平成26年度学び創造プラン

様式1
所沢市立北小学校
ひとりひとりを大切にし、心身ともに健康で運動好きな児童の育成
~特別支援教育の視点を取り入れた健康教育~
1 研究概要
(1) 基礎的・基本的な知識・技能の定着を図るた
めの指導法の工夫
① 特別支援教育(SPELL)の視点を取り入
れた体育の授業づくりを行い、技能の定着を図
るとともに、運動好きな児童を育む。
ア S(構造化)…学習過程の工夫、毎時の流
れの明確化、本時の流れの明確化等を行った。
イ P(褒める)…教師の即時評価、学習カー
ドの工夫、形成的授業評価の活用等を行った。
ウ E(共感性)…社会的態度・愛好的態度の
育成、等質・異質グループの活用、教材・教
具の活用等を行った。
エ L(低刺激)…指示・発問の精選、学習カ
ードの工夫、技能分析等を行った。
オ L(連携)…大学との連携、TTによる指
導等を行った。
② 検証授業・協議会の実施
ア 低学年、中学年、高学年、特別支援学級部
会で計画し、上述の視点のもと、研究授業を
実施した。
イ 技能分析、形成的授業評価、授業場面の分
析等の手法を用いて、技能の定着率を図ると
ともに、授業を客観的に分析した。
(2) 家庭における啓発と運動経験の日常化を図る
ための工夫
① 学校保健委員会の開催…7 月(教師・保護者
対象)
、3 月(5 年児童・教師・保護者対象)に
2回開催。
② 音読・ストレッ
チカード(図1)
の実施…全学年、
音読カードにスト
レッチカードを入
れ込み啓発する。
図1 音読・ストレッチカード
③ 北小いきいきアンケートの実施…7 月、1 月
に 2 回実施し、運動に関する意識調査と生活実
態アンケートを行った。
(3) 地域との連携を図り、運動好きな児童を育む
ための工夫
① PTA主催スポーツクリニックへの参加…
本年度はKIDSパーワーさんによる運動プ
ログラムを実施した。
② 早稲田大学・東京学芸大学との連携…大学と
連携を図り、体育授業の検証、児童のソーシャ
ルスキル能力の検証を行った。
2 研究成果
(1) 意識調査の結果
運動好きな児童の育成が本校の課題である。
意識調査を 7 月、1 月に全児童対象に行った。1
学年では「体育の授業が好きですか?」という
項目で、7 月の調査より、15 ポイント伸びた。
「毎日休み時間に体を動かしているか?」
(図2)
という調査では、
1 年生4年生と
もに毎日体を動
かしている児童
が 85%まで高
まった。
図 2 北小いきいきアンケート(1月実施)
(2) 形成的授業評価、授業場面の分析(図3)
検証授業の分析を客観的に行った。単元を通じ
て毎時、児童の評価を3段階で評価していった。
単元を通じて、
「協力」
、
「成果」
、
「学び方」
、
「総
合」の次元で高まりがみられた。また、授業場面
の分析を行うことで、教師が授業を振り返り、質
の高い授業についての共通理解が図れた。
図3 形成的授業評価の図(9時間単元)
(3) 基礎的・基本的な技能の向上
図4は、単元前と単元終了後の打力の比較であ
る。女子は、平均値
で 3.5mほど高める
ことができた。同様
にバッティングフォ
ームの分析を行った。図4 打力調査(単元前後実施)
スイングの速度、体重移動等で改善が見られた。
3 今後の課題
○運動の 2 極化の解消(家庭との連携強化)
○運動好きになる学習過程や教材の工夫
○授業分析法を生かした指導と評価の一体化