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九九九年六月にバーゼル合意の見
応的にする必要があると考え、一
の調査結果などを反映し、より具
行界等関係者との対話、また独自
バーゼル委では、この第二次市
技術革新が進展するなか、銀行の
中協議案に対してふたたび市中か
業務やリスク管理実務、監督上の
同市中協議案に対しては、コメ
らのコメントを求め、並行して進
体的な内容を示したのが今回の第
ント期限である二〇〇〇年三月末
めている調査の結果をもふまえ
二次市中協議案である。
変化してきた。バーゼル銀行監督
までに二〇〇以上のコメントが寄
直しに関する第一次市中協議案を
委員会︵以下、バーゼル委︶はこ
せられた。これらのコメントや銀
公表した。
のような環境変化に合わせてバー
手法、金融市場の規模や影響度な
︵注1︶
︶が 公 表 さ
現行のバーゼル合意︵いわゆる
ゼル合意の枠組みをよりリスク感
ど、銀行を取り巻く環境は大きく
れてからすでに一〇年以上が経過
BIS規 制
している。この間、金融や情報の
第二次市中協議の経緯・
位置付け
ついても内部格付手法であれば小口分散効果や不動産担保によるリスク削減効果を反映させることが提案されている。
でに検討することである。リテールの融資の所要自己資本を標準的な融資より小さくすること、またリテール以外の融資に
行自らの業務内容に応じて選択することになる。第三は、個人・中小企業向けの融資︵リテール︶の取扱いを最終案確定ま
己資本比率の分母の計算の仕方を改め、銀行経営上のリスクをより正確に計測することである。複数の計測手法を提示、銀
夫、自己資本戦略を策定していくことが求められ、それを当局と市場がチェックしていくという枠組みになる。第二は、自
る。従 来 は、リ ス ク 管 理 の 手 法 を 当 局 が 指 定 し て い た が、今 後 は そ れ に 加 え 銀 行 自 身 が 自 己 責 任 の も と で リ ス ク 管 理 を 工
バ ー ゼ ル 合 意 の 見 直 し の お も な ポ イ ン ト の 第 一 は、当 局 管 理 型 か ら 自 己 管 理 と 市 場 規 律 を 中 心 と し た 枠 組 み へ の 変 更 で あ
日
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6 金融財政事情
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心
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た
バーゼル銀行監督委員会の第二次見直し提案は、これまでの粗い信用リスク計測のレベルを引き上げる
という技術的な改善が銀行の経営実態をより正確に反映することになるという点にとどまらず、公的規
制と銀行の自己責任・市場規律との適正なバランスを図るという基本的な考え方の面でも積極的に評価
できる。BIS規制には依然として分子の自己資本を巡る問題、景気同調性などの問題があるが、邦銀
融技術革新の進展、金融経営の変
に伴い求められるリスク管理の高
うな金融産業の急激な変化とそれ
〇%、その他諸国政府向けは一〇
リ ス ク 資 産 額︶
、O
×二 分 の 一 =
ECD加盟国政府向けのリスク度
クに見合って保有が求められる自
度化の潮流のなかで、現行合意の
己資本額︶が粗いものとならざる
革はめざましい。こうした情勢変
たとえば、事業法人向け貸出のリ
化の下にあって、現行の合意を見
は今回の合意見直し案を機にリスク管理強化に一層努め、銀行経営全体の革新に取り組む必要がある。
技術的問題と
規制負担問題への回答
今回の見直し提案は、大まかに
スク度は一律一〇〇%︵貸出の額
〇%といった具合である。これで
いって、二つの課題に答えようと
資産、リスク配分のディストーシ
は、リスク度合︵したがってリス
するものであったと理解される。
面額 =
リ ス ク 資 産 額︶
、住 宅 ロ ー
ンのそれは五〇%︵貸出の額面額
もとでの銀行資産の信用リスク計
から適用開始されたバーゼル銀行
第一は、どちらかといえば技術的
測手法はあまりに粗雑であった。
監督委員会による銀行の自己資本
な問題である。さきにも述べたよ
をえないし、また、銀行経営上、
合意はすでにその後約一〇年を経
直すための提案が公表された。
大
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総
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事
