ディジタル 電子回路学 (AE1年) - 熊本高専 情報通信エレクトロニクス

https://raven.k.kumamoto-nct.ac.jp/2013/data/AN116.htm
2013年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コード
AN116
科目名
ディジタル電子回路学(Digital Electronic Circuits)
単位数
2単位
対象学科
電子情報システム工学専攻
対象学年
1年
開講期間
後期
科目区分
専門基盤
必修・選択
選択
履修/学修
学修
授業形式
講義
授業時間数
30
実時間数
25
教員名(所属) 大田一郎(情報通信エレクトロニクス工学科)
教員室
1号棟3階
使用教科書
江村稔,高橋晴雄「パルス工学」コロナ社
参考書
トランジスタ技術編集部「実用電子回路ハンドブック」CQ出版
本科目は本科における電子回路や計算機工学の応用科目として位置付けられる.従って,電
科目の位置付
子回路や計算機工学で,これらの科目の講義内容について十分に復習して受講することが望
けと関連科目
まれる.
ディジタル信号を処理する電子回路に関して,回路の解析や設計を行うために,ディジタル電
子回路の基本概念を修得する.具体的には,論理ゲート回路,ディジタルICを用いた回路,ス
科目の概要
イッチを用いた回路,F-V,V-F変換器,BBD回路,関数発生回路などについて解説する.これ
らの解説を通して,回路図を読む能力および回路解析や設計する能力を育成させる.
この科目で次の事柄ができるように授業を行っていく.
①論理ゲート回路に関して,回路の解析や簡単な回路設計を行うことができる.
授業方針
②ディジタルICを用いた回路やスイッチを用いた回路について原理と動作を説明できる.
③スイッチトキャパシタ回路の原理と動作を理解して,出力電圧や周波数特性を導出できる.
④F-V,V-F変換器,BBD回路,関数発生回路などについて原理と動作を説明できる.
授業項目
時間
達成目標(習得すべき内容)
1.ガイダンス
1
DTL,TTL,CMOS ICの動作原理と特性について説明できる.ファンアウ
2.論理ゲート回路
3
トや雑音余裕を計算できる.
CMOSインバータを用いた無安定と単安定マルチバイブレータについ
て,動作原理と各部の波形を説明できる.双安定マルチバイブレータは
3.マルチバイブレータ
4
フリップフロップとして扱い,RS-FF,JK-FF,D-FFを用いて,与えられた
パルス波形が得られるロジック回路を設計できる.
マルチプレクサとデマルチプレクサ,チャタフリー回路,D-FFによる周波
4.ディジタルICを用いた回路
2 数の減算回路,位相周波数弁別器,ディジタル微分回路について原理
と動作を説明できる.
スイッチトキャパシタ回路の原理と動作を理解し,この特性が容量比とク
ロック周波数だけで決まることを説明できる.また,サンプルホールド回
5.スイッチを用いた回路
2 路,サンプリング変換器,N-pathフィルタ,チョッパ増幅器,同期整
流,FMステレオ受信機や表示器のダイナミックドライブ方式の原理と動
作を説明できる.
コンデンサの充放電を利用したF-V変換と帰還形F-V変換器,リセット式
6.F-V,V-F変換器
2
と定面積リセット式のV-F変換器について原理と動作を説明できる.
加算増幅器を用いたものとはしご形D-A変換器および計数形,トラッキ
7.D-A,A-D変換器
4 ング形,逐次比較形,並列比較形の各D-A変換器について動作解析し
各部の波形を求め,それぞれの特性の差異を説明できる.
BBD回路の原理と構成を理解し,これを用いた遅延回路,広帯域位相
8.BBD
4
回路,非巡回形フィルタについて原理と動作を解析できる.
加算・減算回路,乗算回路,除算回路および開平演算回路について原
9.演算回路
4
理と動作を説明できる.
方形波三角波,指数電圧,擬似ランダムパルスの発生器ついて原理と
動作を説明できる.パルス振幅変調(PAM),パルス幅変調(PWM),パル
10.関数発生回路
4
ス位置変調(PPM),パルス数変調(PNM),パルス符号変調(PCM),デル
タ変調(ΔM)の原理を説明できる.
定期試験評価(70%),小テスト評価(20%)演習レポート評価(10%)の比率で総合して評価し60%
評価方法及び 以上の得点率で目標達成とみなす.なお,演習レポートの提出期限は課題提示と同時に示
総合評価
し,1週間以内の提出遅れは正規の評価の半分とする.未提出や2週間以上過ぎて提出された
場合の評価点は0点とする.
回路の動作や式は暗記しても使えないとダメである.なぜ,そうなるかを理解して学習すると良
学習方法
く分かる.具体的には,問題の回路を見て動作を説明して,式を導出する練習を繰り返し行う.
電子回路や計算機工学で,これらの科目の講義内容について十分に復習して受講することが
学生へのメッ 望まれる.質問は授業中でも教員室でも随時受け付ける.昨年度の講義の動画をwebにアップ
セージ
ロードしているので,欠席した場合やよく分からなかった点は閲覧して下さい.URLはoota-iで
検索できます.
学修単位への 本科目は放課後・家庭で60時間相当のレポートを課す.具体的には,レポート作成と2回の小
対応
テストおよび定期試験の勉強で自宅学習を確保している.
本校教育目標との対応
JABEE学習教育目標との対応
D-1(○)
2014/02/17 14:09