2015/9/8 発表に至るまでの経緯 身体感覚と身体図式 医療法人慈照会 むさしのメディカルクリニック 大澤 寿夫 身体感覚とは 体性感覚と前庭覚を統合したものとして定義する。 体性感覚: 皮膚感覚(触圧覚、温痛覚) 深部感覚(位置覚) 私は趣味として柔道を行っている。しかし、不器用な為か コツを掴むのが非常に遅い。そこでどうすればコツを早く 掴めるのか考えていた。 あるとき、職場で身体感覚と身体図式の乖離をどうすれ ば改善できるか。という話題がでた。乖離が解消されれば もっと動作が行いやすくなり、結果としてパフォーマンスが 向上できると考えた。 ではどうすれば身体感覚と身体図式の乖離が解消できる のか。自身の経験を踏まえて発表してゆく。 皮膚感覚の受容器 マイスナー小体:圧力に対し速やかに順応し、振動などによく反 応する。主に表皮下層に分布する。 パチニ小体:圧力に対し非常に速やかに順応し、振動などによ く反応する。真皮下層や皮下組織に分布する。 メルケル触盤:圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚への圧力 によく反応する。主に表皮に分布する。 ルフィニ終末:圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚の変形な どによく反応する。主に真皮に分布する。 自由神経終末:温痛覚に反応。真皮に分布。順応しない。 位置覚と前庭覚 位置覚 受容器:筋紡錘 関節受容器(関節包、靭帯、関節円板、半月板)は位置 感覚に貢献しない? 前庭覚 受容器:三半規管、耳石器 三半規管:回転加速度を検知する。 耳石器:頭部の傾き、直線加速度を検知 身体図式とは? 自分自身の組織化されたモデル Body schema(ボディスキーマ)とも 固有感覚を元に無意識化で形成される 1 2015/9/8 評価はどうするの? 例) 寝返り、歩行等の動作を行ってもらう どうやって治療するの? ①皮膚からの刺激入力 1.自身の手で四肢、体幹を触れてゆく 触れている部位の感触、形をイメージする 2.セラピストも対象者の四肢体幹部を触れていく。 タッチの圧はやや強め。触圧刺激を入力してゆく。 ②ダイナミックタッチ ③寝返り ②ダイナミックタッチ ③寝返り 対象者の上肢、下肢、又は体幹部に触れゆする。 肩関節、股関節はやや強めに実施する。 ※対象者の緊張が入らない様に注意する。 視線、頸部の誘導を行い、体軸内回旋を促す 振幅刺激を入力することで感覚の再入力を図る 慣れてきたら徐々に介助量を減らして自身で行わせる 再評価 実施前と比較してみる。 対象者が努力性にならない様にセラピストが誘導を行う 終わりに 今回提示した方法はあくまでも一例です。 今後の研究で評価の方法、治療法がどんどん新 しくなっていくと思います! こんな方法がある、こんな方法で上手くいった等、 情報がありましたらご連絡ください!! 2
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