25-9(PDF:280KB)

資産の総合評価シート
施設名
鎌取コミュニティセンター
施設所管課
市民局市民自治推進部市民総務課
緑区地域振興課
評価番号
25-9
1 分析結果
(1)データ評価結果
①建物性能
・平成11年築で、比較的新しい施設であり、耐震性能も問題はない。
対ベンチマーク
○
②利用度
・稼働率は、40%でCCグループ平均を上回っている。【グループ平均:35.8%】
対ベンチマーク ・平成23年度よりコマ割りを変更したこと等の影響により、稼働率は低下している。
○
③運営コスト
・面積あたり運営コストは、28,463円/㎡で、CCグループ内では、2番目に高い。
対ベンチマーク
×
【グループ平均 23,556円/㎡ 】
・指定管理者の支出ベースでは、平成22,23年度ともほぼ同額である。
【まとめ】
・複合施設全体の管理をコミュニティセンターが行っている場合、面積当たりコストが高くなる傾向があり、複合施設の管
理を実施している本施設においても、運営コストがCCグループ平均を上回ったものと考えられる。
(本施設は、緑図書館等との複合施設)
・建物性能、利用度に大きな課題はない。
(2)現用途の需要見通し
①利用実績の検証
・H24稼働率は44.6%と前年度の41.9%より、若干増加した。
【H24CCグループ内順位:14施設中3位と高い】
・日中と夜間の稼働率の差が大きいが、CCグループにおいて稼働率が下がる傾向が
ある夜間帯でも、3割近い稼働率となっている。
【時間帯別稼働率:日中(9-11、11-13、13-15、15-17)・夜間(17-19、19-21)
H23:(51.6%、49.1%、55.1%、43.6%)・(23.2%、28.8%)
H24:(55.0%、51.0%、55.8%、47.3%)・(29.4%、29.0%)】
・利用者は、60~70代が多いが、CC全体では、60~79歳の割合が、6割程度なのに対
し、本施設では、4割程度と比較的若い世代の利用が多い。
【60~79歳 40.3% ・80歳以上 2% 】
・曜日別では、月曜日の稼働率が低い。これは、複合施設である図書館が、休館日で
あるためではないかと考えられる。
・平成23年度より指定管理者が変更になったが、指定管理者支出ベースでは、前年と
ほぼ同じである。 【H22:79,584千円→H23:79,306千円】
・稼働率の目標は達成できていないが、利用者数が目標を大きく上回っており、指定管
理者の収支も黒字となっている。
・支出の内訳をみると、人件費が減少し、管理費が増加したが、全体としては、ほぼ同
額である。これは、指定管理者の特性(設備管理を自前でやるか、委託にするか等)に
よるものと思われる。
②将来の人口動態などを踏まえ
た利用状況の変化
・総人口は減少するが、高齢者は増加する見込み。利用の中心が60歳以上であること
から、当面、需要に大きな変化はないと考えられる。
▶総人口: H27年をピークに減少。
▶65歳以上人口: H47年まで一貫して増加。
▶65~74歳人口は、当面75歳以上人口を上回るが、H33に逆転。
・ただし、過去の利用状況をみると、高齢者数と利用者数は必ずしも比例しておらず、
長期的な利用動向については、利用開始年齢や利用年数、利用頻度、雇用情勢等の
社会的要因等を複合的に検証していくことが必要。
③将来における効率性の変化
・利用者減により、設備関係を中心に維持管理コストの効率性が低下する。
・今は比較的若い世代の利用が多いが、高齢化するにつれ、昼夜の稼働率の差が広
がる可能性がある。
【まとめ】
・稼働率は全体的に上昇傾向にあり、夜間時間帯でも3割程度の稼働率がある。
・今後、高齢者は増加する見込み。利用の中心が60歳以上であることから、当面、需要に大きな変化はないと考えられ
る。ただし、過去の利用状況をみると、高齢者数と利用者数は必ずしも比例しておらず、長期的な利用動向については、
社会的要因等も含めた複合的な検証が必要。
(3)公共施設再配置
①検討すべき再配置パターン
・本施設は、JR鎌取駅徒歩5分で、交通の便がよく、緑区役所、緑保健福祉センター等
公共施設が集まった地域に設置されている。
・1kn圏内に類似施設はないが、1.5km圏内におゆみ野ふれあい館、おゆみ野公民館
が設置されている。
・おゆみ野ふれあい館は、データ評価では、利用度が課題となっている。(2部屋)
【面積当たりの利用者が、同種施設であるいきいきセンター平均の約4分の1】
・おゆみ野ふれあい館は、子育てリラックス館等との複合施設であり、公民館用地に
リース建物により設置されている。
・おゆみ野公民館は、データ評価では、利用度に課題はない。調理実習室は、ほとん
ど使われていないが、その他の部屋では、概ね日中5~8割の稼働率がある。
・本施設は、建物性能も高く、中核的な施設となるだけの設備、規模を備えており、将
来的に、類似施設の機能統合先となりうる。
②留意すべき制約条件
・本施設は複合施設であり、施設の廃止等を検討する場合には、複合施設も含めた検
討を行う必要がある。
【まとめ】
・1km圏内に類似施設はないが、おゆみ野地区におゆみ野公民館、おゆみ野ふれあい館がある。
・おゆみ野ふれあい館は、利用度に課題があるが、当面継続と評価されている。
・建物性能、規模、設備、立地等を考慮すると、本施設は将来的には、類似機能の統合先となる可能性が高い。
(4)資産の立地特性
①重視すべきエリア・資産の特性 ・駅に近く、交通の便もよい。
・駅前には、大型商業施設や飲食店が立ち並び、周辺には住宅街が広がっている。
②公共としての活用ポテンシャル ・周辺地域には、保育所や福祉施設がすでに設置されており、公共としての新たな活
用の可能性は低い。
③外部転用のポテンシャル
・用途地域は、商業地域であり、民間の活用の可能性は高い。
【まとめ】
・公共として、別用途での活用可能性は低い。
・外部転用する場合、駅前で立地もよく、幅広い活用が可能となる。
2 総合評価
評価結果
継続利用
方向性
・建物性能も高く、稼働率はCCグループ内で3番目に高いが、施設規模も大きく、余裕がある。
・緑図書館等の複合施設で、区役所とも隣接した公共施設の集積した地区に設置されている。
・おゆみ野ふれあい館は、部屋貸し機能のみでコミュニティセンターと機能が類似しているほか、跡施設
を暫定利用していることから、必要な施設ニーズを精査し、将来的には本施設へ需要を吸収させるべきと
いう評価結果である。
⑩継続(計画的保 ・以上により、本施設については、計画的保全対象施設として、必要な保全を行い、施設の長寿命化を
図る。
全対象)