2015 年度 早稲田大学 商学部 (日本史) 全体概況 試験時間 60 分 大問数・解答数 難易度の変化(対昨年) 大問数:6題 ○ 難化 ○ やや難化 解答数:59 問 ● 変化なし 問題の分量(対昨年) ○ 多い ● 変化なし 出題分野の変化 ○ あり ● なし 出題形式の変化 ○ あり ● なし 新傾向の問題 ○ あり ● なし ○ やや易化 ○ 易化 ○ 少ない 総評 大問は6題、解答数も変化はない。時代について見ると、ここ2年続いていた原始からの出題は無かっ たが、古代・中世・近世が大問各1題、そして残りの大問3題、解答数の約半分が戦後史を含む近現代と いう配分は変わらなかった。史料問題の割合は例年並みだが、未見史料は1つだけであった。論述問題は 昨年と同様に指定語句は無く、解答内容が絞りにくいものであった。よって、難易度・分量・分野・形式 とも変化がなく、おおむね例年通りの出題といえる。そのような中で、「正解がなければ 6 をマークせよ」 というスタイルが復活したこと、戦後史が5年連続で出題されたことは、昨年度に予想した通りとなった。 今後も注意しておきたいところである。 ところで、本学部の入試問題の特徴は「正誤判定問題」 「未見史料」 「論述問題」が出題され、 「近現代重 視」ということにある。 正誤判定問題については、 「正しいもの(誤っているものを)2つ選べ」という受験生を悩ませる問題が、 特に近現代を中心に出題される。出題数は 2013 年の 15 問から 2014 年に 11 問へと減少、今年度は 12 問と なった。今年度の大問 1 で出題された「正解がなければ 6 をマークせよ」というスタイルとあわせて、過 去問演習で慣れておくことが大切である。 次に、早稲田大学頻出の未見史料についてだが、実は史料を読解しなければならないような問題は非常 に少ない。設問文や選択肢などに多くのヒント・キーワードがあり、史料を意識しなくても解ける問題が 多いのである。そこで、まずはしっかりとした学力を身につけることを優先したい。未見史料対策は、秋 ごろから過去問や問題演習を通じて行えばよい。それよりも、すべての教科書には掲載されていないやや 細かなレベルの史料、例えば、本学頻出で今年も 5 で出題された「二・二六事件蹶起趣意書」や 2 の(史 料Ⅰ)にある二毛作関連のもの、さらには「蒙古の牒状」などを、史料集で確実にしておきたい。 そして、 「近現代重視(戦後史含む)」と「論述問題(近現代中心に出題される)」についてだが、難しく考 えずに、まずは基本~標準レベルである教科書本文や欄外の補足部分などの用語や歴史事象を、時期や因 果関係、時代の流れの中で理解し、説明できるようにすることである。そうすれば、論述対策にもなり、 近現代を中心に出題されて本学部の合否に大きく関与する正誤判定問題でも「消去法」が使えるようにな るはずである。なお、近現代史の中でも、文化史が出題されることもあるので、手を抜いてはならないこ とを付け加えたい。 Copyright (C) 2015 Johnan Prep School
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