和算から (2) フィボナッチ数列ですね,これ。 √1 = 1, √1 = 1 r1 r2 √ √ 1− 5 1+ 5 2 特性方程式 x − x − 1 = 0 の解 α = ,β = とすると α + β = 1, αβ = −1 2 ) 2 ( 1 1 −α√ 1 =β √1 − α √1 よって √ − α √1 = β n−1 (1 − α) = β n √ rn+2 rn+1 rn+1 rn rn+1 rn 1 1 1 同様に √ −β √ = αn−1 (1 − β) = αn 片々引いて (β − α) √ = β n − αn rn+1 rn rn √ √ √ 1− 5 1+ 5 β − α = 5 だから √1 = − √1 αn + √1 β n つまり s = − √1 , t = √1 , α = ,β = rn 2 2 5 5 5 5 { } rn 1 1 √ √ (3) = n = kn k (sαn + tβ n )2 {s( kα)n + t( kβ)n }2 √ √ α < β より kα < 1, kβ = 1 のときしか条件を満たさない。 √ √ 1 = −α, k = α2 = 1 + α = 3 − 5 それは k = β 2 1 そのときの極限値は 2 = 5 t 生徒が文化祭で展示するようにと近くの神社の算額から問題を持ってきた。 「図の C1 , C2 の直径がそれぞれ 8 と 9,このとき(5 つ の円が図のように外接)一番左の円の直径を求めよ。」 こういうのねえ,和算には多いんだが,複雑すぎて解 く気が起こらないんだよな。 それより,途中で右のような公式ができた。 √ 右の図の中心間の水平距離は 2 r1 r2 ただし,r1 , r2 は円の半径。 右の直角三角形で三平方の定理を使えばすぐ。 もう一つ和算から取ってきたらしい問題を名古屋大学の過去問から探したが,見つからない。相当前だっ ところで,名古屋大学は,たまに算額から取ってきたのじゃないかと思われる問題が出ることがある。 14 名古屋 xy 平面の y > = 0 の部分にあり,x 軸に接する円の列 C1 , C2 , C3 , · · · を次のように定める。 ・C1 と C2 は半径 1 の円で,互いに外接する。 ・正の整数 n に対し,Cn+2 は Cn+1 と Cn に外接し,Cn+1 と Cn の弧および x 軸で囲まれる部分 にある。円 Cn の半径を rn とする。 (1) 等式 √ 1 = √1 + √1 を示せ。 rn+2 rn+1 rn (2) 全ての正の整数 n に対して √1 = sαn + tβ n が成り立つように, n によらない定数 α, β, s, t rn の値を一組与えよ。 { } rn (3) n → ∞ のとき数列 が正の値に収束するように実数 k の値を定め,そのときの極限値を n k 求めよ。 (1) 図を書いて関係を求めるのだが,せっかく上で作っ た公式を使うと √ √ √ 2 rn+2 rn+1 + 2 rn+2 rn = 2 rn rn+1 √ で,両辺を 2 rn rn+1 rn+2 で割ると 1 = √1 + √1 √ rn+2 rn+1 rn たか。しょうがなく他大学から,東洋大学 12 年度(和算からなら,さすが東洋大) 5 半径が等しく図のように直角三角形に内接する円の半径を求めよ。(答えは ) 7 ちなみに,最初の算額の問題の答は 36 なんだって。
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