第36号 新しくオープンした カフェ リゼット(左)と 職員食堂(右)の写真です。 平成24年1月15日発行 ごあいさつ 新春を迎えるにあたり、謹んでご挨拶を申し上げ ます。 昨年 3 月 11 日の東日本大震災は、未曽有の被害を もたらしました。新たな年を迎えても耐乏の生活を強 いられたり、辛い記憶から立ち直れなかったり、さら に、放射線の影響により将来が描けなかったりと、私 たちには想像もできないようなつらい思いをしてい る人が多数いらっしゃると存じます。「がんばれ日 本!がんばれ東北!」との応援を世界各国から頂きま したが、全ての日本人が今年を復興元年として、一歩 一歩前に進んでいく年としましょう。 さて、昨年 11 月にブータンのワンチュク国王夫妻 が来日されました。ブータンは国民の 9 割以上が「幸 せ」と回答した国であります。ジェツェン王妃は美し いだけではなく、人々と応対する表情やしぐさでも、 私たちを和ませてくれました。国王の国会でのスピー チは多くの日本人を感動させました。自国を「人口約 70 万人の小さな国で質素で謙虚な生活を続けながら も、調和を重んじて勇気や品位を持ち、先祖の価値観 によって導かれる思いやりのある社会」(一部改変) と紹介しました。震災の時の日本人を「他の国であれ ば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をも たらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状 況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持っ て対処されました。」と日本人を称え、 「そうした力を 備えた日本はあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世 界で最も成功した国の一つとして地位を築いてきま した。さらに注目すべきことは、日本がためらうこと なく世界中の人々と自国の成功を常に分かち合って きたということです。」と日本人の底力を信頼し、私 たちに自信を与えるものでした。同時に「幸せ」とは 何か、「心の豊かさ」とは何か、を改めて日本人に問 いかけるスピーチでした。 また、昨年 12 月 4 日に開催された 日本老年医学会に於いて、 「高齢者の 摂食嚥下障害に対する人工 的な水 院 長 中谷 玲 二 分・栄養補給法の導入をめぐる意思 決定プロセスの整備とガイドライン の作成」のシンポジウムが開催され、ガイドラインの 試案は一般誌にも掲載されました。さらに“いのちに ついてどう考えるか”の鼎談では、 「一定の QOL を保 った生の保持ないし快復が可能である限りは、一般に は死を避けることが本人の益となる。だが、本人にと って辛い、あるいは意識の非常に低い生が続く、死に 至ることが避けられない場合の生命維持を目的とし た医学的介入は、効果があったとしても死への最期の プロセスを引き延ばすだけだとみなされる。死に至る プロセスは自然なものである」(一部改変)とされま した。終末期医療のあり方を死生観に問いかけるもの です。 当院ではこれまでも医学的介入のあり方について、 ご本人やご家族と充分に相談しながらチーム医療で 対応して参りました。今後もご本人の意思を尊重し、 さらには医学的介入の選択に苦悩するご家族を支え ながら、意思決定に至るプロセスに充分配慮して参り たいと思います。 政府は団塊の世代が後期高齢者となる 2025 年を念 頭に社会保障の在り方を示し、医療の提供体制を急性 期と慢性期で峻別する方向にあります。これは初期治 療に於ける高い専門性と継続治療に於ける効率性を 求めるものであります。当院は職員一同で医療の質向 上に励みながら、地域に必要とされる医療機関として 成長できるよう努力して参りますので、今後も皆さま のご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。 平成 24 年 1 月 5 日 院 長 各 部 署 より新 年 のごあいさつを申 し上 げます。 診 療 部 新年明けましておめでとうございます。 昨年はヨーロッパを中心とした経済不況や中東などの民主化運動があり、激動の 1 年でした。日本でも東日本大震災と福島原発事故があり、大変な年になりました。 絆という名のもと、たくさんの支援が被災地に向けられました。当院からも岡本医 師が、被災者の心のケア目的に、今でも現地に行きボランテア活動を継続していま 三上副院長・診療部長 す。しかしながら東北の復興は進まず、がれきの処理も石原都知事の英断で、東京都がいち早く受け 入れていますが、ほとんどの自治体は放射線物質に過剰に反応し、受け入れを拒否しています。同じ 日本人として、東北を見放すような考えは残念でなりません。きちんとした信頼関係のもと、国民一 丸となって東北の復興にまい進したいものです。 医療も同様で、医療従事者と患者さん及び御家族との信頼関係がたいへん重要です。これがなけれ ば、誰よりも患者さん自身が、一番不幸な状況に陥ってしまいます。我々、洞爺温泉病院の全スタッ フは、皆さんからの信頼を得られますように今年も頑張ってまいります。今後も暖かい気持ちを持っ て御指導いただければ幸いです。 看 護 部 昨年の東日本大震災で震災に合われた方々の思いを、多くの方が心に留めながら 迎えた 2012 年だと思います。 2011 年の今年の漢字に選ばれた「絆」という言葉から思うことは、様々な病を抱 え当院に入院されている患者さんの生活を援助させて頂いておりますが、その患者 さん一人一人が安心して、安全に、身体面・精神面の苦痛が緩和され、安楽に生活 長谷部副看護部長 できるように援助していくことが、患者さんだけでなく、「絆」で結ばれているご家族の方々の気持 ちを大切にすることに繋がっていると考えております。そのためにも、患者さんとご家族がどのよう なことを望んでおられるか、又大切にされていることなどを教えて頂きながらケアに活かし、よりよ い毎日を過ごして頂くことが、さらに「絆」を深めることに繋がると考えております。 