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しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp
投資環境
2015 年 1 月 16 日
15 年度の国債発行計画と日銀買入れ
1.15 年度の国債発行計画は減額、長期化
財務省は 1 月 14 日、2015 年度の国債発行計画を決めました。カレンダーベース市中発行額(通常の
入札による市中への発行額)は 152.6 兆円と、14 年度当初に比べ 2.5 兆円減額されました(図表 1)
。
2 年国債、5 年国債の発行額をそれぞれ月 0.2 兆円、年間で 2.4 兆円減額する一方、30 年国債を年間
1.6 兆円、40 年国債を 0.4 兆円増額しました。年限の短い国債を減額し、超長期国債を増額したことか
ら、発行する国債の平均償還年限は 9 年となり、14 年度見込みに比べて 6 か月長くなります。年限を
長くすることで国債を借り換える頻度を減らすとともに、中長期的な調達コストの低減を図った模様で
す。
30 年国債、40 年国債の発行額が増えることは、年限が長めの国債利回りの上昇圧力となります。た
だ、日銀の巨額の買入れが継続するため、利回り曲線(イールドカーブ)への影響は限定的となりそう
です。
図表1. 国債発行予定額(カレンダーベース市中発行額)
区分
26年度当初
1回あたり
回数
(兆円)
27年度当初
年間発行額 1回あたり
回数
26年度当初から
年間発行額 の年間発行額増減
2年債
2.7
×
12 回
32.4
2.5
×
12 回
30.0
▲ 2.4
5年債
2.7
×
12 回
32.4
2.5
×
12 回
30.0
▲ 2.4
10年債
2.4
×
12 回
28.8
2.4
×
12 回
28.8
―
20年債
1.2
×
12 回
14.4
1.2
×
12 回
14.4
―
8.0
0.8
×
12 回
9.6
1.6
30年債
0.6
0.7
4回
×
8回
40年債
0.4
×
4回
1.6
0.4
×
5回
2.0
0.4
物価連動債
0.4
×
4回
1.6
0.5
×
4回
2.0
0.4
流動性供給入札
0.7
× 12か月
8.4
0.8
× 12か月
9.6
1.2
127.6
利付債合計
1年
2.2
割引短期国債
2.3
合計
×
1回
11 回
126.4
27.5
2.1
2.2
155.1
×
2回
10 回
▲ 1.2
26.2
152.6
▲ 1.3
▲ 2.5
(注)流動性供給:財務省は国債流通市場の機能向上を図るため、既発債の追加発行という形で流動性を供給。
(出所)財務省の資料を基に、しんきん投信作成
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
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2015 年 1 月 16 日
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2.日銀の影響力がさらに強まる
日銀は、昨年 10 月末に「量的・質的金融緩和」を拡大し、国債買入れ額を毎月 6~8 兆円から 8~12
兆円に引き上げました。償還までの残存期間では、1 年超 5 年以下の上限を 4.2 兆円から 7.2 兆円に、
10 年超の上限を 1.75 兆円から 2 兆円に増額しました※。昨年 10 月まで月 6.3~6.7 兆円であった実際
の買入れ額も、11 月、12 月にはそれぞれ 11.17 兆円、10.17 兆円と大幅に増えました(図表 2、3、4、
5)。
日銀が買入れ対象とする利付国債の来年度の発行予定額は 126.4 兆円。仮に日銀が月 10 兆円ペース
で買い入れるとすると年間 120 兆円ということになり、発行される利付国債の大半(95%程度)を日銀
が買い入れることになります。
来年度は 30 年国債と 40 年国債の発行額が増え、10 年超の期間に対応する新規国債発行額(20 年国
債、30 年国債、40 年国債)は、月平均で 2.17 兆円弱になります。日銀は、昨年 12 月に 10 年超の国
債を 2 兆円強買い入れました。このペースが続くとすると、日銀は 10 年超の国債について、新規国債
発行分(月 2.17 兆円)に対し 92%程度買い入れる(流動性供給入札を除く)ことになります。足元の
買入れ額でも十分だと言えますが、
日銀が 10 年超の買入れを国債発行計画に合わせ増額した場合には、
債券市場に一段と買い安心感が広がる可能性があります。
図表2. 今年度の国債発行と日銀買入れ
(期間3年以下)
(億円)
40,000
期間3年以下で発行される国債(2年)
の発行額を日銀買入れが上回る
35,000
30,000
図表3. 今年度の国債発行と日銀買入れ
(期間3年超5年以下)
(億円)
35,000
期間3年超5年以下で発行される国債(5年)
の発行額を日銀買入れが上回る
30,000
25,000
25,000
20,000
20,000
15,000
15,000
10,000
10,000
5,000
5,000
0
0
4月
5月
4月
6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2年国債(発行予定額)
25,000
20,000
8月
9月 10月 11月 12月
(出所)日銀の資料を基に、しんきん投信作成
図表4. 今年度の国債発行と日銀買入れ
期間5年超10年以下で発行される国債(10年)
の発行額とほぼ同額を日銀が買入れ
7月
残存期間3年超5年以下(日銀買入れ)
(出所)日銀の資料を基に、しんきん投信作成
(億円)
30,000
6月
5年国債(発行予定額)
残存期間3年以下(日銀買入れ)
(期間5年超10年以下)
5月
図表5. 今年度の国債発行と日銀買入れ
(億円)
25,000
(期間10年超)
期間10年超で発行される国債(20年、30年、
40年)の発行額とほぼ同額を日銀が買入れ
20,000
15,000
15,000
10,000
10,000
5,000
5,000
0
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月
10年国債(発行予定額)
残存期間5年超10年以下(日銀買入れ)
(出所)日銀の資料を基に、しんきん投信作成
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月
20年、30年、40年国債(発行予定額、月平均)
残存期間10年超(日銀買入れ)
(出所)日銀の資料を基に、しんきん投信作成
※昨年 10 月末から日銀は毎月末に国債の当面の月間買入れ予定を公表しています。
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
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(参考) 日銀の当面の月間買入予定
(億円) - 2015年1月5日より適用 オファー回数
利付国債
残存期間:1年以下
1回あたりオファー金額
2回程度
500~1,500 程度
合計
1,000~3,000 程度
(変動利 残存期間:1年超5年以下
6回程度
5,000~12,000 程度 30,000~72,000 程度
価連動債 残存期間:5年超10年以下
6回程度
3,000~6,000 程度 18,000~36,000 程度
5回程度
2,500~4,000 程度 12,500~20,000 程度
付債、物
を除く)
残存期間:10年超
変動利付債<偶数月>
隔月1回
1,400 程度
1,400 程度
物価連動債<奇数月>
隔月1回
200 程度
200 程度
(注1) 2つまたは3つの残存期間区分を同時にオファーします。
(注2) 買入対象銘柄の残存期間が重複する利付国債の入札日(流動性供給入札を含む)には、原則オファーしません。また、物
価連動債および変動利付債の買入は月の後半に行います。
(注3)残存期間1年超5年以下および残存期間10年超については、残存期間の区分を細分化して同時にオファーすることがありま
す。
(出所)日銀の資料を基に、しんきん投信作成
(シニアストラテジスト
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
鈴木和仁)
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※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するも
のではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではあ
りません。
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 その他の費用・・・監査費用、信託財産に関する租税、信託事務の処理に要する諸費用、有
価証券売買時の売買手数料等及び外貨建資産の保管等に要する費用は、ファンドより実費と
して間接的にご負担いただきます。また、運用状況等により変動するものであり、事前に料
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投資信託に係る上記費用(手数料等)の合計額については、ご投資家の皆様がファンドを保有
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