品目:ねぎ夏秋どり栽培 山形の青果物安全だより

山形の青果物安全だより
品目:ねぎ夏秋どり栽培
夏秋どり栽培は、山形の芋煮シーズンに収穫される作型です。
ねぎは比較的涼しい気候を好み、高温では生育が停滞することから、関東以南の産地では夏を越してすぐの収穫は難しく、また
秋は稲刈りなどの労力が競合することから、市場からの需要が高く山形県の主力の作型となっています。
上
栽培暦
定植
準備
4月
中
下
上
△
定植
5月
中
下
●定植準備
施肥後、ほ場を耕うんし
ます。作溝機を利用し、
うね幅90~100cm深さ
15cm程度の植え溝を掘
ります。
除草
●定植
ポットで育苗しておい
た苗を植え溝の真ん
中にに植え付けま
す。
●本畑の準備
ねぎは停滞水を嫌うことから、排
水を良好にする対策を行います。
土づくりと
施肥
安全安心
への取組
上
7月
中
下
*
土寄せ 上
8月
中
下
上
*
土寄せ(仕上げ)
9月
中
下
上
収穫
除草
●収穫
ねぎを掘り取り機などで
収穫し、土をていねいに
落として根切りした後に
皮むき機で調整します。
●土寄せ
白根の部分を多くする
ため土寄せします。最
初の土寄せはうねをく
ずすように株元に行い
ます。
●除草
定植直後に除草剤を
使用します。その後は
除草剤、土の表面を
けずったり、土寄せた
りして除草を行いま
す。
●追肥
土寄せ時に追肥を行います。最終土寄せ時は生
育をみながら肥切れするようであれば追肥しま
す。
●肥料
ねぎの根は空気を好むことから土
を膨軟にするためもみがら堆肥
や、腐熟した堆肥を施用します。
また、定植から収穫までの期間が
長いことから、基肥に有機質を含
む長効きの肥料を施用します。
定植20日後
土寄せ時
ネダニ:
ネギハモグリバエ:
ジメトエート粒剤 ガゼット粒剤
軟腐病:
オリゼメート粒剤
さび病、べと病:
●農薬を使わずに病害防除1 ペンコゼブ水和剤
定植前
タネバエ:
ダイアジノン粒剤
病害虫
防除
下
*
*
土寄せ 土寄せ
除草
栽培
管理
6月
中
上
・ほ場選定:湿度が高いとべと
病が出やすいので、日当たりが
良く、通気性の良い条件の良い
ほ場を選びます。
・未熟な堆肥を施用しないこと
でタネバエ、ネダニの寄生を防
ぎます。
べと病:
ペンコゼブ水和剤
黒斑病:
ロブラール水和剤
ネギアザミウマ:
スミチオン乳剤
ネギアザミウマ:
マラバッサ乳剤
モスピラン水溶剤
シロイチモジヨト
ウ:
トレボン乳剤
さび病:
バイレトン水和剤5
アミスター20フロアブル
●農薬を使わずに病害防除2
・連作していない新規転作ほ場に作付けし、連作を避けます。
・明きょ、暗きょ等の排水対策をはかり、停滞水による根腐れを防止
します。
・うね間を広くとり土寄せでなるべく根を切らないようにします。
・追肥での多肥に注意し、急激な生育にならないように注意します。
●防除暦の作成、見直し
農協単位で今年度新しく登録になった農薬を加
えて、防除暦をつくります。
使用回数、希釈倍率をしっかりと確認します。
●巡回、講習会の開催
生産者が集まり、生産技術や農
薬安全使用について確認しま
す。
●生育期や収穫期に肥切れ
すると、さび病、黒斑病が発
生しやすいので、適度な追肥
で草勢の維持に心がけます。