2015 Apr 02 3月の日銀短観 製造業の景況感は横ばいながら、今後は内需がけん引役となって改善方向へ 昨日発表された3月の日銀短観の業況判断指数は、大企業の 製造業が+12、非製造業が+19となりました。前回調査と比べて 非製造業は小幅に改善する一方、製造業は横ばいとなりました。ま た、中小企業は大企業より景況感の改善が遅れており、今回の結 果は、全般的に企業の景況感は足踏み状態で、「先行き」も慎重 であることが確認されたことなどから、昨日の日本株は下落しました。 足下、製造業を取り巻く環境は、円安や原油安の一巡に加え、資 源価格の低迷や米国の利上げ観測などを背景に海外景気の先行 き懸念が燻っており、輸出企業の景況感の改善は緩慢になってい ます。一方、非製造業は、昨年4月の消費増税の影響が和らぎつ つあることに加えて、外国人観光客の増加なども追い風となって、 底堅く推移しています。 今後は、今年の春闘で大企業全体に賃上げの動きが広がるなか、 (ポイント) 30 大企業の業況判断指数 20 20 10 10 0 0 -10 -10 -20 製造業 -30 非製造業 製造業 非製造業 -30 -40 -50 -50 -60 中小企業の業況判断指数 -20 -40 -60 05/6 07/6 09/6 11/6 13/6 (注)2015年6月は「先行き」で予想値 (出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成 15/6予 (年/月) 05/6 07/6 09/6 11/6 (注)2015年6月は「先行き」で予想値 (出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成 13/6 15/6予 (年/月) 主なイベント・経済指標発表予定(結果) この動きが中堅企業にも波及しつつあります。さらに、人手不足が 顕在化するなか雇用増加等も見込まれ、個人消費を中心とする 曜日 内需の回復が明確化していくと考えています。このような堅調な内 需が国内経済全体に波及することで、企業景況感の持ち直しが見 4月 込まれ、日本株は底堅く推移していくとみています。 1日 4月 日本 米国 3月 日銀短観 大企業製造業DI +12 (前回+12) 3月 ISM(米供給管理協会)製造業景況指数 51.5(前回 52.9) 3月 マネタリーベース 新規失業保険申請件数 3/28 水 グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム シニアストラテジスト 岸義明 (ポイント) 30 2月 製造業受注指数 木 2日 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。当資料 に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動 します。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金保険の対象とはなりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資 信託は、投資者保護基金の対象ではありません。本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。
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