実験操作の確認事項

平成27年度高校生ものづくりコンテスト東北大会化学分析部門
実験操作等の確認事項
【大会競技前】
○試料水は事務局で予め小分けして準備した物を各自選択する。
○白衣(実習服)、・電卓・保護メガネ・筆記用具・作業靴・実験用タオル(手拭き)等は
競技者が用意する。
メモ用紙は大会運営側で用意するが、審査対象に含めない。
電卓はプログラムや自動計算の使用が出来ないように競技開始直前にリセットをする。
○準備した器具の配置も安全面等の評価対象となる
【精密天秤の読み取りについて】
○計器の安定性を考慮し、精密天秤での測定は 3 回以上測定した値から 2 回以上同一値が
示された値を用いる。(平均値を用いない)
○ファクターは,0.9~1.1 の間になるようにする。
( 卓上天秤での粗秤や精秤や精密天秤の確認では、ファクターの値が指定範囲内に
収まるように注意して実験や準備を行う。 )
【メスフラスコの使用方法について】
○メニスカスを読む際は机上に置いて確認する。
( 宮城県のローカルルールかもしれませんが、ビュレットと同一な方法で行って下さい。
)
○標線に合わせる際に、メスフラスコの下部を握るなどしてはならない。
【ホールピペットの操作】
○使用前に必要器具の共洗いをしてから使用する。
○ホールピペットにて必要量採取するとき,試薬瓶から直接取らずに,ビーカーなどに
小分けする。
○安全ピペッターは排出バルブ付のものを用い,ホールピペットで取った液は最後の
一滴まで出す。あるいは,安全ピペッターをはずし手の平で温めて出してもよい。
【ビュレットの操作】
○使用前に必要器具の共洗いをしてから使用する。
○滴定前のビュレットの先端液滴処理の方法は(必要ならば)ろ紙で斜めに切り処理する。
○ビュレットの操作の際に、椅子は踏み台では無いので椅子の上に立ってはならない。
○滴定操作は立って行っても座って行ってもよい。
○滴定の開始は常に0.00mL とする。
○ビュレットのゼロ目盛に合わせる時は,ビュレット台ごと椅子または床に降ろしても
よい。
○ビュレットのゼロ目盛りに合わせる時は、ビュレット台に固定した状態で行う。
( 宮城県のローカルルールかもしれませんが、ゼロの読みと終点判断の方法を
同一な方法で行って下さい。)
○滴定操作の際にビュレットからの EDTA 溶液滴下は流下であってはならない。
2 回目以降の目安となる滴下量が判った状態であっても、流下による操作は認められない。
流下とは?水滴状では無く、線状で連続して流れ出ている状態を意味する。
( 宮城県のローカルルールかもしれませんが、一滴を重視して測定して欲しいという
審査員の意向です。
)
○半滴滴定操作を必要に応じて行う
○ビュレットの先端を汚染しないように配慮して実験する。
○終点に達したならば、流下させていないので 2 分の経過を待たずに最小目盛りの
1/10mL まで読み取り、測定結果を記録してもよい。
○終点の判定は背景が白色で行う。
○同じ硬度測定では終点の色にばらつきを持たせないように努める。
○競技中,保護めがねは常時着用を原則とするが、目盛りを読むとき等ははずしてよい。
○滴定の測定誤差は滴下量の最大値と最小値の差が0.20mL 以内とし、最低 3 回の
平均値を用いて硬度計算に用いる。
【滴定操作後】
○滴定操作が終了したコニカルビーカーの溶液は審査の対象となっている。審査員が
確認できるようにカルシウム硬度または全硬度の測定がすべて終了するまで残しておく。
○競技所要時間は後片付け・報告書作成を済ませ報告書を提出するまでに要した時間と
する。
【操作中の汚損・破損の処理について】
○薬品をこぼした場合は,濡れたキムワイプで拭き取り、それを所定の場所に捨てる。
(所定の場所は足下のゴミバケツ)
○実験器具を破損したときは,適切に片付けを行い,運営委員に申し出,貸し出しを受
けることができる。
【測定終了に伴う片付けについて】
○実験にて生じる排出液はすべて廃液とし廃液手付きビーカーへ捨てる。器具に残った
廃液についても,水道水や洗浄びんの純水をかけ二回以上洗い,その洗液は廃液とし
て扱う。
○ビュレットの最後の洗浄はコックを外さずともよい。
○報告書においてデータはすべて書く。計算処理を行わないデータ(失敗したデータ、
却下したデータ、試し実験したデータ)の記入についての扱いについては、実験を
おこなった全てのデータをレポート用紙に記入し、また、採用した3つのデータが
分かるように明記する。
○実験途中にガラス器具を洗浄することによりぬれた状態になるが,キムワイプで外側
の水分を拭き取っても良い。ただし,ホールピペットやビュレットの先端については
ろ紙で拭く。
○取手付きビーカーの洗浄は,水道水ではなく純水(洗浄びん)でおこなってよい。
(タンクから自分の水道の蛇口までの距離が選手によって異なるため)
○実験が終わった後の洗ったガラス器具は,上向きでも下向きでもよい。
○実験終了後は実験台とその周辺の整理整頓を行う。
○実験終了後の実験台の状態とその周囲も評価対象となる。
【採点について】
作業態度(6点×3 人×8 項目)
・技術度(6点×3 人×12項目)
○評価は審査員 3 名が行う。
○評価は審査員の判断で基準点に加点や減点をして評価する。
※作業態度・技術度の基準点の 6 点が満点であるが、審査員が高い評価をしたい場合 6 点を超える評
価が可能である。
( 過去 2 年間に最高で 10点の採点結果が有ったが、その際は全選手が 10 点であった。
)
( 選手間に 1 点以上の差を生じた 9 点以上の採点事例は、
過去 2 年間の 960 評価中 6 例であった。)
完成度(135 点)・結果(225 点)
○報告書・計算処理・誤差考慮の採点は宮城県の選手を出していない高校教員が行う
○測定値・所要時間の評価は 測定値の正しさ×競技所要時間×審査員人数
最大で
50
×
1.5
×
3
=225点
合計点 720 点で得点の高いものを上位とする。
※ 合計点が同じ場合は,全硬度とカルシウム硬度の実験結果の基準値との差の合計値がより少ない者
を上位とする。合計値も同じなら,所用時間がより短い者を上位とする。