1.5MB - 新エネルギー・産業技術総合開発機構

NEDO 省エネルギー技術フォーラム 2015
戦略的省エネルギー技術革新プログラム
実用化開発
<原料高弾力性高炉の開発による鉄鋼の省エネ達成>
事業実施法人名:JFEスチール(株)、東北大学
研究開発期間:平成25年7月~平成27年2月
1.研究開発の背景、目的、目標
2
1.1.背景
最終エネルギー消費の構成比
運輸部門
22.9%
家庭部門
14.4%
業務部門
18.8%
製造業業種別エネルギー消費
非素材系
24.2%
紙パルプ 5.5%
産業部門
43.9%
14,974PJ
2010年度
窯業土石
5.0%
鉄鋼
28.4%
化学
36.9%
6,145PJ
2010年度
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2012」
鉄鋼業の消費エネルギーは製造業の1/4、国内全体エネルギー消費の中で約12%を占め、
その省エネは国全体の中で極めて重要
鉄鋼製造に使用するエネルギー源は石炭であり、省エネは地球温暖化対策に直結
中国を始めとする新興国の資源・エネルギー需要の継続的増大に伴い、鉄鉱石や石炭の価格が
高騰しており、最近の円安はさらなる価格高騰要因
1.研究開発の背景、目的、目標
3
1.1.背景
工程連続化、工程省略(CC,CAPL等)
省エネ、排熱回収設備の導入 (TRT, CDQ, etc.) 排熱回収増強、設備の効率化
Specific energy consumption
新プロセス技術 (SCOPE21)
非微粘炭比率拡大 (微粉炭吹き込み、石炭調湿)
資源リサイクル(廃プラ、廃タイヤ、ダスト利用)
エネルギー消費
環境投資
高付加価値製品
排熱回収発電
廃プラ
グロス消費
工程連続化など
1973
1980
100 100.0
2012 FY
98
▽8.0%
96
94.9
94
92.5 92.4
92
91.4
90.8 92.0
90
89.9
88
87.4
87.7
86
1990 2000 05 06 07 08 09 10 11 12
ネット消費
1990
2000
2010
省エネルギーの取り組みとエネルギー消費(総量)推移
出典:日本鉄鋼連盟「鉄鋼業の地球温暖化対策への取組 自主行動
計画進捗状況報告 平成24年12月」
エネルギー原単位(1990年度起点)
「鉄鋼業の地球温暖化対策への取組 自主行動計画実績報告
平成25年12月」
工程連続化/工程省略、排熱回収設備導入/排熱回収効率向上、個々のプロセス改善によって
鉄鋼のエネルギー原単位は20年間で約10%削減したが、現状技術では限界に近い
国際的に見てエネルギー効率は既にトップであるが、さらなる省エネには新たな着想に基づく
技術開発が必要
1.研究開発の背景、目的、目標
4
1.2.従来の課題、目的、目標
一定の高強度原料
強度緩和原料
焼結鉱
コークス
焼結鉱
コークス
炉内容積、高さを縮小
窒素フリー化に
よる還元の高速化
還元時間の短縮
生産性倍加
荷重の緩和
熱風
(空気)
大型化の歴史
最初は高さ、以降
径方向に拡大
現行高炉
荷重の増大、径方向の不
均一性緩和を原料性状で
対処
本提案
酸素
天然ガスなど
水素系ガス
1.研究開発の背景、目的、目標
1.2.従来の課題、目的、目標
5
コークス炉
高炉
石炭
④ 高炉内容積(m3)
→原料間最大接触力(N)
コークス
乾留エネルギー減 -10%
炉内容積を1/2
⑤ 原料間最大接触力(N)
→原料強度(MPa)
焼結機
焼結鉱
粉鉱石
③ 原料強度(MPa)
→原料強度指数(%)
原料強度を大幅緩和
⑥
焼成エネルギー減 -10%
窒素レス
→反応速度向上
② 原料強度指数(%)
→塊成化エネルギー(GJ)
① 塊成化エネルギー(GJ)
→製鉄所使用エネルギー(GJ/t)
原料秤量系
Oxygen
x5
⑦ 反応シミュレーターと試験高炉の概念設計
1.研究開発の背景、目的、目標
6
1.2.従来の課題、目的、目標
コークス炉
高炉ガスによる発電効率
の向上 +10%
高炉ガスの
熱量を倍加
高炉
石炭
コークス
乾留エネルギー減 -10%
焼結機
炉内容積を1/2
塊鉱石
(塊成不要)
焼結鉱
粉鉱石
焼成エネルギー減 -10%
原料強度を大幅緩和
微粉炭
(塊成不要)
還元速度
生産性を
倍加
酸素
天然ガスなど
水素系ガス
全体で4.9%の省エネ
大型高炉(4000m3超)では、コークス/焼結鉱が崩壊しない様に十分な塊成化エネルギーが必要
空気送風を純酸素送風に切り替えることにより反応に寄与しない窒素を除去し、炉容積を半減
→小型化により炉内荷重を緩和し、塊成化エネルギーを削減
2.研究開発体制、研究開発内容
7
2.1.研究開発体制
研究開発責任者
(国)東北大学:埜上教授
(国)東北大学:加納教授
JFEスチール株式会社
(国)東北大学:葛西教授
2.研究開発体制、研究開発内容
8
2.2.研究開発内容
(国)東北大学:葛西教授
(1)窒素レス雰囲気での反応高速化の研究
Reduction degree (-)
1.0
a) N2-x%(0.8CO-0.2CO2)
N2
0
25
0.8
50
0.6
0.4
還元時間半減
0.2
0.0
0
30
