MH 2-2-1 境界性パーソナリティへのマインドフルネス作業療法を用いた事例報告 Mindfulness-based occupational therapy for borderline personality disorder: A case report ○織田靖史 (OT) 1,2),京極 真 (OT) 3) 1) 社会医療法人近森会 メンタルクリニックちかもりデイケア,2)吉備国際大学大学院(通信制)保 健科学研究科, 3)吉備国際大学大学院保健科学研究科 Key words: Mental health,Occupational therapy intervention,Mindfulness-based occupational therapy for BPD (MBOT-BPD) 【導入】近年,境界性パーソナリティ障害(BPD)患者などの感情調節が困難な患者の増加が問題化 している.作業療法(OT)ではBPD患者への介入は,ほぼ検討されていないが,多領域では国内外 で,BPD患者へマインドフルネスを用いた介入の効果が報告されている.尚,対象者の同意は得てい る.【目的】BPD患者に対しマインドフルネスを組み込んだOT介入の効果を示す.【評価】15年前 に過量服薬,自傷,拒食などが出現し,BPDと診断され入院した30代の女性は,退院後も頻繁に激 しい感情の揺れがあり,自殺企図などの行動化を繰り返し数回の入院歴があった.【介入】ちぎり絵 とスポーツのOTプログラムを実施した際,マインドフルネスを意識するようにした.【結果】ス ポーツでは,「無我夢中」「頭がスッキリする」との発言があった.ちぎり絵では当初「退屈」「上 手くできずイライラする」の発言があったものの,マインドフルネスを意識することで次第に「落ち 着く」「気分に流されなくなった」と発言が変化し行動化もなくなった.【考察】スポーツでは没頭 状態になることで無心のマインドフルネスが起こり,ちぎり絵では有心のマインドフルネスを意識す ることにより感情を対象化でき,感情調節が可能になったと考える.【結論】マインドフルネスをOT に組みこむことでBPD患者の感情調節に効果があると考えられた.【貢献】OT介入において新たに マインドフルネス導入の効果が示唆された.
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