地層切断面【ちそうせつだんめん】 所在地:野増字エンシュウアイノウ 地層切断面バス停から左手に地層切断面が高さ 30m、長さ 630m にわたって大きなカー ブをえがきながら続いており、大島ではバームクーヘンとも呼ばれている。この地層は三原 山の百数十年ごとの大噴火のたびに、山頂の火口から空中へ噴き上げられたスコリアや火山 灰が降り積もってできたものであり、見事な地層の縞模様がみられる。この地層切断面の縞 模様に見られる褶曲(1)は普通の褶曲のように横圧力を受けて形成されたものではない。堆積 する前の地形にすでに起伏があり、火山砕屑物スコリア、火山灰等がこれに沿って堆積した ため、当初からこの縞模様が出来たものと考えられる。ここから海上を見ると洋上に利島、 新島、式根島、神津島が見える。天候の良い日には三宅島、御蔵島まで見ることが出来る。 (1) 地層の側方から大きな力が掛かった際に、地層が曲がりくねるように変形する現象のこ と。大島の地層切断面は褶曲によって出来たのではなく偽褶曲によったもの。
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