相撲の儀式・衣装・土俵に神道の影響

相撲の儀式・衣装・土俵に神道の影響
フリリー
0700701013
ビナヌサンタラ大学
文学部日本語学科
2007
相撲の儀式・衣装・土俵に神道の影響
フリリー
0700701013
ビナヌサンタラ大学
文学部日本語学科
2007
相撲の儀式・衣装・土俵に対する神道の影響
一、はじめに
日本の宗教には長い歴史がある。神道は日本の固有の宗教で、仏教は六世
紀に日本へ伝えられた。キリスト教は十六世紀に Francis Xavier によって伝えら
れた。神道と仏教とキリスト教は日本の三大宗教である。ほとんどの日本人がこ
の三大宗教を受け入れる。
毎年の祝いは厚い信仰心からというより、むしろ伝続行事という側面から
行われている。例えば、初詣と祭である。結婚式や洗礼式や出生式は神道の儀式
で執り行う対し、葬式はたいてい仏教が執り行う。
日本の宗教に二つの特徴がある。一つは世界の社会と同じように、日本人
は宗教の儀式にとても忠実である、もう一つは神社へ行く人は「無信者」と考え
られることである。
神道は原始信仰で、神と魂と人間と自然を調和化に基づいたものである。
他の宗教の違いは、始祖がいなくて聖典もないことである。しかし、神道の歴史
的書物は五つあり、それらは「古事記」や「日本書紀」や「古語拾遺」や「旧事
紀」や「延喜式」である。
祭は神道の活動である。毎年日本中に何千もの祭が行われている。日本で
は、祭以外に、スポーツの試合にたくさん人々が興味を持っている。Reischauer
(1999) によると、「日本社会ではサポーターかプレーヤーとしてスポーツに参加
することが多い」。(二〇四ページ)と言うことである。日本ではスポーツと関係
がある活動はとても人気がある。例えば、相撲である。
相撲は二〇〇〇年の歴史を持つ格闘競技である。日本の国技とみなされて
いる。江戸時代(一六〇〇年から一八六八年まで)初期に職業スポーツ化された。
相撲は相手を土俵の外に出すか、あるいは相手の足の裏以外の身体の一部
を土俵の表面の接触させることで勝敗が決まる。
P.L Cuyler(1987)によると、「相撲は神道の儀式の一部」(二十一ペ
ージ)ということである。その証拠は「烏相撲」と「一人相撲」である。
二、研究目的
日本では宗教は重要ないと考えられているにもかかわらず、日本文化に大
きな影響を与えている。よって、本稿では本文化、特に日本の国技「相撲」に対
して日本の固有宗教「神道」の影響があるかどうかを調査したいと思う。
三、調査方法
本稿のデータは色々な情報源から集めた。英語と日本語の本とジャーナル
を読んで、インターネットでも調べた。
四、概念
神道の礼拝者は神を礼拝する。全ての創造物には魂があるから、全ての創
造物は「神」と言われている。神道の儀式の目的は不運と災害を起こらないよう
にすることである。そして、平和と幸福を祈願する。神道の崇拝は四つあり、い
わゆる「祓」や「神饌」や「祝詞」や「直会」である。
相撲の試合、いわゆる「本場所」の最も重要な人々は「相撲取り」や「行
司」や「審判」や「呼出」である。プロの相撲取りの組織はピラミッドのように
なっていて、入門したての最下位の相撲取りから最高位の横綱まで全て実力次第
である。土俵は土を盛り上げた堅い円形の競技場である。どちらが先に土俵を割
ったかの判定は土俵にいる行司と土俵下にいる審判の役割である。呼出の主要
な役割は、呼び上げ、土俵整備、太鼓叩きである。相撲にある儀式
は土俵祭、土俵入、仕切り、弓取式、断髪式である。
五、調査結果・分析
相撲にある儀式には色々な神道の影響を見られる。土俵祭は事故が起こら
ないように土俵を浄化するという意味がある。土俵祭はまず二本の木の棒は一緒
叩きながら、行司が歌う。短い木の棒が四つのコーナーで置かれる。その四つの
コーナーと中心に酒を振り掛ける。土俵祭は神道の儀式である地鎮祭と類似して
いる。地鎮祭にも木の棒と酒も使われるのである。
土俵入は土俵に入る儀式である。土俵入の種類は三つあり、普通の土俵入、
