しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp 投資環境 2015 年 1 月 9 日 内外金利、目線をさらに下に 年明けの金融市場は、原油安やギリシャ情勢を警戒する動きが強まり、やや波乱の幕開けとなりまし た。国内の債券市場は、日銀が巨額の国債買入れを実施する中、投資家のリスク回避から、安全資産と される国債を購入する動きが強まり、長期金利(新発 10 年国債利回り)は 1 月 7 日には一時 0.265% と過去最低を更新しました。20 年国債利回りが 1 年 9 か月ぶりに 1%割れとなり、30 年国債利回りの 1%割れも視野に入ってきました。 1.利回り低下が長めの国債に波及 2 年国債利回りはマイナス、5 年国債利回りも一時 0.01%まで低下するなど、過去最低水準で推移し ていますが、利回り低下の流れは超長期債にも波及し、1 月 7 日には 20 年国債利回りは一時 0.88%、 30 年国債利回りも一時 1.08%まで低下しました(図表 1) 。 20 年国債の過去最低利回りは、日中では 2003 年 6 月 11 日の 0.745%、引け値では 2003 年 6 月 12 日の 0.75%。また、30 年国債利回りは、引け値では 2003 年 6 月 12 日の 0.97%、日中ベースで は、 日銀が異次元の金融緩和 (「量的・質的金融緩和」 )を決めた翌日の 2013 年 4 月 5 日につけた 0.925% が過去最低になります。 2.2003 年 6 月には金利が急騰。今回は急騰の可能性は低そう 引け値ベースで 30 年国債までの利回りが 1%を割り込んだのは 2003 年 6 月でしたが、 この後すぐに、 米国の利下げ終了観測などをきっかけに国内金利が急騰しました(図表 2)。VaRショックと呼ばれ、 6 月中旬から 9 月初旬にかけて長期金利は 0.43%から 1.675%まで、20 年物国債利回りは 0.745%か ら 2.05%まで、30 年物国債利回りは 0.96%から 2.28%まで急上昇しました。 2003 年 6 月は米国の利下げ打ち止め観測が台頭し、米国での利上げが意識されました。今年につい ても、米国での利上げ開始が見込まれており、米金融政策は似た状況です。 3.5 図表1. 国内債の利回り推移 (%) 中短期債、長期債利回りの 低下余地が限定的になる中、 20年債、30年債利回りが低下 3.0 2.5 2.5 (%) 図表2. 国内債の利回り曲線 (イールドカーブ) 2.0 1.5 2.0 1.5 1.0 1.0 0.5 0.5 0.0 5年債 10年債 20年債 (出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成 15/1 14/1 13/1 12/1 11/1 10/1 09/1 08/1 07/1 06/1 05/1 04/1 03/1 02/1 01/1 00/1 0.0 (年/月、日次) -0.5 0 30年債 5 10 2003/6/12 15 20 2003/9/2 25 2015/1/8 30 (年限) (出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成 ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 Shinkin Asset Management Co., Ltd 1 投資環境 2015 年 1 月 9 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp もっとも、当時も日銀が長期国債を買い入れていましたが、月 1 兆 2 千億円ペースで、現在の月 8 兆 円~12 兆円とは規模が違います。日銀による巨額の国債買入れに加え、日銀が物価安定目標 2%の達成 に向けて一段の金融緩和に踏み切るとの観測も根強く、2003 年のような金利急騰の可能性は低いとみ られます。 3.欧米の金利も低下 他方、米 10 年債利回りが一時 2%割れ、独 10 年債利回りが 0.5%割れとなるなど、欧米でも利回り が低下しています(図表 3、4) 。米国では年内の利上げ開始が見込まれますが、原油安などを受け低イ ンフレが長期化した場合には、利上げ開始が遅れる、あるいは利上げが開始されても利上げのペースは 緩慢になることが想定されます。 欧州では 12 月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)が前年同月比 0.2%低下と、インフレ率がマイナ ス圏に落ち込み、デフレに陥るリスクが高まっています。デフレ回避のため、欧州中央銀行(ECB) が国債買入れなどの量的緩和措置に踏み切るとの観測が、政情不安が高まっているギリシャを除き、ユ ーロ圏の国債利回りを押し下げています。またECBは、「2%未満であるがその近辺」とする物価目標 が見通せるようになるまでは、金融緩和政策を継続させることが見込まれます。 “ 欧州の低金利が長引く→米国は利上げ開始も、欧州債との利回り格差から米国債が選好されること で米長期金利の上昇を抑制→米金利と連動性が高い日本の長期金利の上昇を抑制” という流れも、日本 の金利上昇を抑制しそうです。 日本や欧州は過去最低水準での低金利の長期化を、米金利は長期金利の上昇が抑制されることを覚悟 した方がよさそうです。 ドイツ イタリア ギリシャ (出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成 (年/月、日次) 2年債 5年債 10年債 15/1 14/7 15/1 14/7 14/1 13/7 13/1 12/7 12/1 11/7 11/1 10/7 10/1 0.0 14/1 2.0 13/7 過去最低を更新 4.0 13/1 6.0 12/7 8.0 2年債、5年債利回りは利上げを 織り込み上昇も、10年債、30年 債利回りは低下傾向 12/1 10.0 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 11/7 12.0 ※ギリシャ国債 利回りは30% → 後半まで上昇 図表4. 