No.14「気体の法則」

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物理のこれだけはできないと「やばい」問題集
No.14
気体の法則編
"zl}g0/9
1
次の文章を読み,各問いに答えよ。
P0[Pa]の大気圧のもと,断面積 S[m2]で軽いピストンのついた密閉容器がある。各図での容器内の気体の
圧力を求めよ。ただし,重力加速度を g[m/s2]とする。
(1)
(2)
(3)
(4)
質量m[kg]
ばね定数k[N/m]
縮みA[m]
2
次の文章を読み,各問いに答えよ。
シリンダーに気密でなめらかに動くピストンをはめ,中には気体を密閉した。この気体を加熱させたり,
冷却させたりなどしてたところ,圧力と体積の関係は図のように,状態A→B→C→Dと変化していった。
ただし,状態Aでの温度は T[K]である。
可
不
圧力
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
3
状態AからBの変化を何と言うか,答えよ。
状態BからCの変化を何と言うか,答えよ。
状態CからDの変化を何と言うか,答えよ。
状態Bでの気体の温度を求めよ。
状態Cでの気体の温度を求めよ。
状態Dでの気体の温度を求めよ。
4P
A
B
C
載
D
4V
体積
次の文章を読み,各問いに答えよ。
容器内の理想気体の圧力が 1.66 × 105[Pa],体積が 3.0 × 10-3[m3],温度が 27[℃]のとき,次の値を
求めよ。たたし,気体定数を 8.3[J/mol・K],アボガドロ定数を 6.0 × 1023 とする。
(1)
(2)
4
転
この気体の物質量を求めよ。
容器内の気体分子の総数を求めよ。
次の文章を読み,各問いに答えよ。
図のような体積 V[m3]の容器に,T[K],P[Pa]の理想気体が入っている。容器を外部から温め,容器内に
ある気体は温度が常に T[K]で一定になるようにした。この状態でコックを開き,しばらく放置した後,コ
ックを閉じた。ただし,大気圧を P0[Pa],気体定数を R[J/mol・K],アボガドロ定数を NA とする。
(1)
(2)
コックを開く前の容器内の気体の物質量を求めよ。
コックを開いてから閉じるまでに,容器から出て行った気体の総数を求めよ。
コック
-1-
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5
次の文章を読み,各問いに答えよ。
図のような円形の容器AとBが細いガラス管で連結され,ガラス管についたコックは閉じたままである。
容器Aの体積は V[m3],容器Bの体積は 3V[m3]であり,2つの容器には同じ物質量の理想気体が入ってい
る。今,容器A内の気体の圧力は 3P[Pa]であり,容器A,Bの温度はそれぞれ T,2T[K]になっている。
ただし,気体定数を R[J/mol・K],アボガドロ定数を NA とする。
(1) 容器A内の気体の物質量を求めよ。
(2) 容器B内の気体の圧力を求めよ。
次に,ガラス管についたコックを開き,容器全体が 2T[K]になるようにした。
(3) 容器A,Bの圧力を求めよ。
コック
A
B
【チャレンジ問題】
6
次の文章を読み,各問いに答えよ。ただし,気体定数を R[J/mol・K]とし,気球部の膨張
は考えなくて良い。
全体の質量が M[kg]の熱気球を上昇させる。気球部の体積を V[m3],気球外部
の圧力を P0[Pa],外気の密度を d0[kg/m3],外気の温度を T0[K]とする。はじめ,
気球内の空気の温度は外気に等しく,この時,気球は地上で静止したままであった。
d
気球内の空気を加熱すると,気球の開口部から空気が逃げ出し,気球全体の重さが
小さくなる。これが浮力より小さくなると気球は浮き始める。ただし,高度による
外気の圧力,温度の変化は考えないものとする。
d0
P0
可
不
V
(1) 気球内の空気が外気と等しいとき,気球内の空気の質量を求めよ。
(2) 気球に働く浮力を求めよ。
気球内の空気の温度が T[K]で浮き始めた。
(3) 気球内の空気の密度 d[kg/m3]を d0 等を用いて表せ。
(4) T を M,d0,V,T0 を用いて表せ。
載
7
次の文章を読み,後の問に答えよ。【09徳島大改題】
(図1)のように,なめらかに動くピストンでA,Bの2つの室に分けられた容器があり,B室はコック
のついた容積が無視できる細い管でC室につながっている。全ての容器,コック,管およびピストンは断熱
材でつくられていて,各室には同種の単原子分子からなる理想気体が入っている。A室の気体の物質量を n
[mol]とする。気体定数を R[J/mol・K]として以下の問に答えよ。
転
[1] (図1)に示すように,最初コックは閉じてあり,A,BおよびC
室の気体はいずれも V[m3]であり,各室の温度はそれぞれ T,T,2T
[K],また,A室の気体の圧力は p[N/m2]であった。
問1
問2
A
p を n,R,T および V を用いて表せ。
B室の気体の物質量 nB[mol]を n を用いて表せ。
[2] 次に,コックを静かに開けるとB,C室間で気体が混ざり合い,十