天皇来所時の土俵入、横綱土俵入である。この儀式の神道の影響は揃踏みで、足
を踏む習慣である。揃踏みの起源は神道の神話で、天照大御神が洞窟に隠れたと
き、他の神の声を聞いて、天照大御神は洞窟から出て来た。この音は揃踏みの音
に類似しているのである。目的は悪を追い払い、相撲取りの力を示すことである。
土俵入では拍手は神の注目の的となる。そして、相撲取りは肉体と精神が浄化し
なければならない。
他の相撲にある儀式は仕切りである。相撲取りは土俵に上がると最長で四
分間仕切り、四股を踏み、蹲踞し、呼吸を整え、睨み合い、塩をまく。神道の祓
の影響が仕切りの中に明らかに見られる。
仕切りの間に相撲取りは力紙と力水を使う。力紙も力水は、いずれも、浄
化するために使われる。力紙で悪いことから体を浄化して、不潔なことを破壊す
るのである。力水の使用は神道の禊と同じである。禊は水で浄化することである。
いざなみのみことは暗黒外から戻る時に自分の体を浄化した。その暗黒外では死
を汚染した。神道では、死は罪である。しかし、禊に使用されるのはいつも水と
は限らない。山蔭(1978)によると同じ、「山蔭神道の行法だけでなく、禅
の修行でも、食器棚の整頓、台所の清掃は極めて大切なこととして行われるので
ある。このような生活も『みそぎ』である」(一〇六ページ)ということである。
他の祓の行為は塩をまくことである。仕切りでは土俵と自分の体を浄化す
るために相撲取りは塩をまく。まく以外に、塩は口の中に入れる。これは口を浄
化するためである。神道と同じく、相撲でも浄化は大切なことである。
弓取式は本場所の最後の日に行われている。この儀式は一五七五年から始
まった。そのときは織田信長がトーナメントの勝者に好みの弓を与えた。しかし、
弓取式に神道と他の宗教の影響がなくて、歴史に基づいての伝統であると考えら
れる。
他の儀式は断髪式で、相撲取りが退職するための儀式である。普通、国技
館で行われる。弓取式と同じで、断髪式は神道と関係がない。これは相撲の儀式
の一つとして行われている。
相撲の特徴の一つにまわしと呼ばれる腹に巻くベルトがある。取組の多く
はまわしの取り合いで、相撲取りは相手の相撲取りに自分のまわしを取らせずに
相手のまわしをしっかり両手で取ろうとするのである。本場所ではさがりと呼ば
れる紐をまわしの前の部分に挟み込んで付ける。
さがりの紐の量はいつも奇数で、この量は神道では、幸運な数である。さ
がりは神社の神聖な紐を代表する。まわしの以外、相撲取りの服装にとして化粧
回しと横綱の衣装である。
化粧回しを使用することは神道と関係がなくて、土俵入の時に着用してい
る。しかし、横綱の衣装に少し神道の影響がある。他の高い階級の相撲取りと同
じく、横綱はまわしと化粧回しを着用するが、綱はウエイストに巻かれる。この
綱は鳥居の上の注連縄のように、良いことと悪いことを分ける役割がある。
行司の衣装は室町時代(一三三六年から一五七三年まで)の侍の衣装に起
源がある。この衣装は神職の着用する衣装に多少類似している。行司も神職も、
いずれも、着物と烏帽子と足袋を着用しているが、この衣装は宗教的な意味がな
い。
相撲取りは大きな体の以外の顕著な特徴はヘアスタイルである。このヘアスタイ
ルの種類には二つあり、いわゆる丁髷と大銀杏髷である。丁髷は普段の髪型で、
大銀杏髷は場所中だけの髪型である。このヘアスタイルは宗教的な影響がなくて、
江戸時代からの有名な髪型に影響を受けている。
土俵は神聖な所と言われている。その上に屋形があり、形は神社の屋根、
いわゆる「神明造」のように作られている。屋形には四つの違う色の房がある。
この房が四の季節と四の神と言われた神聖な動物、いわゆる「四神」を象徴して
いる。土俵祭と土俵入と仕切りで祓を行われ、他の神道の崇拝は神饌である。相
撲取りの保護を祈願するために土俵の中に奉納を埋蔵するのである。
六、結論
分析したあと、結論として、神道が相撲に大きな影響を与えていることが
わかった。影響はたいていの儀式で見られる。しかし、神道は全部の相撲の儀式、
衣装、土俵に影響を与えたではないともわかった。