用語の説明 - 新居浜市

用語の説明
【あ 行】
アカウンタビリティ
自らの行った判断や行為に関して、相手が納得するように説明することであり、
「説明責任」
と訳される。
ウェルビーイング (Well -being)
福祉を意味するウェルフェア( Welfare)をさらに高めた用語のこと。具体的には、自己実
現や個人の権利を保障するためのあらゆるサービスを必要条件として含んだものである。
エンパワーメント
社会福祉援助において、何らかの援護が必要な人(クライエント)が自ら抱える問題を主
体的に解決しようとする力を引き出すこと。
【か 行】
C A P (キャップ)
子どもが、いじめ・誘拐・性的暴力といった、心と身体を傷つけるあらゆる暴力から自分
の身を守るために、子どもが本来持っている力を引き出していく人権教育プログラムのこと。
権利擁護制度
自己の権利や福祉のニーズを表明することが困難な寝たきり、痴呆性高齢者や障害者など
に代わり、サービスを提供する者が代理でその権利や福祉ニーズを表明すること。
アドボカシーともいわれ、オンブズパーソン、成年後見制度、地域福祉権利擁護事業など
がある。
心のバリアフリー
高齢者や障害者(児)などが社会的、心理的に受けている偏見や差別意識を取り除くため
の取り組みを進めること。
【さ 行】
里 親 制 度 (アダプト・プログラム)
市民が公共スペースと養子縁組(アダプト)をし、これを養子のように愛情を持って、清
掃・美化等の管理を行うこと。行政と市民がお互いの役割分担について協議の上、合意を交
わし、合意内容に基づいて継続的に活動を進めるプログラムのこと。
平成15年9月1日より、新居浜市公共施設アダプトプログラム(里親制度)が施行され
ている。
施設機能の地域展開
地域社会に閉じられた施設ではなく、利用者と地域社会との開かれた関係を持つために、
住民参加で施設運営の民主化を図ったり、施設機能を地域へ開放すること(施設の社会化)
にとどまらず、サテライト型施設や小規模・多機能サービス拠点を拡充すること。
社会資源
社会ニーズ、特に福祉ニーズを充足させるために必要な社会システム内の資源をいう。社
会資源には、設備・備品といった有形の財に限らず、制度や人材、技能・知識といった無形
のソフトも含まれる。
社会連帯
個人の間に認められる相互依存の関係を積極的に支持し、社会的なつながりとして認めよ
うとする理念及び思想をいう。
「1人は万人のために、万人は1人のために」というスローガ
ンがその典型である。
社会福祉基礎構造改革
社会福祉の基本的な枠組みである基礎構造を、自己実現と社会的公正を理念として改革す
ることを指す。その方向性としては、サービス利用・提供側の対等性、個人の多様な需要へ
の対応、サービスの質と効率性の両立、多様な供給主体の参入、住民参加の福祉、情報公開
などがある。
障害者雇用率
「障害者の雇用の促進等に関する法律」に定められている雇用率のことで、この雇用率を
超える身体障害者、知的障害者を雇用しなければならないと定めている。
一般の民間企業は1.8%、国及び地方公共団体は2.1%となっている。
J.F.ケネディ (
1917 年∼1963 年)
1961年に、43歳という史上最年少で第35代アメリカ合衆国大統領となったJ.F.
ケネディが、就任演説で「国家があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あ
なた自身が国家のために何ができるのかを問いかけてほしい」と国民に訴えかけた。
生活課題
地域に住むすべての住民が、現に抱えている、あるいはいつか抱えるかもしれないと不安
に感じているような問題を解決するために必要な取り組みのこと。地域福祉を考える場合に
おいて、福祉課題とするのではなく、生活課題としてとらえることにより、誰かのための課
題を考えるのではなく、自分自身を含めた主体的な関わりを意識付けようとするものである。
ソーシャル・インクルージョン
イギリスやフランスなどヨーロッパ諸国で近年の社会福祉の再編に当たって、その基調と
されている理念であり、具体的には、貧困者、失業者、ホームレスなど誰も排除されない、
誰も差別されない「ともに生き、支え合う社会づくり」を目指すものである。
社会保障審議会福祉部会がまとめた「市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画
策定指針の在り方について(一人ひとりの地域住民への訴え)」(H14.1.28)において、すべ
ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、
社会の構成員として包む支え合うこと(社会的包摂・統合)とされている。
【た 行】
地域通貨制度
特定の地域内において、住民同士がお互いに助けたり助けられたりというサービス(行為)
を、架空の貨幣を使うことによって、お互いにやりとりする互助システムのこと。
新居浜市では、平成12年5月から大島地区において、特定非営利活動法人わくわくあい
らんど大島が運営主体となって活動を続けている。
ドメスティック・バイオレンス
夫から妻、又は恋人など親密な関係の男性から女性への肉体的、性的、精神的暴力のこと。
【な 行】
ニ ー ズ
福祉サービスに対する必要、要求、需要のこと。社会福祉に対するニーズの場合を、特に
福祉ニーズという。
【は 行】
福祉コミュニティ
従来の単なる地域共同体ではなく、地域の住民が地域福祉の向上のため、福祉施策や事業、
活動を重視する福祉型の地域共同体のこと。具体的には、住民参加に基づく公私協働によっ
て推進され、地域組織化へと発展させるべきものであり、地域福祉の最終目標と言われてい
る。
福 祉 の 心
社会的条件に恵まれない人々やその周辺の人々と人格的にふれあい、思いやりの態度をも
って、それらの人々とともに生きようという社会連帯の意志をいう。福祉の心は、基本的人
権に根ざし、社会連帯の広がり、福祉コミュニティの形成へと展開する可能性を持つもので
ある。
バリアフリー
障壁の除去のこと。具体的には、高齢者や障害者(児)などの行動を妨げている建築的な
障壁を取り除いた建築設計のことである。例えば、車いすが通れる廊下幅の確保や段差の解
消、手すりの設置などのほか、道路の整備やスロープや点字の案内板の設置などがある。
類義語として、ユニバーサルデザインがあるが、これは高齢者や障害者(児)などハンデ
ィキャップがある人のために使いやすい環境を整備するのではなく、誰にでも使いやすい環
境を整備すべきであるという考え方のことであり、ノーマライゼーションの理念を踏まえた
バリアフリーをさらに進めた考え方といえる。
また、ノーマライゼーションとは、高齢者や障害者(児)などハンディキャップがあって
も、ごく普通の生活を営むことができ、かつ差別されない社会をつくるという基本理念のこ
と。
【ら 行】
療
育
元来、療育という言葉は、肢体不自由児の治療と教育を合体したものとして使われてきた
が、今日では知的障害の分野での治療教育、情緒障害の分野における治療的処遇などの機能
も含めて療育と呼ばれている。
【わ 行】
ワンストップサービス
1カ所の窓口で、必要な行政情報の提供、各種施設の利用案内・予約、申請・届出等の
受付手続きなどを行えるようにすることによって、行政サービスを総合的・複合的に提供す
ること。
参考文献
「社会福祉学小事典」「社会福祉基本用語集」(共にミネルヴァ書房)他