WAKU2情報らんど 2015.02

WAKU2 情報らんど 2 月号
ひざ痛は、肩こり、腰痛に次いで多い症状で、女性に
多く、加齢とともに増加します。ひざ痛がひどくなると
動けなくなり、「人工関節術」などの手術が必要になる
場合があります。そのようにならないよう、ひざ痛を遠
ざけながら運動をおこない、加齢とともに低下する脚
部の筋肉維持に心がけましょう。
◇ ◆ひざ 関 節 ◆ ◇
ひざ関節は、全体を「関節包」で覆われ、関節包の内部は「関節液」という粘稠性
のある液体で満たされています。関節軟骨は、大腿骨と脛骨の関節部分を覆う軟
骨で、「コラーゲン」と「プロテオグリカン」を主成分とする弾力性のある組織になっ
ています。また、大腿骨と脛骨の間には「半月板」があり、緩衝材の役割をはたし
ます。関節軟骨と半月板により、関節はなめらかに動き、大きな負担に耐えること
ができます。
◇ ◆ 年 齢 と とも に 衰 え る ク ッ シ ョ ン 機 能 ◆ ◇
関節軟骨や半月板は、年齢を重ねるうちに変性し、柔軟性を失ってきます。この状
態で関節への負担が続くと、関節軟骨や半月板が損傷し、その断片が関節包の内
側の「滑膜」を刺激します。その結果、滑膜に炎症が起こ
り、痛みや関節液の過剰滞留が起こります。これがひざ痛
の半分以上を占める「変形性膝関節症」の発症メカニズム
です。
◇ ◆ ひ ざ 痛 に な り や す い人 ◆ ◇
筋力が弱い人、運動不足の人
ひざ痛を訴える人は、50 歳以上の女性が最も多く、女性は
男性より 3~4 倍多いという統計が出ています。その理由の
一つに、女性の方が男性より筋力が弱いことがあげられま
す。女性に限らず、脚部の筋力が衰えると、ひざ関節のバ
ランスが悪くなり無理な力がかかりがちです。そのため、筋
力が弱い人、運動不足の人は、ひざ痛になりやすくなりま
す。
肥満の人
体重の増加はひざへの負担が増します。中高年になると肥
満しやすくなり、更にひざの老化が加わり、自分の体重を
支えきれなくなります。
脚部に変形がある人
O 脚、X 脚、偏平足、外反母趾のある人は、関節にかかる
力が不均衡になり、ひざ痛になりやすくなります。
ひざを酷使する職業、スポーツをしている人
職業では、重い荷物を持つ仕事、立ち座りの動作を繰り返
す仕事、ハイヒールを履いて長時間立っている仕事です。
また、激しいスポーツをしている人は注意が必要です。
ストレスを感じている人
ストレスは痛みを強めます。
ひざ痛のための体操
◇◆ひざ 痛 を 遠 ざける た め に◆◇
ひざ痛は、まず保存療法(手術以外の方法)を行います。
保存療法は、薬物療法と非薬物療法があり、両方を併用
するのが効果的です。
薬物療法
つらい痛みがある場合は消炎鎮痛剤(内服薬、外用薬)、
慢性的な痛みには血行改善薬などが用いられます。
非薬物療法
①寒冷療法と温熱療法
熱や腫れを伴う急性の痛みは、患部を冷やし炎症の広が
りを抑えます(寒冷療法)。熱や腫れを伴わない慢性の痛
みは、患部を温め新陳代謝を促します(温熱療法)。
②減量
体重が標準を超えている方は減量をおこない、ひざの負
担を減らしましょう。
③運動
ひざ痛を改善するためには、脚部の筋力をつけ、組織の
活性化を図ることが重要です。積極的にウォーキングやひ
ざ体操をおこないましょう。ウォーキングがきつい方は、水
中ウォーキングをお勧めします。
④サポートグッズ
少しでも身体を動かすのを楽にするため、サポートグッズ
は欠かせません。ひざサポーターや杖を使い、少しでも身
体を動かす習慣をつけてください。
⑤ストレス解消
ひざ痛で家に閉じこもりきりになると、精神的に落ち込みが
ちになり、症状が進行することがあります。少々ひざが痛
むのは当たり前
と思って、あまり
‘ 百の治療より一つの予防’
気にしすぎない
お元気ですか!
ことが肝心です。
たまご薬局グループ
本部:長岡市曙3-4-16
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「スーパー図解 腰・ひざの痛み」より
湧永製薬(株)
No.295
H270201