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Departmental Bulletin Paper / 紀要論文
アートプロジェクトの構築II : アートとし
ての“場”
Construction of an art project “matree” :
“TOPOS”regarded as an art
根津, 知佳子; 安部, 剛; 圓道, 衣舞; 榊, 眸; 下垣, 温子; 松本, 金矢; 大池
, 真智子
Nezu, Chikako; Abe, Takeshi; Endo, Eve; Sakaki, Hitomi; Shimogaki, Atsuko; Matsumoto, Kin'ya; Ooike, Machiko
三重大学教育学部研究紀要. 自然科学・人文科学・社会科学・教育科
学. 2006, 57, p. 211-222.
http://hdl.handle.net/10076/6765
二 重大学教育学部研究紀要
第 57巻 教 育科学 (2006)211-222頁
ア ー トプ ロ ジェ ク トの構築 Ⅱ
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∼ ア ー トと しての ″
場 ∼
眸
剛 ・園道 衣 舞 ・榊
・
・
下垣 温 子 松本 金 矢 大池真智子
根津知佳子 ・安部
Construction of an art project s6rnatreeoo
..TOPOS" regarded as an art Chikako Nrzu, Takeshi Ann, Eve ENoo, Hitorni
Atsuko SHnnoca,rr, Kin'ya
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﹄日
要
Sarlxr,
matrec")を製作 した過程 は、 アー トプ ロジェク トの構築 Iで 報告 した通 りで あ
アー トとしてのモノ (楽器 “
matree"を
72時 間」 のアー トプ ロジェク トの最後 に実施 した、楽器 “
る。本稿 では、 「
介 したセ ッシ ョ ンを ア ー
"とい
トとしての“
う視点で捉え、その時間 ・空間を構築す るす る過程 を追 うことによ り、教育学部 で培 うべ
場
き実践的な力量、および教員 による支援 の在 り方を明 らかに しよ うとするもので ある。
1◆ 音 楽 的場
timbre O dynamics O form e textureな
ど音 を知 覚す る多様性 を
筆者 らは、melody O rhythm O tcmpO・
一
知」 が働 く 「
場」 を 「
音楽的場」 とし
楽 しみなが ら、 アイデ ィアの 貫性 や普遍性 を発見す るという 「
*ヽ
て捉 えて実践 を重ねて い る
場 (トポス)」 とい う概念 は、 「自然 な
本稿 のキー ヮー ドともい うべ き 「
場所」 としての性格、「ものをその うちに含 む容器」 として の性格 をもつが、最 も重 視 して いるの は、
「
相互主体的かつ相互作用的 に コ ミッ トし、物事 と自分 との間 に生 き生 きとした関係 を持 つ場」 とい う
*2。
点 である
二重大学教育学部 に、 このよ うな 「
場 (トポス)」 を設定 し、実践 を展開 して い る 目的 は、 中村雄 二
総合的 ・直感的であ り、表層 の現実 だけでな く、深層 の現実 にも目を向 ける場」 と対峙
郎 の言及す る 「
す ることが教員 としての力量形成 の基盤 となると考 えるか らである。
また、学生 と教員 が協働す るとい う形態 をとりなが ら、現場 と協働す る目的 として、実践的 な場 にお
いては、 「
対象 との循環的 ・力動的関わ りの中で の実践的 な実証性 が求 め られること」 を理 解 しあ う こ
とも強調 したい。
とりわけ、身体 を通 して体験 した コ ト・モノを、 どのように形式知 に変換す るか とい う感性 の問題、
あるい は、 その判断 を司 る科学性 ・客観性 について、従来 か ら美術 ・音楽 などの表現領域 では曖味 にさ
*3。
れてきた
場」 で得 たデー タに基 づ き、仮説生成 一検証 を進 め る 「知」 が求 め ら
① 実 践者 (研究者)に は、「
れて いる。
② 音 楽活動 の独 自性 は言語 でな く音楽 を媒体 とす るため、「デー タ収集 の場」 と して の実証性 につ
いては、他領域 よ りも細 か い検討 が必要 である。
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Perforrnance
1
Perforrnance 2
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