「最新のエネルギーを学ぶ」(PDF:348KB)

平成25年度
千葉市未来の科学者育成プログラム
総合コース「幕張新都心『幕張地域冷暖房センター』にて、最新エネルギーを学ぶ。」
持続可能な社会実現のために・・・あなたは何をしますか。今回は、東京ガス幕張地域冷暖房
センターで地域エネルギーネットワークの仕組みを学び、新たなエネルギーの可能性を探りました。
日時:8月26日(月)10:00~12:20
会場:幕張地域冷暖房センター
講師:東京ガス株式会社千葉支社、株式会社エネルギーアドバンス
幕張地域冷暖房センターは、幕張新都心の一部の地区に、熱や電気といったエネルギーを供給しています。
つまり、エネルギーの司令塔として、幕張新都心空間の空調・給湯を一手に担う役割を果たしているのです。
前半は、ビデオや模型で幕張地域冷暖房センターの全体説明を
聴いた後、施設内の見学ツアーを行いました。
本施設は、天然ガスを燃料に蒸気をつくるボイラが設置されて
いる「大ピラミッド」と、高効率ガスエンジンのコージェネレー
ションシステムが設置されている「小ピラミッド」の2つで構成
されています。見学ツアーで以下の設備機器を見学しました。
■「大ピラミッド」
蒸気二重効用吸収式冷凍機・電動ターボ冷凍機・蒸気タービン
駆動ターボ冷凍機・中央監視室・展示室・冷却塔・水管ボイラ・
炉筒煙管ボイラ・地域配管
■「小ピラミッド」
排熱回収ボイラ・温水吸収式冷凍機・ガスエンジンコージェネレーション
すべての機器が調和しながら効率よくエネルギーを生産し、
幕張新都心に供給できるよう工夫して設計されていました。
中には、世界最大級の機器も設置されていました。
特に、「地域配管」(エネルギー供給管)では冷水管の往路と
復路を手で触れて温度に違いを実感し、ピラミッド上部にある
「冷却塔」では2段重層式の仕組み、階段状の遮音壁、白煙防止
装置などの都市環境に配慮した構造を見ることができました。
後半は、
「持続可能な社会実現のための天然ガスができること」を
テーマにしたプレゼン講義が行われました。エネルギーは、3つの
視点(
「供給安定性」
「環境適合性」
「経済成長」)から各々の特徴を
考えて新たな可能性を探っていくこと、その可能性の実現のために
コージェネレーションシステムやスマートエネルギーネットワーク
などの導入がなされていることを知りました。
自分達の住んでいる街のエネルギー供給元のシステムを見学して
各機器の技術開発を知ったうえで、最新のエネルギー事情や新たな
エネルギーの可能性を探っていくことは大切なことです。
その中で、幕張地域冷暖房センターを核とした環境調和型の地域
エネルギーネットワークが幕張新都心で構築されていること、構築
の背景にはエネルギーを基にした科学技術が活用されていることを
学びました。こうした経験が、環境に配慮した将来のエネルギー
技術を考えていく機会になると思います。
今回講師をしてくださった東京ガス株式会社千葉支社、及び株式
会社エネルギーアドバンスの皆様、本当にありがとうございました。