本日発表の12月ユーロ圏消費者物価上昇率はECB

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2015年1月7日号
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国際投信投資顧問/経済調査部
経済調査部
2015年1月7日号
本日発表の12月ユーロ圏消費者物価上昇率はECB(欧州中央銀行)を動かすか?
【図1】 12月ユーロ圏消費者物価上昇率はマイナス圏に突入か
4.5
(%)
ユーロ圏消費者物価上昇率(前年比)の実績と予想
35,000
ユーロ圏
消費者物価
上昇率(前年比)
4.0
3.5
【図2】 デフレ化阻止に向けバランスシートを早期に拡大させたいECB
30,000
(億ユーロ)
予想されるECBの国債買入による量的金融緩和策の規模
2014年12月26日現在
カバードボンド
購入額
30,232
3.0
約5,000億ユーロ前後の国債買入によ
る追加金融緩和策が必要とみられる。
(12月26日ECB総資産に内包)
2.5
2014年9月18日
第1回TLTRO実施額
25,000
2.0
2014年12月26日現在
ABS購入額
(12月26日ECB総資産に内包)
(12月26日ECB総資産に内包)
21,502
1.5
(+297)
2014年11月
+0.3%
0.5
▲3,907
2014年12月市場予想
▲0.1%
‐1.0
1999
2002
2005
2008
2011
2014
(年)
2017
注)市場予想はBloombergによる。
出所)Bloomberg、欧州統計局より当社経済調査部作成
+4,000
(+17)
+1,920
+1,298
15,000
0.0
‐0.5
30,232
(+826)
20,000
1.0
+500
+4,918
2014年12月11日
第2回
TLTRO実施額
10,000
2012年3月2日 2014年12月26日
ECB総資産
ECB総資産
LTRO返済
第1,2回
TLTRO
カバードボンド
プログラム3
ABS買入
プログラム
第3~8回
TLTRO合計
国債
国債
買入策?
買入?
ECB
総資産目標
注)上図塗りつぶし棒グラフは実績、斜線、網掛け棒グラフは当社経済調査部による試算。ECB総資産目標はドラ
ギECB総裁発言に基づき2012年3月2日時点の総資産額とした。TLTROは「Targeted Longer-Term Refinancing
Operations」の略で、金融機関に貸出増加を条件に最大4年の資金供給を行う金融緩和手段。ABS(Asset Backed
Securities)は資産担保証券。
出所)ECBより当社経済調査部作成
本日発表のユーロ圏消費者物価上昇率(12月)が市場参加者の予想通りマイナ
本日(1月7日)日本時間19時、欧州統計局は12月のユーロ圏消費者物価上昇率
(速報値)を発表、市場参加者の多くは前年比▲0.1%と、11月の同+0.3%から大き ス圏に突入すれば、ECBは責務である「物価上昇率の2%に近い水準での安定」を
く下落すると予想しています(図1)。本日の当指標発表は、ECB(欧州中央銀 達成するため、今月22日に開催される理事会にて国債買入による量的金融緩和策
行)の今後の金融政策を予想する上で極めて重要な判断材料になるとみられます。 の導入に踏み切るものと予測します。独連銀バイトマン総裁はじめ、ECB理事会
を構成するユーロ圏加盟各国の中銀総裁や理事の中には反対意見もある模様です。
物価の番人であるECBは、長らく続く消費者物価上昇率の低迷への対応に苦慮 しかしドラギECB総裁は、物価低迷の長期化、ないしはデフレ化はECBの責務に
してきました。昨年6月以降、ECBは政策金利を引き下げるなどの伝統的な金融緩 照らし最も許容できない要因と考えているとみられます。このため、デフレ化の
和手法に加え、TLTRO(貸出条件付長期資金供給)や中銀預金金利のマイナス化、 扉を開ける物価のマイナスには量的金融緩和策で早急に対処すると考えられます。
カバードボンド(民間金融機関が発行する担保付社債)やABS(資産担保付証
市場参加者の間では昨年12月のECB理事会以来、早期の量的金融緩和導入を期
券)の買入といった、異例とも言える非伝統的な金融緩和手段の導入に踏み切り
待する声が高まっています。こうした期待が本日の指標で一段と現実味を帯びれ
ました。ECBが自らのバランスシートを拡大させることで流動性を供給し(図2)、
物価を引き上げることが目的です。しかし、こうした努力も折からの原油安がそ ば、通貨ユーロの先安感は一段と高まる一方、株式市場や高利回り社債等のクレ
の効果を殺ぎ、ユーロ圏にデフレ(物価の持続的下落)の足音が近づいています。 ジット市場は22日に向け「期待で買う」動きが強まるとみています。(徳岡)
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