統計物理学 I 小テスト (2014/4/11)
I
n モルの単一の物質からなる、圧力 p、体積 V の系を考える。
このとき、定積熱容量 CV と定圧熱容量 Cp には次のような関係がある。
T
Cp = CV +
V κT
[(
∂V
∂T
) ]2
p
(
1
, κT = −
V
∂V
∂p
)
T
以下の問いに答えよ。
1. CV と Cp のうち、実験的に測定しやすい量はどちらか?理由も合わせて答えよ。
(
(
)
)
1 ∂V
∂V
2. 理想気体の場合、状態方程式 pV = nRT を用いて κT = −
と
V
∂p T
∂T p
を計算することで、Cp と CV との関係を求めよ。ただし、R は気体定数である。
(解答例)
1. 実験的に測定しやすいのは Cp である。
理由:CV を実験的に測定する場合、体積が一定でなくてはならないので、頑丈な
容器を用意する必要がある。一方、Cp を測定する場合、地球上で大気圧は一定で
あるから、定圧という条件が容易に満たされているため、Cp のほうが測定を行い
やすいため。
2. Cp = CV + nR
計算は次の通り。
1
κT = −
V
(
nRT
− 2
p
)
1
1
=
,
p
(
∂V
∂T
)
=
p
nR
p
より、次のようになる。
T
V κT
[(
∂V
∂T
2
) ]2
= nR
p