PDF版 - 三井住友アセットマネジメント

(No.2,038)〈マーケットレポートNo.3,969〉
2015年1月14日
主要国のリート市場の最近の動向(12月)
世界的な低金利が下支え
低金利環境を背景に小幅上昇
為替要因も小幅なプラス寄与
【各国・地域の騰落率(12月)】
■12月のグローバル・リート市場は、日欧での金融緩和
や米国の低金利政策が続くとの見方から世界的に金
利が低位で推移するなか、前月末比+0.8%(円ベー
ス)と、3カ月連続で上昇しました。
■為替市場では、日米の金融政策の方向性の違いなど
から米ドルは円に対して上昇しました。ユーロは欧州中
央銀行(ECB)による追加金融緩和への期待が強まっ
たことなどから円に対し下落しました。全体では為替要
因は小幅なプラス寄与となりました。リート要因、為替
要因ともにプラスとなりました。
月間騰落率
グローバル
北米
米国
カナダ
欧州
ベルギー
オランダ
+0.8%
+1.4%
+2.6%
▲3.7%
▲2.3%
+0.4%
▲1.3%
月間騰落率
フランス
英国
オセアニア
豪州
アジア
シンガポール
日本
▲2.2%
▲4.3%
+1.0%
+1.0%
+3.7%
+0.5%
+15.9%
(注)データは、GPRグローバル・ハイ・インカム・リート・インデックス(円ベース)。
(出所)GPR社のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
アジアが堅調
欧州はギリシャの政局不安などで下落
■米国市場は、底堅い景気拡大が好感されたことや低
金利政策が当面維持されるという見方が強まったこと
などから、リート市場は上昇しました。
■欧州市場は、ECBによる追加金融緩和への期待が高
まったものの、ギリシャの政局不安によるユーロ離脱
の懸念が強まったことなどから、リート市場は下落しま
した。
■オセアニア市場は、豪州の緩やかな景気回復や国債
利回りの低下が好感されました。
■アジア市場は、日本市場が大きく上昇しました。不動
産市況の好調さに加え、10年国債利回りが0.3%台前
半まで低下したことなどが要因です。シンガポール市
場も上昇し、アジア全体として堅調な推移となりました。
150
(ポイント)
140
【地域別インデックスの推移】
北米
アジア
欧州
オセアニア
130
120
110
100
90
13/12
14/2
14/4
14/6
14/8
14/10
(注)データは、GPRグローバル・ハイ・インカム・リート・インデックス(円ベース)。
期間は2013年12月末~2014年12月末。2013年12月末を100として指数化。
(出所)GPR社のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
堅調な不動産市場に加え、低金利がリート市場を下支え
■米国では今年後半に利上げが開始される見込
みですが、低インフレ環境の継続もあり金利上昇
ペースは緩やかとなる見込みです。日欧では追
加金融緩和への期待から金利は上昇しにくいと
見られ、主要国では低金利環境が当面継続する
見込みです。
14/12
(年/月)
■世界景気の緩やかな回復や低金利環境の継続
から、世界の不動産市場は好調さが続くと見ら
れます。リートの利益や配当金は安定的に拡大
すると見られ、グローバル・リート市場は底堅い
推移が見込まれます。
2015年01月09日 「ECB理事会」で国債購入決定か(ユーロ圏)
2014年12月25日 2014年の振り返り(世界のリート市場)
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