研究開発活動 - JXホールディングス

研究開発活動
具体的取り組み
当社グループは、経営理念に定めた「エネルギー ・資源・素材における創造と革新」を目指し、研究開発活動を進めて
います。
エネルギー事業
1
燃料油分野
4
水素・燃料電池分野
水素分野では、水素エネルギー社会への対応に不可欠
燃料油分野では、石油製品の需給構造変化、コストダ
な水素の製造・貯蔵・輸送・供給に関する一連の技術開発、
ウンおよび省エネへの対応として、精製プロセスの合理化・
および当社が運営する水素ステーションにおいて水素供給
効率化、設備保全・監視技術、および石油化学基礎原料や
インフラ網整備に向けた実証試験を推進しています。
潤滑油などの生産プロセスに関する開発を推進しています。
燃料電池分野では、民生分野の温暖化対策の切り札と
また、エネルギー多様化に資するセルロース系バイオエタ
して期待されている家庭用燃料電池システムの本格的な
ノールなどバイオ燃料の開発も推進しています。2012年6月
普及に向け、性能や耐久性を改善し、より良い商品をお客
には微細藻燃料開発推進協議会を設立し、微細藻燃料製造
様にお届けできるよう新型機の開発を推進しています。
に関する技術開発、および技術開発に必要な施策の提言を
2012 年 6 月には、既設の集合住宅にリノベーションを施す
行っています。
と同時に、3 電池(家庭用燃料電池エネファーム(SOFC型)、
太陽光発電、蓄電池)などからなる自立・分散型エネルギー
2
化学品分野
機能化学品分野では、液晶ディスプレイ用光学フィルム、
システムを設置した「ENEOS創エネリノベーション」の実証
試験を開始しました。
微 生 物 発 酵 法により製 造する飼 料 用アスタキサンチン
「パナファード」、パラフィン系潜熱蓄熱材「エコジュール®」
など、液晶ディスプレイの光拡散剤などに使用できるポリ
マー微粒子「ENEOSユニパウダー」など、独自技術による
3
潤滑油分野
水素ステーション
5
成長戦略を支える原動力
新規商品の開発を推進しています。
エネファーム
産学連携の推進
潤滑油分野では、環境配慮型自動車用潤滑油の開発、
環境、エネルギー、化学品分野において革新的な技術
フロンを代替する新冷媒用の冷凍機油の開発、グローバル
の創出と社会実装を目的に、さまざまな大学と産学連携を
商品の開発、商品の付加価値向上に資する添加剤の開発を
推進しています。
推進しています。2012 年 4 月には米国・中国の潤滑油製造
拠点にR&Dセンターを開設し、現地のニーズに適した品質
や価格の製品開発を行っています。
JXホールディングス株式会社
アニュアルレポート 2013
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研究開発活動
1
金属事業
各種製品の開発を進めています。次世代半導体用スパッタ
資源・製錬分野
リングターゲットなどの電子材料や、その関連プロセス技術
資源・製錬分野では、バイオマイニングについて、チリ銅
の開発に取り組んでいます。また、すでに商業化段階へ移行
公社(コデルコ社)と共同設立したバイオシグマ社(チリ)
した自動車向けリチウム電池用の正極材料ではプロセス
との連携により、低品位初生硫化銅鉱を主体としたバイオ
の改善とともに、さらなる製品特性改善に向けた開発を
浸出技術の開発と実用化に向けた検討を進めています。
継続して進めています。
また、銅製錬については、当社独自の湿式製錬プロセスで
ある日鉱塩化法(N-Chlo 法)をベースに開発を推進して
おり、豪州パースのパイロットプラントで、適応可能性のあ
る各種鉱石での試験も継続中です。これらで得られた結
果をベースに商業化に向けた検討を進めています。
半導体用スパッタリングターゲット
4
機能材料分野
機能材料分野では、コネクタ用途などに、精密な組成制
御、独自の圧延加工プロセスおよびユーザーニーズに適
チリにおける試験
合した評価技術を用いて、強度・導電性・加工性・耐久性
に優れた高機能銅合金の開発を進めています。次世代材
2
環境リサイクル分野
料として、コルソン系およびチタン系新規銅合金の開発な
環境リサイクル分野では、廃OA機器などのリサイクル
ど、さらなる高機能製品化に取り組んでいます。また、シー
原料からの貴金属およびレアメタルの回収、並びに銅製錬
ルド材およびプリント配線板材用途では、屈曲性、エッチン
工程からの有価金属の回収技術についても、対象金属種
グ性、密着性といった高い機能を付加した銅箔開発を進め
のさらなる拡大に向け開発を推進しています。また、廃電
ており、高精細基板向けの極薄銅箔については実用化の
池リサイクルについては、実証化プラントを継続運転中で
目途がつくまでに至りました。
あり、さらなるプロセス改善を進めています。
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薄膜材料分野
基盤技術開発
独自の高度な分析技術の開発を進めるとともに、最先
薄膜材料分野では、高純度化技術および材料組成・結晶
端のシミュレーション技術を駆使することで技術開発の効
組織の制御技術をベースに、半導体・電子部品用途向け
率化を図っています。
JXホールディングス株式会社
アニュアルレポート 2013