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た。いうまでもなく、この間の金
一九八八年に合意され、九二年
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6 金融財政事情
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の
その他
業務にかかわるリスクなど、信用
オペリスク︶を独立にとらえて自
ペレーショナル・リスク︵以下、
の一部であるオ
リスクや市場リスクの大きさとは
その他リスク
今回のバーゼル合意見直しでは、
必ずしも関連しないリスクが増大
い、たとえば資産管理業務や決済
リスク
そ
市場リスクのみを明示的に計測し
BIS規制︶では、信用リスクと
例するとの前提に基づいていた。
クと市場リスクの合計におおね比
の他リスク
の大きさが信用リス
な差が生じてきている。
でそうしたリスクの重要性に大き
してきており、また、各銀行の間
市中協議案ではオペリスクに対す
具体的には、一九九九年の第一次
己資本を賦課することになった。
る自己資本賦課の必要性を指摘す
し か し、銀 行 業 務 の 多 様 化 に 伴
こうした変化に対応するため、
ており、その数値に八%をかけて
制の枠組みは、銀行が抱える
ると理解されている。こうした規
も暗黙裡にカバーしてい
スクや市場リスク以外の
英
治
算出した所要自己資本は、信用リ
現行のバーゼル合意︵いわゆる
自己資本賦課の背景
もに、今回の協議案で提示されている三つの計測手法を計算例なども交えながらわかりやすく紹介する。
ョナル・リスクに対する自己資本賦課の背景や考え方について第二次市中協議案を補足して解説するとと
表文書を読んだだけでは規制の具体的なイメージがつかみにくいという声も多い。本稿では、オペレーシ
ル・リスクは金融関係者の間でもまだなじみが薄く、バーゼル銀行監督委員会︵以下、バーゼル委︶の公
中との対話を通じて未確定部分の詳細が固まっていくこととされている。また、そもそもオペレーショナ
は、所要自己資本の算出に用いるリスク計測手法の具体的な係数などは提示されておらず、今後さらに市
自 己 資 本 賦 課 の 仕 組 み が 導 入 さ れ る こ と に な っ た。一 方 で、本 年 一 月 に 公 表 さ れ た 第 二 次 市 中 協 議 案 で
今回のバーゼル合意見直し︵いわゆる新BIS規制︶では、オペレーショナル・リスクに対する明示的な
高
度
化
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フ
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整
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01.2.2
6 金融財政事情
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ク
に
関
す
る
リスク分類のフレームワーク
およびそのフレームワークによる
の 対 象 に オ ペ レ ー シ ョ ナ ル・リ ス
オペレーショナル・リスクの具体的な定義
を
Bankers Blanket Bond︵ B B
B、金融機関包括補償保険︶の原
を 呼 び、そ の 後、
その後、ABAとSAA︵米国
てBBBの購入を義務づけた。
カで営業するすべての銀行に対し
せ、一九三三年に設立されたFD
次いだ。八〇年代に入ると、現在
七〇年代と新フォームの開発が相
ムの研究が進められ、六〇年代、
︶等のフォームもあり、アメリ
14
型を開発した。バンカース・トラ
保証保険協会︶がアメリカにおけ
B標準フォーム︵約款︶を完成さ
保険業界は、一九世紀から銀行
スト︵現ドイツ銀行︶やバンク・
る標準フォーム作成を担い、これ
る。強盗保険は多くの銀行の関心
の要請に応え、いまでいうオペレ
オブ・ボストンは、最近に至るま
IC︵連邦預金公社︶は、アメリ
ーショナル・リスクをカバーする
でロイズからこうした保険を購入
は
Mr. Heath
各種保険商品を供給してきたが、
にABA︵米国銀行協会︶がアメ
︵
一方、ロイズでもロイズフォー
カ で はBBBで は な く Financial
︵FIB︶と 呼
Institution Bond
ばれるようになっている。
その原点は一八七七年にロイズの
し続けていたといわれている。
がFDICの指定フォームとなっ
で も 使 用 さ れ て い る KFA’81
