習 0% 20% 40% 60% 80% 100% 学生による演習評価の比率(「たいへんよかった」が5,「よくなかった」が1) ※演習中に指導者と関わる事が少なかった学生の評価(37名)は除外 臨床指導者の感想 学生のレディネスや学びの状況を理解できた 「学生の状況、演習方法、反応を実際にみることで1年生のレディネスを理解できた」「患者さんと関わることが初めてに近 い学生さんのとまどいなどがよく分かった」「様々な事を考えて実習に臨めていることと実習性としての態度が1年生なりに 考えられていることが分かった」 演習の特徴や工夫点が理解できた 「講義だけでなく、実践して学生が自ら気づく学びを大切にしているんだなと思った」「グル-プダイナミックスが良かった 「患者側、看護師側、全体を見て、思ったこと感じたことをそれぞれ意見を述べていて、色々な見方ができるように工夫さ れていると感じた」「パワーポイントや実際にベッドや先生やさくらさんを使用しての説明がわかりやすかった」「時代に応じ た授業をされており、年々変化する医療体制に私たちも率先して学んでおかないといけないと思った」 臨床指導に活かしたい 「様々な意見が出ていて、実習中でも色んな意見が引き出せるような指導をしていきたい」「実習に来る前にどのような学 習をしているのか知るきっかっけとなり、実習につなげて指導していきたいと思った」「学生さんたちが考えたことや感じた ことが今後の実習へとつながっていけると思った」「学校と病院との違いを知り、病院に実習で来たときのコミュニュケ- ションの取り方を学べた。」 その他 「看護職が患者とコミュニュケ-ションをしている姿をもっと見せていき、学生のコミュニュケ-ション方法の一つとなるように していかなければいけないと感じた」「学生のフレッシュな意見をきけて改めて勉強になった」 1)レディネスの理解 5 2)演習の特徴・工夫の理解 4 3)学生とのコミュニケーション 3 4)役割モデル・キャリアパス 2 5)教員との良好な関係 1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 臨床指導者の自己評価の比率(「よくできた」が5,「できなかった」が1) 実習指導者のみなさん、演習参加ありがとうございました。 来年度も是非お願いします。 基礎看護学 水戸優子
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