確率論の基礎と数理ファイナンス 演習問題 確率論の基礎 問 1 P (X = 3) = 1/3, P (X = −1) = 2/3 のとき, 平均 EX と分散 V (X) を求めよ. [1/3, 32/9] √ 問 2 EX = m, V (X) = v とするとき, Y = (X − m)/ v の平均と分散を答えよ. 問 3 平均が一定であるような確率変数列に対する大数の強法則を正確に述べよ. また, 平均が一定 でないときはどうか? 問 4 確率変数列が独立同分布 (i.i.d.) であることの定義を述べ, さらに, 中心極限定理を述べよ. 2 項 1 期間モデル 市場で, ある株と安全資産の 2 つの金融商品があるとして, 現在 t = 0 から 1 期間後 t = 1 に, 株 は 1 単位の値段が S から (1 + u)S または (1 + d)S のどちらかになり, 安全資産は 1 から 1 + r に上がる (d < 0 < r < u). 問 5 2 項 1 期間モデルにおいて, 行使価格 K のコールオプションの定義を述べよ. さらに, 次の に入る式を答えよ. このコールオプションの満期時= 1 期間後のペイオフ(支払い)は ア となる. またその現在価 格=値段を C とおいて, これを決定したい. それには, C を株 a 単位と安全資産 b 単位に振り分 けて運用したとして, 満期時での支払いが, 上のコールオプションでのペイオフと同じになれば良 い. これから イ と ウ の連立方程式を満たす. これを解くと, a = エ , b = オ を得るので, 結局, 次が分る. C= 1 1+r ( ) r−d u−r ({(1 + u)S − K} ∨ 0) + ({(1 + d)S − K} ∨ 0) . u−d u−d ランダム・ウォーク Z0 = 0, t ∈ N に対し, Zt = ξ1 + · · · + ξt として {Zt }t≥0 を 1 次元(非対称)ランダムウォー クとする, 即ち, (ξi ) は独立で P (ξi = 1) = p, P (ξi = −1) = q = 1 − p (0 < p < 1) とする. 問 6 整数 T ≥ 1 と k に対し, 次を説明せよ. ) ( T (T +k)/2 (T −k)/2 q T +k p P (ZT = k) = 2 0 (T + k ∈ 2Z) (T + k ∈ 2Z + 1). (ヒント) ξi の内, m 個が +1, 残り n 個が −1 となるとすると?(連立方程式を立てる.) 1 1 ∑ Zt − EZt := √ Znt = √ ξi とおく. √ n n i=1 (n) V (Zt ) よ. また n → ∞ のときの極限の分布は何になるか答えよ. nt (n) 問 7 t, n ∈ N に対し, Zt (n) (n) の平均と分散を求め
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