2016年1月13日 (No.2,371) 〈マーケットレポートNo.4,611〉 主要国のリート市場の最近の動向(12月) 株式市場の下落が重しに 為替要因でマイナス 【各国・地域の騰落率(12月)】 月間騰落率 現地通貨ベースでは若干のプラス グローバル 北米 米国 カナダ 欧州 ベルギー オランダ フランス ■12月のグローバル・リート市場は、地域によってまち まちな動きとなりましたが、現地通貨ベースでは全体 として若干のプラスでした。 ■為替要因は、ユーロを除く通貨が対円で下落し全 体でマイナスに寄与しました。原油安の進行などから リスク回避の動きが強まったためです。その結果、円 ベースのリート市場は▲1.6%の下落となりました。 オセアニア、北米が上昇 月間騰落率 ▲1.6% ▲2.0% ▲0.6% ▲9.9% ▲3.9% ▲0.1% ▲1.3% ▲3.4% 英国 オセアニア 豪州 アジア シンガポール 日本 香港 ▲5.4% +1.6% +1.6% ▲1.6% ▲3.0% ▲0.4% ▲4.0% (注)データは、GPRグローバル・ハイ・インカム・リート・インデックス(円ベース)。 (出所)GPR社のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 (ポイント) 欧州は緩和策への失望で下落 【地域別インデックスの推移(現地通貨ベース)】 140 ■各地域を現地通貨ベースで見ると、オセアニア、北米 が上昇する一方、欧州が大きく下落しました。 欧州 は、ECBの追加緩和策に対する失望感と、それを受 けたユーロ圏主要国の国債利回りの急上昇を嫌気し ました。北米はFRBが利上げを決定しましたが、今後 の利上げペースが緩やかなものになるとの観測から、 不透明感が後退したことを好感しました。 130 北米 アジア 欧州 オセアニア 120 110 100 90 ■オセアニアは、RBA(オーストラリア準備銀行)が低 金利政策を維持するなか、景気回復を示す経済指 標が相次ぎ発表されたことが好感されました。アジアは シンガポールが米国利上げの悪材料出尽くしで上昇、 香港は政策金利引き上げで下落しました。 80 14/12 15/2 15/4 15/6 15/8 15/10 15/12 (年/月) (注)データは、GPRグローバル・ハイ・インカム・リート・インデックス (現地通貨ベース)。期間は2014年12月末~2015年12月末。 2014年12月末を100として指数化。 (出所)GPR社のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 主要国での低金利がリート市場をサポート ■1月に入り、中国の景気減速懸念や原油価格の 下落などから、世界的に株式市場が下落し、リート 市場も影響を受けています。ただし米国の利上げ ペースは緩やかな見通しであり、日欧で金融緩和が 進められることで低金利環境が続く見込みで、これ はリート市場をサポートすると考えられます。 2016年 2016年 ■中国の景気と原油価格をにらみ、当面神経質な展 開が見込まれますが、堅調な不動産市場を背景に、 リートの配当は安定的な成長が続く見込みです。グ ローバル・リート市場は、相対的に高い配当利回り にも支えられ、中期的に底堅い展開となることが期 待されます。 1月 8日 最近の指標から見る欧州経済(2016年1月) 1月 6日 「原油価格」、需給では上昇しにくい(グローバル) ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘 するものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、 今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾 者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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