課題名:局所進行胃癌に対する術前化学療法のレジメンとコース数を比較

「課題名:局所進行胃癌に対する術前化学療法のレジメンとコース数を比較
する無作為第Ⅱ相臨床試験:
(S1+CDDP vs S1+CDDP +Docetaxel、2 コ
ース vs 4 コース)
「COMPASS-D 試験」附随研究:治療効果/予後を予測
するバイオマーカー探索」について
○
研究の意義・目的
「COMPASS-D 試験」では、S-1 と呼ばれる抗がん剤とシスプラチンという抗がん剤 2 剤を
併用する、もしくはさらにドセタキセルと呼ばれる抗癌剤を追加した 3 剤を併用します。
抗癌剤にはいくつかの種類がありますが、これまでの研究から、お薬の効果や副作用は、がん細
胞の形態、周囲に存在する正常組織の形態、がんの組織中に含まれる薬の代謝に関係するタンパク
質やがんの増殖や進行に関係するタンパク質などの量、によって影響されることが分かってきてい
ます。また、タンパク質は DNA からメッセンジャーRNA (mRNA)に写し取られた遺伝情報に
従って合成されます。患者さんお一人お一人の胃がんでは、がん組織の形態やタンパク質の量が少
しずつ異なっています。最近の研究では、がん組織の形態やタンパク質の違いによってお薬の効き
かたに違いがある可能性が示されています。
そこで、この研究では、「局所進行胃癌に対する術前化学療法のレジメンとコース数を比較する
無作為第Ⅱ相臨床試験: COMPASS-D 試験」にご参加いただいた患者さんの保存試料の一部を
使用させていただき、手術や診断にともなう内視鏡検査および手術で摘出したがん組織の形態/が
ん組織中の mRNA やタンパク質の量と、お薬の効果や副作用との関係を調べさせていただきます。
どのような患者さんにどんなタイプのお薬(治療法)が向いているのかを探ることは、今後胃がん
治療を受ける多くの患者さんにとって、たいへん役立つ情報になると期待されます。
○ 研究対象者
COMPASS-D 試験の参加に同意し、登録された症例のうち、原発巣の内視鏡生検及び切除標本が
保存されている患者を対象とします。
○
研究方法
本研究では COMPASS-D 試験で研究事務局に収集された診療データや保存されている上部内視
鏡生検標本および胃癌原発巣切除標本を用いて行います。
(個人が特定出来る情報は転記しません)
COMPASS-D 研究会(約30機関)と共同で研究します。データを COMPASS-D データセンタ
ー(神奈川県立がんセンター)に集めて解析します。
○
研究期間
委員会承認後~2019 年 12 月 31 日
○
個人情報の保護について
調査内容につきましては、プライバシー保護に十分留意して扱います。情報が個人を特定する形で
公表されたり、第三者に知られたりするなどのご迷惑をお掛けすることはありませんのでご安心く
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ださい。
*研究に資料を提供したくない場合はお申し出ください。お申し出いただいても今後の診療等に
不利益が生ずることはありません。
不明な点がございましたら下記のところまでお問い合わせください。
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お問い合わせ先
〒734-8551
広島市南区霞 1-2-3
Tel:082-257-5222
広島大学病院消化器・移植外科
教授 大段
講師
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秀樹(研究責任者)
田邊 和照(担当者)