、
た。現 在 は、銀 行 向 け︵ Form
が 完 成 し、い ま に 至 っ
NMA2626
ている。
だ け で は な く、S&L向 け
24)
こうした歴史を背景に欧米の金
︶
、証券会社向け︵ Form
Form 15
一方、アメリカでは一九〇七年
有名なアンダーライターである
リカの大手保険会社とともにBB
が開発した
Mr. Cuthbert Heath
︵強 盗
Burglary Insurance Policy
保険︶にさかのぼるといわれてい
欧米では高い付保率
レーショナル・リスク分類のフレームワークとして新分類体系を提案し、その特長と活用方法を考察していきたい。
提案していきたい。本号では、まず、オペレーショナル・リスクに対応する保険と周辺知識について整理し、次号ではオペ
築した
諸課題が提示された。本稿では、保険会社の視点から、これらに応えるべく筆者が銀行の担当者等との意見交換を通じて構
クを加える方針が示されるとともに、オペレーショナル・リスクの具体的定義、分類方法、データベースの構築等の重要な
本年一月に発表されたバーゼル合意見直しに関す る 第 二 次 市 中 協 議 案 で は、 第 一 の 柱
東
企
業 京
海
商
品 上
火
住業
務 災
保
部
開 険
発
隆グ
ル
ー
幸プ
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01.2.2
6 金融財政事情
分複
類数
方の
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の象
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な成
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必ク
要分
析
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体レ
系ー
とシ
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法ル
︵
上 ・
︶ リ
ス
ク
の
金
利
優
遇
普
通
預
金
オリックス・クレディセゾン
バンキングサー
オリックス信託銀行は昨年七月、流通系カード大手のクレディセゾンと提携し、セゾンカ
ード会員向けに普通預金金利を優遇する
ビ ス︵OCSB︶ を 開 始 し た。セ ゾ ン カ ー ド の 月 間 利 用 額 に 応 じ て、最 高 一・〇 五%の
預金金利を設定したほか、低利率のローンや残高不足時の自動貸越サービスも提供してい
る。無店舗展開とアウトソーシングによる徹底したローコストオペレーションを通じて、
を通じて顧客への利益還元︵金利
採用、ローコストオペレーション
通じて申込手続を行う通販方式を
三〇〇〇口、残高は一〇〇〇億円
る。一月末現在の口座数は約一万
の強い顧客層の支持を獲得してい
の運用資産をもちつつも安全志向
が不安定なこともあり、ある程度
らだ。金融界で投信窓販が活発化
かは、まったくの未知数であるか
た顧客がどのような行動をとるの
満期到来時点で同商品に預け入れ
優遇金利が奏功しているものの、
る経営資源を
発売開始以来、安定的にボリュー
に達しており、一九九九年三月の
だいでは顧客が多少のリスクを覚
していることもあり、相場環境し
もたざる強み
優遇︶を実現した。コストのかか
顧客への利益還元と高付加価値の提供を図る独自の戦略は成功しているのだろうか。
ダイレクト預金 に続く
商品投入が課題に
オリックス信託銀行といえば、
︵経営企画部︶がいかんなく発揮
だが、オリックス信託はこれで
万 円︵発 売 当 初 は 一 〇 〇 〇 万 円
口座当りの平均預入額が約八〇〇
させる可能性もある。同商品は一
されたスキームである。
ダイレクト預金の金利水準は、
満足したわけではなかった。ダイ
が
他行庫の定期預金に比べてかなり
レクト預金は他の追随を許さない
ダイレクト預金
他行庫の定期預金よりも高い金利
有名だ。店舗網や豊富な人員を有
高 い︵第1表︶
。未 曾 有 の 低 金 利
悟したうえで資金を投信にシフト
することなく営業展開する同行な
局面が長期化する一方、株式相場
ムを拡大してきたといえよう。
らではの商品として、同商品はフ
を設定した
の
リーダイアルやインターネットを
46
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オ
リ
ッ
ク
ス
信
託
コク
スレ
トデ
ダィ
ウセ
ンゾ
をン
徹と
底提
追携
求し