412 東日本整災会誌・20巻3号・2008年8月 1一皿一47 i一皿一48 人工膝関節全置換術クリティカルパスのバリ アンス要因の検討 人工膝関節置換術後のせん妄について 北里大学病院看護部i)、北里大学医学部整形外科学2) 船橋整形外科病院1)、船橋整形外科人工関簾センター2) ○諜米 影1)、早川真顛美工)、柳沢 恵1)、 ○高畠 鼠子1)、小形 松子1)、白土 英明2)、 荒州 法子1)、藤懇 護2)、相川 淳2)、 老沼 和弘2)、斉藤 康文2)、金肉 竜沢2) 酋部 憲2)、糸満盛憲2) 1はじめに】関簾リウマチ(RA)と変形性膝関節症 1背景】当院では当学会において人工膝関節全置換術 (OA)のTKRに対するバリアンス要因を分析・比 後のせん妄について発表してきた。今回、せん妄患者 較することにより、パスの改善につなげることを目的 の継続調査を行い、若干の知見を得たので報告する。 として検討したので報告する。 【対象と方法】対象は、2007年i月∼2008年3月ま 【対象・方法】2006年i月から2008年3月の問にT でに、人工膝関節置換術を施行した患者209例。その KRを行ったRA及びOA患者97例105膝(RA27 内訳は、男性25例、平均年齢7L3歳。女性184例、 例29膝、OA70例76膝)であった。調査項馨は術 平均年齢73.7歳である。調査項目は、麻酔方法、術 後在院日数、片淵らの分類に基づいた負のバリアンス 後鎮痛剤使用状況、せん妄発生率、年齢別せん妄発生 要因を分析した。患者のr司居家族背景についても検討 率、帰室後からせん妄発生までの時間、せん妄症状、 した。 術後せん妄持続期間、術前合併症とせん妄発生率、術 【結果】全体の術後在院鶏数は平均23.2屡(RAは 後在院日数である。 【結果】せん妄発生率は金体で10%であり、80歳代 平均2L5日、OAは平均23.8β)であった。バリア ンス要因として多く見られたものは患者要因のうち が最も多かった。症状としては、チューブ類の抜去が 続発症、併存症・全身状態によるもので、祉会的要園 多く、平均持続期問は1.5日間であった。 では在宅での家族の援助者によるものであった。患者 【考察】せん妄発生率は、2005年26%、2006年40%、 の同居家族背景は、i人暮らしはRA3例、OA圭7 例であった。2人暮らしはRA工5例、OA30例、3 今回10%である。減少した要因として、持続皮下注 人以上はRA11例、OA29{列であった。 画での情報共有により看護師の意識が向上し、早期対’ 射の影響と考えられる傾眠の減少またパスや看護計 【考察】バリアンス要因となった項目は術葡からの早 応が可能となった為と考える。その結果、早期離脱及 期の関わりを持つことで、術後退院日数を減少させる び重篤な合併症を回避できた事に繋がると考えられ ことができる可能性が考えられた。RA患者はもとも と介護保険などの祉会資源を活用していたり、家族の る。 サポートが得られており、手術により疹痛が軽減した 要である。その為には、看護の均一化とチームアプロ ことで、OA患者より家族の受け入れが早期に始めら ーチが有効である。 れていると考えられた。術前からの関わりを深めるこ とで在院日数を短縮し、より幾い医療の提供を目指し ていきたいと考える。 【結語1せん妄看護は、きめ細かい対応を行う事が必
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