分な時間が経過したのち(図2)に示すような平衡状態となった。こ
のとき,A室間の体積は V/2,圧力は 4p,BおよびC室内の温度は
5T/3 になった。
問3
問4
問5
コック
A室の気体の温度を T を用いて表せ。
B,C室内の気体の物質量を n を用いて表せ。
コックを開ける前のC室内の気体の圧力を p を用いて表せ。
C
B
(図1)
A
C
B
(図2)
-2-
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1
□■物理的思考■□
圧力の定義は単位面積当たりに働く力なので,S[m2]に F[N]の力が働いているとき,圧
F
力 P は,P= となる。この式を変形すると,F=PSとなり,圧力から力を計算することが
S
できる。
P0S
(1) ピストンに働く力のつり合いから,
PS=P0SÛP=P0[Pa]
(2) ピストンに働く力のつり合いから,
PS=P0SÛ P=P0
(3) ピストンに働く力のつり合いから,
mg
PS=P0S+mgÛP=P0+
S
(1)
(4)
(3)
ピストンに働く力のつり合いから,
kA
PS=P0S+kAÛP=P0+
S
(2)
P0S
PS
PS
P0S
定圧変化
(2)
等温変化
(3)
定積変化
PS
可
不
P0S
mg
PS
2
(1)
(4)
載
kA
PV
=一定)より,状態B~Dの温度をそれぞれ TB,TC,TDとすると,
T
4P× V 4P× 2V 2P× 4V P× 4V
=
=
=
T
TB
TC
TD
(4 ~ 6)
ボイルシャルルの法則(
これを解くと,
TB=2T,TC=2T,TD=T[K]
転
□■物理的思考■□
( p-v)グラフがどのようになるかはボイルシャルルの法則(
PV
=一定)を使って考え
T
ればよい。温度が一定の場合,ボイルシャルルの法則の分母が一定となるため,PV=一定と
なる。右辺の定数を k とおくと,
k
P=
V
となり,反比例のグラフになることが分かる。これより,状態Bから状態Cの変化が等温変
化であることが分かるのである。
3
(1) 物質量を n として,状態方程式(PV=nRT)より,
1.66× 105× 3.0× 10-3=n× 8.3× (27+273)Û n=0.20[mol]
(2) 気体分子 1[mol]でアボガドロ数個あるので,
0.30× (6.0× 1023)=1.8× 1023
-3-
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4
物質量を n として,状態方程式(PV=nRT)より,
PV
PV=nRTÛn=
[mol]
RT
(1)
(2) コックを開いたことで気体が拡散し,大気圧 P0 と等しくなったと考えられる。したがって,容器に残
っている気体の物質量を n'として,状態方程式(PV=nRT)より,
P0V
P0V=n'RTÛn'=
RT
これより,容器から出た気体の物質量は n-n'となるので,容器から出た気体の総数は,
(P-P0)VNA
(n'-n)× NA=
RT
5
物質量を n として,状態方程式(PV=nRT)より,
3PV
3PV=nRTÛn=
[mol]
RT
(1)
容器Aの気体と同じ物質量であることを利用して,状態方程式(PV=nRT)より,
3PV
P'3V=(
)R(2T)ÛP'=2P[Pa]
RT
(2)
可
不
求める圧力を P"として,状態方程式(PV=nRT)より,
6PV
P"(4V)=(
)R(2T)ÛP"=3P
RT
(3)
6
密度と体積の積から d0V[kg]と分かる。
(1)
載
(2) アルキメデスの原理から,気球部にもともとあった空気の重力が浮力となることから,d0Vg[N]と分
かる。
(3)
気球部の空気について,ボイルシャルルの法則(
PV
=一定)より,
T
転
P0V P0V'
T
=
V
ÜV'=
T0
T
T0
T
体積が
倍になっていることから,密度はその逆数倍になるので,
T0
T0
d0
T
(4)
浮き始めることから,気球に働く気球部の空気を含んだ重力と浮力のつり合いより,
T0
d0V
Mg+ d0Vg=dVgÛT=
T0
T
dV-M
7
状態方程式(PV=nRT)より,
nRT
p=
V
問1
問2 なめらかに動くピストンが静止しているので,AとBの圧力は等しくなっている。これと問1より,
状態方程式(PV=nRT)より,
nRT
V
V
nB=
=n
RT
-4-
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求める温度を T'として,ボイルシャルル則(
問3
PV
=一定)より,
T
V
4p
pV
2
=
ÛT'=2T
T
T'
求める物質量を n'として,状態方程式(PV=nRT)より,
5V
5T
6pV
4p
=n'R
=6n (∵問1)
Ûn'=
2
3
RT
問4
問2と問4の結果から,Cには 5n[mol]の気体が入っていたことが分かる。状態方程式(PV=nRT)
より,
5nR(2T)
p'=
=10p(∵問1)
V
問5
可
不
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