2015 年度 早稲田大学 文学部 (現代文) 全体概況

2015 年度 早稲田大学 文学部 (現代文) 全体概況
試験時間
大問数・解答数
難易度の変化(対昨年)
大問数:
○ 難化
2題
○ やや難化
解答数:
● 変化なし
問題の分量(対昨年)
● 多い
○ 変化なし
出題分野の変化
○ あり
● なし
出題形式の変化
○ あり
● なし
新傾向の問題
○ あり
● なし
90分
19問
○ やや易化
○ 易化
○ 少ない
総評
例年同様に評論文2題の出題であったが、今年度は(一)の文章量が大幅に増加した。(一)は前田英
樹による、柳宗悦における李朝陶磁の意味合いを考察し、茶道における美を論じた文章である。制度化
された美に対して「ぢかに見る」ことによって生じる美に美の本質があるという柳の思想を明快に論じ
ているので、文章は長くても読み取りには苦労しない。(二)は三浦佑之の「村落」を論じた文章であ
る。近代化の中で村落共同体が国民国家のヒエラルキーに組み込まれ、前近代に保持していた本来の共
同体としての性質を失う事態を考察している。こちらも論旨は明快で読みやすい文章である。設問につ
いては、(一)で傍線部の具体例として適切なもの、不適切なものを選ばせる問題が3問あった点と、
脱落文挿入問題が出題されなかったことが目立つ程度で、あとは例年出題される形式に沿ったものであ
り、難易度も例年並みであった。
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2015 年度 早稲田大学 文学部 (古典) 全体概況
試験時間 国語全体で 90 分
大問数・解答数
難易度の変化(対昨年)
大問数:
2題
解答数: 13 問
古文: ○ 難化 ● やや難化 ○ 変化なし ○ やや易化 ○ 易化
漢文: ○ 難化 ● やや難化 ○ 変化なし ○ やや易化 ○ 易化
問題の分量(対昨年)
古文:
漢文:
○ 多い
○ 多い
○ 変化なし
○ 変化なし
出題分野の変化
古文:
漢文:
● あり
○ あり
○ なし
● なし
出題形式の変化
古文:
漢文:
● あり
● あり
○ なし
○ なし
新傾向の問題
古文:
漢文:
● あり
○ あり
○ なし
● なし
● 少ない
● 少ない
総評
(三) 古文
出典は、昨年度は平安時代後期の作り物語『夜の寝覚』であったが、今年度は平安時代末期、藤原実家の私家集
『実家卿集』
(甲)と、平安時代後期、源俊頼の歌論『俊頼髄脳』
(乙)である。
『俊頼髄脳』は 2013 年の国際教
養学部でも出題された。私家集が出典となることはよくあるが、
『実家卿集』が出典となるのは非常に珍しい。
問題文全体の分量は昨年度とほぼ変わりがない。小問の数は昨年度より2つ増えたが、解答数は4つ減った。問
二十は「沓冠」に関する新傾向の問題であり、解答形式も「記述」式である。問二十三の選択肢を吟味する際は、
選択肢ロ・ハは和歌Ⅲ・和歌Ⅴが「沓冠」であるということを見抜いて考えなければならないので、難しい。空
欄語句補充、和歌の修辞法、文学史、文法、主語判定、傍線解釈、本文内容合致問題というように多様であるが、
知識と読解を合わせた「総合力」を問うのは文学部の従来からの傾向である。今年度の入試では、歌論の読解や
修辞法を含めた和歌の解釈に日ごろからどれだけ取り組んできたかが試されている。文章は比較的短めではある
が、原文の訳読能力以上に判断力や思考力が問われているというところに、今年度の問題の特徴がある。
(四) 漢文
欧陽脩の「相州昼錦堂記」からの出題。問題文は昨年よりやや短くなって 200 字を切ったが、難易度は若干上が
った。昨年が易しかったので、元へ戻ったと言える。設問数は例年と同じ4問だが、記述問題が消えてすべて記
号選択式となった。いつもの返り点を打たせる問題のかわりに漢字の意味を問う問題が出題された以外は、昨年
と同じ問題構成であった。全体として、文法知識ではなく内容把握が問われる問題となっており、多くの問題を
解いて読解力を鍛えておく必要がある。
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