早期の米利上げ観測は後退 - しんきんアセットマネジメント投信

しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp
投資環境
2015 年 3 月 20 日
早期の米利上げ観測は後退
米連邦準備制度理事会(FRB)は 3 月 17-18 日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、
金融政策の指針であるフォワードガイダンスから、利上げ決定に際しては「忍耐強くいられる(can be
patient)」の文言を削除しました。一方、成長率、インフレ率および政策金利の見通しを軒並み引き下
げました。フォワードガイダンスから、
「忍耐強く(patient)
」が削除されたことから、FRBはいつで
も利上げに踏み切ることができるようになりました。もっとも、政策金利の見通しを大きく引き下げた
ことから、早期の利上げ観測は後退する格好となりました。
FOMC委員の政策金利見通しは、2015 年末の中央値が 0.625%、2016 年末が 1.875%、2017 年
末が 3.125%と、昨年 12 月のそれぞれ 1.125%、2.5%、3.625%から大幅に引き下げられました。
政策金利見通しに関する主なポイントは以下が挙げられます(図表 1、図表 2)
。

やや早期利上げに懐疑的であった市場の政策金利見通しに、FOMCの見通しがさや寄せ

2015 年はFOMCの見通しでは、政策金利引き上げは 2 回(1 回あたり 0.25%)で、9 月の利
上げ開始が有力。一方、市場の見通しでは、政策金利引き上げは 1~2 回で、9 月もしくは 12 月
利上げ開始
2016 年以降の利上げペースは昨年 12 月からほぼ変更なし

(2016 年、2017 年の利上げ幅はともに 1.25%、昨年 12 月の見通しは 2016 年が 1.375%、
2017 年が 1.125%と大きく変わらず)
利上げ終了時期は後ずれ

(昨年 12 月は 2017 年末と長期見通しが同水準で、2017 年には利上げが終了する見通し。今回
は 2017 年末が長期見通しを下回っており、2018 年に利上げ終了を見込む)
依然として、市場とFOMCで政策金利見通しにかい離

(2016 年末、2017 年末は、FOMC委員の見通しが市場予想を大きく上回る)
図表1. 政策金利見通しとFF金利先物レート
<2 014年12月のFOMC>
(%)
図表2. 政策金利見通しとFF金利先物レート
長期見通し
4.5
4.5
4.0
4.0
3.5
3.5
3.0
3.0
2.5
2.5
2.0
2.0
1.5
1.5
1.0
1.0
0.5
0.5
長期見通し
見通し(最高、最低)
見通し(最高、最低)
2014/12/17
見通し(中央値)
18/6
18/3
17/12
17/9
17/6
17/3
16/9
16/12
16/6
16/3
15/12
15/9
15/3
15/6
(限月)
14/12
18/3
18/6
17/12
17/6
見通し(中央値)
(出所)Bloomberg、FRBより、しんきん投信作成
17/9
17/3
16/9
16/12
16/6
16/3
15/12
15/9
15/6
15/3
0.0
14/12
0.0
<2 015年3月のFOMC>
(%)
(限月)
2015/3/19
(出所)Bloomberg、FRBより、しんきん投信作成
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
Shinkin Asset Management Co., Ltd
1
投資環境
2015 年 3 月 20 日
しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp
今回のFOMCでは、
「忍耐強く(patient)」が削除されることで早期利上げ観測が強まり、金融市場
が不安定になることが警戒されていました。これに対しFRBは、政策金利の見通しを大幅に引き下げ
ることで市場の警戒を払しょくした格好です。
米国の金融緩和政策が継続することから、米株式相場は下支えされ、米金利の上昇は抑制される一方、
ドルについてはドル高方向も、そのスピードはやや鈍りそうです。また、イエレンFRB議長が記者会
見で、ドル高のマイナス面(輸入物価を押し下げることによる物価上昇抑制、輸出の伸び鈍化)を指摘
しており、ドル高が進行する場面では警戒感が広がる可能性があります。
FRBは利上げの決定は経済指標などのデータ次第としていますから、引き続き米経済指標を確認し
ながら利上げ時期を探ることになります。もっとも今回のFOMCで、米金融当局の金利観が市場の見
方に近づいてきたことから金融政策に関する不確実性が若干小さくなったこと、また、4 月のFOMC
で利上げが開始される可能性は低いと明言されていることから、ひとまず米金融政策をめぐる思わくで
市場が大きく振れる局面は少なくなりそうです。
(参考)FOMCの米国経済見通し(中心レンジ、2015年3月)
実質GDP成長率
12月の見通し
失業率
12月の見通し
個人消費支出(PCE)価格指数
12月の見通し
コアPCE価格指数
12月の見通し
(%)
2015
2016
2017
長期見通し
2.3 ~ 2.7
2.3 ~ 2.7
2.0 ~ 2.4
2.0 ~ 2.3
2.6 ~ 3.0
2.5 ~ 3.0
2.3 ~ 2.5
2.0 ~ 2.3
5.0 ~ 5.2
4.9 ~ 5.1
4.8 ~ 5.1
5.0 ~ 5.2
5.2 ~ 5.3
5.0 ~ 5.2
4.9 ~ 5.3
5.2 ~ 5.5
0.6 ~ 0.8
1.7 ~ 1.9
1.9 ~ 2.0
2.0
2.0
1.0 ~ 1.6
1.7 ~ 2.0
1.8 ~ 2.0
1.3 ~ 1.4
1.5 ~ 1.9
1.8 ~ 2.0
1.5 ~ 1.8
1.7 ~ 2.0
1.8 ~ 2.0
(参考)2015年のFOMC予定
1月
27-28日
3月
17-18日*
4月
28-29日
6月
16-17日*
7月
28-29日
9月
16-17日*
10月
27-28日
12月
15-16日*
*経済見通し、議長の会見あり
(出所)FRBの資料を基に、しんきん投信作成
※GDPと価格指数は第4四半期の前年同期比。失業率は第4四半期中の平均値
(出所)FRBの資料を基に、しんきん投信作成
(%)
(参考)インフレ率と原油価格
(%)
(%)
(参考)インフレ率とドル指数
(%)
5.0
250
5.0
-30
4.0
200
4.0
-20
3.0
150
3.0
2.0
100
2.0
1.0
50
1.0
0.0
0
0.0
-10
0
10
20
30
-1.0
40
-2.0
-100
-2.0
50
(年/月、月次)
PCEデフレーター(左目盛)
00/1
01/1
02/1
03/1
04/1
05/1
06/1
07/1
08/1
09/1
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
-50
00/1
01/1
02/1
03/1
04/1
05/1
06/1
07/1
08/1
09/1
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
-1.0
原油価格(前年比、右目盛)
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
PCEデフレーター(左目盛)
(年/月、月次)
ドル指数(前年比、右目盛)
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
(シニアストラテジスト
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
鈴木和仁)
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