RE 4-3-1 認知症高齢者における作業的変化のカテゴリーの作成 Development of Categories of Occupational Change for the Elderly with Dementia ○鎌田陽之 (OT) 1,2),京極 真 (OT) 3) 1) 吉備国際大学大学院保健科学研究科修士課程, 2)介護老人保健施設ケアセンターひまわり苑, 3)吉 備国際大学大学院 Key words: Assessment and evaluation,Cognitive function,occupational change 【導入】近年,作業に根ざした実践(OBP)では,作業的変化(OC)を捉えることが重視されてい る. KielhofnerによってOCのカテゴリー(MOHO版OCカテゴリー)は研究されている.OCと は,作業への従事を通して,行動,思考,感情の関係性が変わることであり,9個の過程からなると された.しかし認知症高齢者に対するOBPで生じるOCのカテゴリー(認知症高齢者版OCカテゴ リー)は明らかになっていない.【目的】認知症高齢者版OCカテゴリー(定義と事例集を含む)を 作成することとした.【方法】研究は4部より構成された.研究1は,MOHO版OCカテゴリーと過 去の認知症高齢者の事例研究を参考にOCを整理し,認知症高齢者版OCカテゴリーを生成した.研究 2では,作業療法士に理解しやすいように定義と事例集を作成した.研究3では,認知症高齢者版OC カテゴリーの内部妥当性を検討した.研究4では,外部妥当性を検討した.【結果】認知症高齢者版 OCカテゴリーが作成され,その妥当性が確認された.認知症高齢者版OCカテゴリーは,10個の過 程からなり,MOHO版OCカテゴリーと共通するものと異なるものが見出された.【考察】本研究で 明らかにされた認知症高齢者版OCカテゴリーは,認知症高齢者の作業への取り組みの変化を反映し ていると考えられた.認知症高齢者版OCカテゴリーは,認知症高齢者のOBPに貢献すると考えられ る.
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