工学系研究科 OHSHIMA 機械システム工学専攻 FUMIHIRO 大島 史洋 准教授 「内歯車のスカイビング加工に関する研究」 「高減速比フェースギヤに関する研究」 [キーワード] 機械工作,歯車,製造,加工,工具 産 業 界 が 求 め る 歯 車 の 創 造 に チ ャ レ ン ジ 研究紹介 ◆研究概要 ◆高減速比フェースギヤに関する研究 歯車を設計・製作するためには,幾何学,材料力 学,熱力学などの幅広い知識と経験を必要としま す.加えて,歯車の研究は常に「安価」 ・ 「高負荷少 容量」 ・ 「低振動低騒音」といった厳しい要求を突き 付けられています.本研究室では,実際の歯車製作 やかみあい解析などを通して,産業界から求められ る歯車を設計・製作することを目指しています. 通常,フェースギヤは釣り用のリールや玩具用と して用いられますが,動力伝達用としては使用され ていません.これはギヤの内端側で生じる干渉と外 端側で生じる歯先尖りにより,歯幅を広くすること が不可能であるためです.しかし,下図のように大 きくねじった歯車をピニオンに用いることによって 歯幅を広くできるので動力伝達用としての使用が可 能です. 本研究室では,フェースギヤの簡易な設計システ ムを考案し,誰でも簡単にフェースギヤを設計でき るようにしました.また,加工が困難と思われてい たギヤについてもホブ盤と呼ばれる汎用の歯切り盤 を用いて容易に製作できることを証明しました. ◆内歯車のスカイビング加工に関する研究 歯車のスカイビング加工とは,ねじ歯車のかみ合 いを利用した歯切り法です.この加工法は100年 以上の長い歴史を持ちますが,実用化は困難でし た.しかし近年,工具のコーティング技術の向上や 工作機械の高剛性化および高精度化を背景に実用 的な技術としてようやく定着してきました. 本研究室では,スカイビング加工について,高精 度の歯車を製作するために以下2点を主眼におい て研究しています. ①工具であるカッタの切れ刃輪郭設計 ②切削抵抗を低減するためのカッタの設計 試作した高減速比 フェースギヤ フェースギヤの歯切り の様子 内歯車のスカイビング加工の様子 掲載情報 2016 年9月現在 企業の皆様へ 一言アピール 産学・地域連携機構より 佐賀大学研究室訪問記 2016 歯車を通したモノづくりの研究をしておりますが,歯車以外のモノづくり についてもご相談ください. 歯車の設計や製作は,常に高い要求を実現するため多様な知識と技術を必要とします.これ はモノづくりの基礎であり基盤と言えます.歯車に関する研究はもちろん,その他,モノづ くりに関して相談などございましたら気軽にお声掛けください. 佐賀大学 産学・地域連携機構 (佐賀県佐賀市本庄町1番地) (お問い合せ先) 国立大学法人 佐賀大学 学術研究協力部 社会連携課 TEL:0952-28-8416 E-mail:[email protected]
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