60
Reduction time (min)
90
実験値と計算値の整合性を確認し、窒素フリー条件では
同一還元率に対して反応時間が約1/2になることを確認
→高生産性の達成が可能
2.研究開発体制、研究開発内容
2.2.研究開発内容
9
(国)東北大学:埜上教授
(2)高炉小型化による炉内荷重緩和の研究
軸芯部
35
軸芯部
30
Height (m)
25
f cnk
n
kPa
1000
2/3
20
15
10
k
DP2
0
5
圧縮応力
酸素高炉
(2,500 m3)
0
0
1000 2000
3000
4000
Compressive Stress (kPa)
5000
従来高炉
(5,000 m3)
内容積が半減した場合、最大炉内加重は2/3に低減
2.研究開発体制、研究開発内容
10
2.2.研究開発内容
(国)東北大学:加納教授
(3)炉内荷重緩和と必要原料強度低減の研究
f cnk
k
n
DP2
炉内充填層応力 (MPa)
14
12
10
8
P
6
4
l t
d
2
0
0
20
40
60
80
100
引っ張り強度 (MPa)
充填層中の圧縮応力と必要な粒子の引っ張り強度は比例関係
120
2P
dl
2.研究開発体制、研究開発内容
11
2.2.研究開発内容
(4)必要原料強度緩和による強度評価基準緩和の研究
84
◆JISドラム試験
実機換算DI15015 (-)
DI15015 = 0.39σt+81
150
DI 15
(%)
150回転後の15 mm
以上のコークス量
×100
=
元のコークス量
83
82
81
80
0
引っ張り強度が2/3に低減→DIで-1.0低減
2
4
6
引張強度 (MPa)
8
2.研究開発体制、研究開発内容
12
2.2.研究開発内容
(5)強度緩和による塊成化エネルギー削減の研究
DI15015 [-]
85
Ro = 1.01 % (Exp.)
Ro = 0.90 % (Exp.)
Ro = 1.01 % (Calc.)
Ro = 0.90 % (Calc.)
84
83
100 kJ
0.33 pt.
82
81
1400 1450 1500 1550 1600 1650
石炭の享受した熱量 [kJ/kg]
150
DI 15
0.0033Q 10.9 Ro 67.5
DI -1.0の緩和は -303kJ/kg-coalに相当
2.研究開発体制、研究開発内容
13
2.2.研究開発内容
(6)削減可能エネルギー推定技術の研究
副生ガス
コークス
下工程へ供給
Nレス副生ガス
発電効率向上
原料炭
塊鉱石
使用増
19
凝結材減
シャフト効率向上
焼結鉱
熱風炉レス
塊鉱石
PC
天然ガス
O2
小型酸素高炉 純酸素吹き込み
ヒートロス減 PCR増
CR減
酸素高炉化
製銑使用エネルギー(GJ/t)
乾留熱量減
18
17.2
-0.2(水素還元)
-0.3(焼結鉱比減)
-0.3(ヒートロス減)
-0.3(凝結材減)
-0.2(発電効率増)
+1.0
17
16
-0.7(コークス比減)
16.2
-0.1(乾留熱量減)
15
製銑プロセスでの使用エネルギーを17.2→16.2GJ/t(-5.8%)に削減可能
2.研究開発体制、研究開発内容
14
2.2.研究開発内容
(7)反応シミュレーターと試験高炉の開発
10m3試験酸素高炉
100m3~
実証酸素高炉
製銑設備分野で世界トップ企業であるポールワースグ
ループとIHIに試験高炉のエンジニアリングを依頼
高温荷重軟化試験装置で実績のあるサーモテクノ社にエンジニアリングを依頼
反応シミュレーター
3.成果、実績、展望等
15
3.1.成果
原料高弾力性高炉の開発による鉄鋼の省エネ達成を目的に、
省エネルギーポテンシャルの定量化を実施
製銑プロセスでの使用エネルギーを-5.8%削減可能との試算を
得た
実機化に必要な開発設備の予算規模を明確化
反応シミュレーター1.7億円、試験酸素高炉69億円
3.成果、実績、展望等
3.2.実績等
学会発表等 1件
一般社団法人 日本鉄鋼協会 第170回秋季講演大会
16
3.成果、実績、展望等
17
3.3.今後の展望
H2供給
H2 PSA分離
一般炭
難利用スクラップ
(高Cu, 高Sn)
高Cal
高炉ガス
(N2無し)
フェロコークス炉
電力
供給
場内ガス
成型コークス炉
場内電力
ダスト・ミルスケール
転炉
連鋳
圧延
製品
供給
コールドボンド
微粉鉱石
鉄源吹込み
未利用炭
蒸気
安価酸素プラント( PSA )
酸素高炉
(通常高炉の高O2富化)
シェールガス
省エネルギーのみならず、資源対応(未利用資源使用・リサイクル)、水素エネルギー供給の可能性
→鉄鋼業の関わる他のCO2削減、省エネルギーの公的研究開発との協力による実機化、及び相乗
効果の最大化をめざす。
3.成果、実績、展望等
18
3.4.原油換算省エネ効果
2018年時点
ケース
2030年時点
大型高炉1基の20%の 国内高炉の生産
生産量である84万トン 量7500万トン/年の
/年相当に部分的適用 1/3まで普及
指標A(効果量)
0.026kL/t
0.026kL/t
指標B(導入量)
鉄84万t/年
鉄2500万t/年
省エネルギー効果量(kL/年)
2.20万
65.4万