看護部として今までも大切にしてきた姿勢をさらに浸透できるよう努力し、全員一丸となり頑張っ ていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 事 務 部 寒中お見舞い申し上げます。本年が皆さまにとりまして、健康で幸多き一年となり ますよう祈念申し上げます。 なかなか病院の事務部を紹介する機会がありませんので、この誌面をお借りして事 務部の概要を紹介したいと存じます。 事務部の機能として、患者さんとの直接的な接点はほとんどありません。職員、建 物、医療機器など入院や外来の現場を側面からサポートすることが主業務となりま す。医師や看護職員をはじめとする医療スタッフが安心して治療や処置に専念できる 体制を作ることが求められます。 -2- 御園生事務部長 また、様々な法的な基準等のコンプライアンスにも関わっています。具体的には保健所が実施す る医療監視や介護実地指導に則った病院運営、消防関連では防火避難訓練の実施も事務部が主体と なっています。これらの業務が、結果として患者さんの安全や安心につながることを常に意識して います。 病院の基本方針にも掲げられている『永続的な経営』も、重要な業務の一つです。今年は医療と 介護の診療報酬の同時改定が実施されます。それに伴って医療や介護制度も変更されますが、どの ような改定でも安定した経営ができるよう万全の準備をしていきたいと考えています。 今後とも、ご指導・ご鞭撻賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 リハビリテーション課 明けましておめでとうございます! 私たちリハビリテーション課のモットーは、「こころが動けば体も動く」 です。 病気や加齢により体の自由がきかなくても、心は空を駆ける竜のように自 由であると感じていただけるような、患者さんの思いに応えられるあたたか なリハビリテーションができるよう、今年もスタッフ一同がんばりますので 植田リハビリテーション課 課長 どうぞよろしくお願いいたします。 薬 局 新年明けましておめでとうございます。 皆様、いかがお過ごしでしょうか?私もそうですが、年末年始、お酒を飲 み過ぎたり、美味しい物を食べ過ぎたりして、あっという間に体重が増えて しまった方も多いのでは・・・。 今年は、より一層、親しみやすい薬局を目指して、皆様からのくすりに関 するご相談やご要望にお応えできるよう努めていきたいと思いますので、ど 小澤薬局長 うぞ、お気軽に声をかけてください。 薬局一同、くすりを通じて皆様の健康をサポートしていければと思います。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 検 査 課 新年あけましておめでとうございます。 昨年は生理検査機器(心電計・ホルター心電計・超音波診断装置)の入れ 替えがあり、検査時間の短縮や、患者負担の軽減となり、さらにデータ管理 においても一層使いやすいものになりました。 また東日本大震災やタイの大洪水など、過去最大級の自然災害が起こり、 検査試薬にも大きな影響を受けました。被災地の一日も早い復興を願うとと もに、新たな気持ちで頑張りたいと思います。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 -3- 佐藤臨床検査課課長 栄 養 課 あけましておめでとうございます。 栄養課は昨年 11 月に改築工事を行い、厨房と職員食堂が新しく生まれ変わりました。 厨房は下処理室・調理室・洗浄室と作業工程別に部屋を仕切り、今まで 以上に衛生的な作業が出来るようになりました。また、患者さんの食事 を運ぶ配膳車は、保温・保冷が出来るタイプの配膳車を導入し、それ 上杉栄養課主任 ぞれの料理に最適な温度で食事が提供出来るようになりました。 「おい しい!」と思っていただける食事を提供できるように、新しくなった厨房で気持ちも新た 保温・保冷配膳車 に、栄養課一同がんばっていきます。 また、売店横の【 Café Risette(カフェ リゼット) 】は、どなたでもご利用い ただける食堂スペースとして 1 月 10 日に新しくオープンしました。 美しい景色を見ながら食事が出来るカウンターテーブルと、2 人 掛のテーブル席がご利用いただけます。【Café Risette】 で提供 するメニューは、患者さんに提供する食事同様に、管理栄養士が栄 養バランスを考えて作ったメニューです。日替わりの定食メニュー の他にも、ラーメンや天ぷらうどん・お汁粉などのアラカルトメニ Café Risette 営業時間 11:30~15:00 ューもあります。 職員が利用するスペースとは別になっていますので、是非お気軽にご利用下さい。 2月3日 節 分 7月28日 夏祭り 11月16日 演 芸 会 鬼に豆をぶつけて厄払 い! よさこい踊りで元気をも らいスイカ割りも楽しみま した! 今年は職員による大相撲洞爺場 所が開かれました。力士の大熱戦 に観客もおおいに沸きました! 3月22日 そば打ち実演 打ち立てのおそばは格別に おいしい! 12月15日 寿司実演 新鮮なネタ! やっぱりうま い!! 企画・編集 洞爺温泉病院の理念 医療法人社団洞仁会洞爺温泉病院 広報図書委員会 ○ 個別性を尊重した医療の提 供 ○ 信頼されるチーム医療の実 践 〒049-5892 虻田郡洞爺湖町洞爺町54-41 編集後記 TEL 0142-87-2311 元旦にとてもきれいな初日の出を見ることがで き、気持ちが明るくなり清々しい一年の初めを迎えることができま ホームページ した。本年も「さざなみ通信」をよろしくお願いいたします。(H.A) -4- FAX 0142-87-2260 http://www.toya-onsen-hospital.or.jp
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