人 “価 合

 東洋経済HRオンライン 編集長 田宮寛之さんが語る
実 感 ナゴヤマーケット
〝最強〟のメディア
中日新聞グループ
人
柄も土地柄もとてもいい
だから、若い人が戻ってくるナゴヤ
名古屋支社で働いている時に、地下鉄に乗っていて席を譲ってもらったこと
があります。
当時私は30代半ばでした。子どもを抱いて吊革につかまり立ってい
たら、突然ハタチぐらいの女の子に「どうぞ」
と言われまして。同じ状況で50代ぐ
らいの男性からも
「どうぞ」
と言われたこともあります。東京ではほとんどないこと
です。名古屋は排他的、
閉鎖的という話がひとり歩きしているようですが、
私自身
はそういう意味でなじみづらかった記憶はありません。
特集 FOCUSナゴヤ
それに通勤時間や住宅事情から考えると、
とても暮らしやすい居住環境で
す。
都心に緑も多く、
子どもも育てやすいのではないでしょうか。母娘同居や三世
代同居が多いのも、
うなずけ
ます。若い人も東京の大学を
卒業しても名古屋へ戻ってく
中日新聞メディアデータ
&読者プロフィール
中日新聞企画事例
国
1,947万円
1,739万円
中日新聞グループメディアの
個性と訴求力
出典:平成25年家計調査年報
(貯蓄・負債編)
(総務省)
新設持家一戸建の着工件数(年間)
愛 知 県
東 京 都
大 阪 府
1.32
大 阪 府
1.43
国
出典:平成25年人口動態調査(合計特殊出生率)
(厚生労働省)
東 京 都
大 阪 府
全
国
7.4%
2.3%
3.6%
24,945戸
21,548戸
12,708戸
なにより就職先が数多くあることが地域の豊かさの背景にあるのでしょう。地元の就職先に魅力があるので、
わざわざ東
京や大阪へ行く必要もないわけです。実家や実家の近くから通勤できますしね。
これからリニア中央新幹線の開通も控えて
いて、
外部から入ってくる人もモノも増えればスピード感も出てきて今後も視界は良好です。
だからこのエリアは、
いわゆる
“お
値打ち”
のいいものをきちんと出せばみなさんちゃんと買ってくれる良い市場なのではないでしょうか。
持家率(二人以上の世帯)
愛 知 県
1.39
東 京 都
1.40
東
海
関
東
大 阪 府
1.01
近
畿
全
0.97
全
国
国
出典:平成25年度一般職業紹介状況
(厚生労働省)
87.7%
83.8%
86.9%
83.3%
出典:平成25年家計調査年報
(貯蓄・負債編)
(総務省)
出典:平成22年国勢調査(総務省統計局)
買うものを吟味していますね。
なぜかスーパーでの弁当選びも、
デパートで
のブランド品選びも、同じように真剣で慎重そのものです。時間はかかるけ
れども、
いざ「これがいい」
となると驚くほどお金が出てくる。
だから決してケ
チなのではなく、使うところにはきっちり使っていて、基本的にはお金がある
す。持ち家率が非常に高くて、
家族
イだけというのではありません。非常にフレンドリーな面も兼ね備えています。
7.1%
ゴイ!と思われることもモノの価値のひとつです。
ナゴヤの人はそれも含めて
土地なんだなあと感じさせられま
に行動しているような。
そういう意味で、
一本筋が通った地域ではないでしょうか。
かといって、
人づき合いなんかは決してドラ
有効求人倍率
三世代世帯の割合
材質云々やデザインだけではなく、
それを持っていること自体が周りからス
貯蓄総額
全
1.13
値”の吟味に真剣、慎重
だから、お金づかいが上手なナゴヤ
(二人以上の世帯・1世帯あたり)
海
1.47
東 京 都
れができています。
ナゴヤでは中日新聞を読んでいることを前提に、
会話が進んでいる
たとえば東京だと、読売や朝日が多いけど日経を読ん
でいる人もけっこう多い。ところがナゴヤは隣県も含め、
中日新聞を読んでいることが当たり前で、
どこでもそれを
前提に話題が弾んでいます。そのメディアとしての強さは
圧倒的です。だからたとえば“就活”に関する情報やイベ
ントを通じて若い世代の読者を増やし、新聞がいかに役に
立つかを実感してもらいつつ、新たなナゴヤを支える中日
新聞といった可能性を発揮してもらいたいですね。
との同居が多いことも手伝って世
帯当たりの貯蓄額が多い反面、若
い世代の可処分所得が多く、流行
にも敏感だといわれます。
きっと気
質的にもお金を上手に使う人たち
が多いのでしょう。
ビジネスのマー
ケットとしてはきわめて有望だと思
出典:平成25年建築着工統計調査報告
(国土交通省)
7
愛 知 県
的に地元の大学を選ぶ傾向
就職も地元の企業へ入る流
東
恵と技術を絞る製造業界がナゴヤ一帯に集中しているわけですから、
全体の雰囲気としては、
消費も含めて誰もが合理的
愛 知 県
でも地元の大学を卒業して、
理性が活きるマーケット
だから、これからも視界良好ナゴヤ
お金の使い方を見ていると、
モノづくりの合理的な精神に通じるものを感じます。部品1個数十銭単位のコスト削減に知
る人が多い。最近では全国
が強くなっていますが、
ナゴヤ
“価
合
出生率
全
2014年度の東洋経済名古屋特集の編集長を務められた田宮寛之さん。全国の大学生たちにとって
『就活』
の伝道師的存在としても活躍し、様々な角度から各地のマーケットを分析されている田宮さんに、
名古屋在勤中に刻まれた強い印象も含めて“ナゴヤマーケット”の真価に迫っていただきました。
田宮寛之 たみや ひろゆき
1993年東洋経済新報社に入社。
「週刊東洋経済」、
「会社四季報」、
「就職四季報」
などに執筆する。
「週刊東洋経済」編集部デスクを経て、
2007年「オール投資」編集長就任。2009年、就職・採用・人事などの情
報を配信する
「東洋経済HRオンライン」を立ち上げて編集長となる。
1999年から2002年までの3年間は名古屋支社にて中部地方経済の取
材経験があり、2014年には
「週刊東洋経済臨時増刊 名古屋 人づくり
宣言!」編集長も務める。
います。
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