米国債の利回り推移 (%) 11/1 ← ギリシャ国債は 1月25日の総選挙 を控え不安定な動き 10/7 図表3. 欧州各国の10年債利回り 10/1 (%) (年/月、日次) 30年債 (出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成 (シニアストラテジスト ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 鈴木和仁) Shinkin Asset Management Co., Ltd 2 投資環境 2015 年 1 月 9 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp <本資料に関してご留意していただきたい事項> ※本資料は、ご投資家の皆様に投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント 投信株式会社が作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。 ※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するも のではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではあ りません。 ※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。 記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。 ※投資信託は、預金や保険契約とは異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の補償の対象ではありません。 また、金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。 ※投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります)に投資しますので、基準価額 は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されているものではありません。運用による損益は すべて投資者の皆様に帰属します。 ※特定ファンドの取得のお申込みに当たっては、販売会社より当該ファンドの投資信託説明書(交付目論見書) をあらかじめ又は同時にお渡しいたしますので、必ず内容をご確認の上、ご自身でご判断ください。また、請 求目論見書については、販売会社にご請求いただければ、当該販売会社を通じて交付いたします。 【お申込みに際しての留意事項】 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式や債券等の値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります) に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されてい るものではありません。運用による損益はすべて投資者の皆様に帰属します。 また、投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対 象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては交付目論 見書や契約締結前交付書面をよくご覧ください。 投資信託に係る費用について (お客様に直接ご負担いただく費用) ご購入時の費用・・・購入時手数料 上限 3.24%(税抜 3.0%) ご換金時の費用・・・信託財産留保額 上限 0.3% (保有期間中に間接的にご負担いただく費用) 運用管理費用(信託報酬) ・・・純資産総額に対して、上限年率 1.5984%(税抜年率 1.48%) その他の費用・・・監査費用、信託財産に関する租税、信託事務の処理に要する諸費用、有 価証券売買時の売買手数料等及び外貨建資産の保管等に要する費用は、ファンドより実費と して間接的にご負担いただきます。また、運用状況等により変動するものであり、事前に料 率、上限額等を示すことができません。 投資信託に係る上記費用(手数料等)の合計額については、ご投資家の皆様がファンドを保有 される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費 用の料率につきましては、しんきんアセットマネジメント投信が運用する全ての投資信託のう ち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。投資信託に係るリ スクや費用は、それぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、事前に交付目 論見書や契約締結前書面をよくお読みください。 ※「日経平均株価」 (日経平均)に関する著作権、知的所有権その他一切の権利は日本経済新聞社に帰属します。 日本経済新聞社は日経平均株価を継続的に公表する義務を負うものではなく、その誤謬、遅延又は中断に関 して責任を負いません。 ※東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所の知的財産であり、この指数の算出、数値の公表、利用など株 価指数に関するすべての権利は東京証券取引所が有しています。東京証券取引所は、TOPIX の算出若しくは 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