第8回

平成 26 年度 R 科 3 年次 運動制御工学 中間テスト
2014 年 11 月 10 日
1. 図1に示すような,倒立振子を考える.
U を求めよ.すなわち,
Z l
TL =
U
0
Z l
=
0
dTL
dU
を,それぞれ求めよ.
(g) 系全体の運動エネルギー T は,T = TB + TL
であることに注意して,Lagrange 形式によ
り,系の運動方程式を求めよ.
ヒント)
µ
図 1: 倒立振子モデル
棒は台車と摩擦のない回転ジョイントで結合され
ている.台車の質量を M とし,棒の長さおよび
質量を,それぞれ l,m とする.また,棒の鉛直線
からの傾斜角を θ とし,台車の水平位置を x とす
る.さらに台車を駆動する水平方向の入力を u と
する.このとき,以下の問いに答えよ.
(各問 10 点)
(a) 速度 v で運動する質量 µ の物体の運動エネ
ルギーは, 12 µv 2 で与えられる.台車の運動
エネルギー TB を求めよ.
¶
d ∂L
−
dt ∂ x˙
µ
¶
d ∂L
−
dt ∂ θ˙
∂L
=u
∂x
∂L
=0
∂θ
(h) 棒の倒れ運動および台車の移動速度は微小と
して,系の運動方程式を線形化せよ.すなわ
ち,
θ ¿ 1, θ˙ ¿ 1, x˙ ¿ 1
である.
(i) 線形化された系の運動方程式を,状態変数 X
を以下として状態空間表現に直せ.
"
(b) 棒の長さが l であり,質量が m であること
から,棒の線密度を求めよ.
X=
θ˙
θ
#
(c) 棒の根元(回転ジョイント部)から ξ の位置
にある微小要素(長さ dξ )の質量を求めよ.
すなわち,
(d) 微小要素(長さ dξ )の運動エネルギー dTL
を求めよ.
の形式を用いて系の運動方程式を表せ.
(e) 鉛直方向座標が y の位置にある質量 µ の物
体の,重力によるポテンシャルエネルギーは,
重力加速度の大きさを g として µgy で表わさ
れる.これを基にして,微小要素(長さ dξ )
の重力によるポテンシャルエネルギー dU を
求めよ.
(f) 微小要素の運動エネルギー dTL およびポテ
ンシャルエネルギー dU を ξ について 0 から
l まで積分することにより,棒全体の運動エ
ネルギー TL およびポテンシャルエネルギー
X˙ = AX + Bu
(j) 棒を立てるためのフィードバック制御則とし
て,次のような入力を加えるものとする.た
だし,k1 ,k2 は正の定数とする.
u = −k1 θ˙ − k2 θ = −KX
h
K=
i
k1 k2
このとき,状態空間表現による閉ループ系の
システム行列 A − BK の固有値に基づいて,
棒の倒れ運動 ( θ )が安定となるように,ゲ
イン k1 ,k2 に対する条件を求めよ.