集積システム工学講座 情報回路方式分野(佐藤高史研究室)

集積システム工学講座 情報回路方式分野(佐藤高史研究室)
教員室
佐藤高史 教授
越智裕之 准教授
部屋
内線
研究室
部屋
内線
S305
S307
4801
4803
第1研究室
第2研究室
第3研究室
S315
S313
S311
4804
5275
4983
第4研究室
第5研究室
No.29
部屋
内線
S308
S213
4828
4840
研究室構成
教職員
院 生
設 備
佐藤高史 教授, 越智裕之 准教授
社会人D: 2名, D3: 3名, D2: 2名, M2: 6名, M1: 3名
各種サーバ計算機、回路設計CAD、電子回路実験装置類、など多数。
各学生に1台以上のデスクトップPCおよびノートPC、OAフロア化した研究環境など。
研究体制
関連テーマごとにグループを作り、週1回のグループミーティングと日常的な議論や情報交換により研究
を指導・推進する。これに加え全体での研究会を週に1回実施する。研究テーマによっては、他大学の研
究室との合同ゼミや、企業との研究打合せを定期的に行う。
研究内容と特別研究テーマ
生活を豊かにするために創出される、新しいシステムを実現する基盤技術として、多様かつ高性能な集積回路 (LSI) が今後
ますます求められる。本研究室では、LSIの構成 (どんな要素回路をどう組み合せたらよいか) と設計技術 (どうしたら効率よく
設計できるか) について「実践的・実証的に」をモットーに、主に以下のテーマで研究・開発を進めている。
1. 超高集積・超可用性を保証する回路設計技術: 自動車、ロボットや医療等では、高性能と高信頼性の両立が当然のこととして
要求される。数十億もの素子を相互接続して実現する回路を、効率良くしかも特性を保証しながら設計するには、物理が支配す
る素子レベルのミクロな視点から、システム全体を俯瞰するマクロな視点までを的確に抽象化して回路を最適化する技術が必要
となる。素子物理を正確に、または大規模回路を適切にモデル化し解析するための数理的手法、回路構成手法、および設計手
法についてハードウェアとソフトウェアの両面から研究する。
2. リコンフィギャラブルシステム: リコンフィギャラブルシステムとは、機能の「書き換え」が可能な回路を用いたシステムであり、プ
ロセッサ並みの柔軟性と、専用ハードウェアエンジンに匹敵する高速性の両立を狙ったものである。本研究室では、回路動作中
に自分で自分の機能を書き換える動的自己再構成アーキテクチャをはじめ、様々なリコンフィギャラブルデバイスのアーキテクチ
ャ(演算器の機能やその粒度、配線資源、再構成方式等)と、そのための設計手法を含む応用技術について研究している。宇宙
等でのリコンフィギャラブルデバイスの利用に不可欠な高信頼化に関する研究も行っている。
3. 画像処理システム(画像認識・画像符復号化): 画像認識技術は、車載、ロボティクス、セキュリティ等の組込み分野に
おいて近年需要が高まっている。画像認識は一般に膨大な演算量を必要とするので、消費電力が制限される組込み用途
では、動作周波数を低く抑えたまま高い演算性能を実現するための並列処理の適用が不可欠である。本研究室ではステ
レオマッチング、物体検出と追跡などを対象とし、並列性が高くかつ認識性能の高いアルゴリズムの研究を行い、その並列
実装手法や専用プロセッサの開発を行っている。一方、画像符号化は静止画や動画像データの品質を損なわずに圧縮する
技術であり、画像の保存や通信、放送などに欠かせない。本研究室では、JPEG2000をはじめとする画像符復号化システムに関
して様々な研究開発を進めており、企業と共同で開発し、画像処理LSIとして製品化された成果もある。
研究外活動・学生への希望など
自分の研究成果をハードウェア/ソフトウェアとして自らの手で具体化(製品化と言ってもよい)することにより、世の中に本当のイ
ンパクトを与える研究開発と学業(卒論や学会発表など)を両立させたい諸君はぜひ加わってほしい。我々の研究開発対象であ
る通信情報システムのおかれた環境の変化はあまりに速く、かつ複雑なので、既成概念での知識体系化・モデル化は追い付け
ない。行動の必要性、理論と実際を結びつける実践力の必要性が今ほど大きいときはない。すなわち、従来の大学教育の前提
である専門知識の修得以外に、「通信情報システム」の目的を達成するために必要な実践ノウハウとでもいうべきものが必須であ
り、これらも日頃の研究活動を通じて身に付けるよう指導するし、学生諸君自らも努力してほしい。このような実践力を身に付けれ
ば、産業界/学術分野を問わず、世界中どこへ行っても大活躍できる。
研究外活動については、みんなで企画して楽しくやりましょう。
学生の進路
本研究室での研究開発の面白さを追求するには、修士課程への進学は必須 (院試の勉強は最優先)。企業への就職を希望
する場合も、上記の研究テーマに実践的に取り組んできたような学生諸君を、産業界は口を開けて待っているので、どこであろう
と諸君の望むところへ就職できるはずです。これまでの就職先:松下 東芝 TI ルネサス 富士通 三菱 NTT SONY SCE 日立
三洋 キャノン アジレント 九州電力 住友電工 本田など。
先輩の声
この研究室の先生、先輩方は熱心に指導して下さる方ばかりで、やる気を出せばどんどん自分を伸ばすことができます。計算
機環境、設計/実験環境も良く整っており、新しいLSIやプロセッサの設計・試作などの最先端の研究が思う存分できます。学生
はどんどん国際会議(2008年度は、フロリダ、スペイン、マカオなど)で論文発表しており、各種設計コンテストでも毎年のように入
賞しています。その他、ベンチャー企業「シンセシス」で実際に仕事をすることができたり、IEEE Student Branchを通じた他大学と
の交流、電気系野球大会への参加や研究室飲み会など、研究以外も盛り沢山です。かなり忙しい研究室だと思いますが、充実
した研究生活を送りたいやる気に溢れる人を待っています!
問い合わせ先
Web:
http://www-lab09.kuee.kyoto-u.ac.jp/
E-mail: [email protected]
(更に詳しい資料を用意していますので是非見て下さい)
(メールでも質問を受け付けます)