計量経済学:復習テスト 16 学籍番号 氏名 2014 年 12 月 3 日 注意:すべての質問に解答しなければ提出とは認めない.小さな声でなら 相談しても構わない.教科書・ ノートを参照してもよい.授業時間内に提出できない場合は 当日中に 事務室前の「提出用ボックス」に提出 すること. 1. 大きさ n の (1 + k) 変量データを (y, X) とする.簡単化のため X は固定的とする.y の X 上への一 般化線形回帰モデルは E(y) = Xβ var(y) = Σ β の OLS 推定量を b とする. (a)b の期待値と分散を求めなさい. (b)一般に Σ は何個の未知母数を持つか? (c)無作為標本なら Σ は何個の未知母数を持つか? 1 2. 大きさ n の (1 + k) 変量無作為標本を (y, X) とする.yi の xi 上への条件つき不均一分散をもつ線形 回帰モデルは yi = x′i β + ui E(ui |xi ) = 0 var(ui |xi ) = σ 2 (xi ) σ 2 (.) は未知とする.β の OLS 推定量を bn とする. √ (a) n(bn − β) が次のように表現できることを示しなさい. √ n(bn − β) = ( 1∑ xi x′i n i=1 n )−1 1 ∑ √ xi ui n i=1 n √ (b) n(bn − β) の分布が次の正規分布で近似できる理由を説明しなさい. ( ) √ a n(bn − β) ∼ N 0, E(xi x′i )−1 var(xi ui ) E(xi x′i )−1 (c)次式を証明しなさい. var(xi ui ) = E(xi ui (xi ui )′ ) (d)var(xi ui ) の White の推定量を与えなさい. 2 解答例 1.(a) ( ) E(b) = E (X ′ X)−1 X ′ y = (X ′ X)−1 X ′ E(y) = (X ′ X)−1 X ′ Xβ =β ( ) var(b) = var (X ′ X)−1 X ′ y = (X ′ X)−1 X ′ var(y)X(X ′ X)−1 = (X ′ X)−1 X ′ ΣX(X ′ X)−1 (b)n 次対称行列なので n(n + 1)/2 個. (c)n 次対角行列なので n 個. 2.(a) ( bn = )−1 n ∑ xi x′i i=1 ( =β+ n ∑ xi x′i n ∑ xi yi i=1 )−1 n ∑ i=1 より √ n(bn − β) = ( (b)大数の法則より 1∑ xi x′i n i=1 n xi ui i=1 )−1 1 ∑ √ xi ui n i=1 n 1∑ xi x′i = E(xi x′i ) n i=1 n plimn→∞ 中心極限定理より 1 ∑ d √ xi ui −→ N(0, var(xi ui )) n i=1 n したがって極限において正規分布の線形変換となっているので ( ) √ a n(bn − β) ∼ N 0, E(xi x′i )−1 var(xi ui ) E(xi x′i )−1 (c)繰り返し期待値の法則より E(xi ui ) = E(E(xi ui |xi )) = E(xi E(ui |xi )) =0 したがって var(xi ui ) := E((xi ui − E(xi ui ))(xi ui − E(xi ui ))′ ) = E(xi ui (xi ui )′ ) 3 (d) 1∑ xi ei (xi ei )′ n i=1 n var(x ˆ i ui ) := 4
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