≪平27年11~12月の菜園管理≫ JA小松市ふれあい園芸相談 11~12月の菜園管理 紅葉狩りは、どこへ・・・? 那谷寺かな. ◇◆◇ 今月のポイント ◇◆◇ ○ 11~12月の主な作業(P-2~4) 越冬野菜は、防寒対策を忘れずに. ○ 結球野菜の止肥え(P-5) 結球開始期に施用しましょう. ○ ダイコンの“ス”入りに注意(P-6) 元気な外葉は大切に. ○ ネギの最終土寄せ(P-6) 11月は、土寄せ後白くなるなるのに40日要します. ○ タマネギの植え付けは11月15日までに(P-7) 植付けが遅くなると越冬率が低下します. ○ イチゴの防寒対策(P-8) べた掛け資材でアラレや雪から守りましょう. ○ 家庭果樹の管理 施肥(P-9)、防除(P-10). 植付け(P-11)、剪定(P-12). ※来年 1~2月の菜園管理 -1- は12月末に発行予定です. ≪平27年11~12月の菜園管理≫ 1 11~12月の主な作業ごよみ 凡例:○~○=は種、△=移植、◎~◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業 野 菜 名 11 月 12 月 ポ イ ン ト 【野菜類】 イチゴ(P-8) ●②▲ 根を年内に十分張らせること. 追肥ベタ掛け資材で防寒 アスパラガス ▲ 茎や葉の60~80%が黄化したら地 茎刈り 際から刈り取り畑の外へ出す. ラッキョ 追肥は、来春3月. タマネギ(P-7) ~ ◎ 苗の太さが重要です.太い苗はトウが 定植は15日ころまでに ニンニク ゴボウ ニンジン(P-5) ~ 立ち、細い苗は消えることが有ります. 除けつ▲ 除けつ:芽が複数でたら1本にします. ■■■■■■■●■■■■■■■■ は種後120日ころから収穫可能. 収穫 肥え切れすると“ス”が入る うどんこ病に注意.時々追肥をする. ■■■■■■■■■■■■■■■■■ 収穫間近の追肥は、裂根します. 止肥えは、収穫予定の30~40日前です. ダイコン(P-6) ■■■■■■■■■■■■■■■■■ 肥料切れはスが入りやすい.肥大後の 止肥えは、収穫15日前までに. 速効性肥料の多施用は裂根しやすい. 大カブ ●③ ■■■■■■■■■■■ 追肥③:は種後55日.収穫間近の追 (かぶら寿し用) 追肥 収穫 肥は内部が変色します. 小カブ ●②■■■■■■■ 追肥②:①回目の10日後.収穫が遅 追肥 れると艶がなくなる. ■■■●■■■■■●■■■■■■■ 頂花らい(中心の大きなブロッコリー)を収 収穫 追肥 穫した株は、春には脇芽が収穫できる. ■■■■■■■■■■■■■■■■■ アラレが降るころに、ハクサイの外葉 ブロッコリー ハクサイ(P-5) 防寒対策 をヒモでしばり寒さから守る. レタス ■ アラレで傷む前に収穫. キャベツ(P-5) ■■■■■■■■■■■■■■■■■ 結球後の遅い追肥は、キャベツが割れ ・収穫:~1下 る要因になる. キャベツ ~◎ ●① 収穫:5~6月 定植 追肥 ネギ(P-6) ●▲ 追肥①:定植後10~14日. ■■■■■■■■ 追肥土寄せA801を(50~75g) -2- 土寄せ後40~50日で土寄せの部分 が白くなる. ≪平27年11~12月の菜園管理≫ 凡例:○~○=は種、△=移植、◎~◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業 野 菜 名 11 月 12 月 ポ イ ン ト 【野菜類】 サトイモ ■■ 貯蔵用は遅めの掘り取り.霜が降るま でに掘る.10~13℃で貯蔵. サツマイモ ■■ 霜が降るまでに掘る. 13~15℃で貯蔵. ショウガ ■■ 霜が降るまでに掘る. 貯蔵は、冷凍がおすすめ. ジャガイモ ■■■■■■■■■■■■■■■■■ ・秋 マルイモ 畑の中で越冬できるので、翌春まで継 続的に掘り取ることができます. ■■■■■■■■■ 早掘りするとアクが強く、すりおろし 茎葉が黄変し枯れてから収穫 たときに変色しやすい. ■■■■■■■■ 早掘りするとアクが強く、すりおろし 葉の色が黄変してから収穫 たときに変色しやすい. ラッカセイ ■ 収穫後、十分乾燥する. エンドウ(絹莢) ■■■■ 霜が降りるまで収穫できます. ナガイモ類 ・夏まき エンドウ(P-9) ○ ~ ○ ・直まき 酸性土に弱いので石灰はやや多めに. 12月でもは種は可能. 連作できないので5~6年休む. エンドウ 春まきは3月中旬ころです.ただし、 ・春まき 収穫は1週間ほど遅れます. ソラマメ(P-8) ▲ アラレの前に、ベタ掛けやトンネルで ・直まき 防寒対策 防寒. ▲ 本葉1.5~2枚の若苗定植がよい. 防寒対策 アラレの前に防寒. ホウレンソウ ▲ アラレの前にベタ掛け資材で防寒対 ・3月どり 防寒対策 策. ソラマメ(P-8) ・移植栽培 シュンギク クキタチ ◎ ~ ◎ 植付け 1回目収穫:草丈15㎝ ■■ 2回目以降収穫:残した葉から脇芽が 下の葉4~5枚残して収穫 伸びるので脇芽2~3枚残して収穫. ● ■■■■■■■■■■■ 間引きながら15㎝位で収穫.大きな 追肥 積雪期は雪の中から収穫 物は数枚残して収穫. -3- ≪平27年11~12月の菜園管理≫ 凡例:○~○=は種、△=移植、◎~◎=定植、●=追肥(g/㎡)、■=収穫、▲=各種作業 野 菜 名 11 月 12 月 ポ イ ン ト 【花 類】 シンビジウム 11月から室内の日当たりに置く. 肥料は4月までやらない. 水は乾いたら4~5日に1回. ポインセチア 4中まで室内の日当たりに置く. 液体肥料を10日に1回(通年). 水は乾いたらたっぷり. シクラメン 4中まで室内の日当たりへ移動. 水は乾いたらたっぷり. 肥料は置き肥え(1.5~2か月に1回) キク ・7月咲 球根類 ~○ 植付け 【家庭果樹】(P-9) 家庭果樹の主な月別管理作業は 「4月の菜園管理」もご覧ください. ミカン ▲ ~ ▲ 施 肥 イチジク ▲ ~ 施 カキ ウメ ▲ 肥 ▲ ~ ▲ ▲ ~ 施 肥 剪 定 ▲施 肥▲ ▲ ~ 剪定 ~ -4- ●1本当たり施用量 BM有機果樹専用(8-7-7) 幼木:1~3年 500~800g 若木:4~9年 1~1.5㎏ 成木:10年以上 2~3㎏ ≪平27年11~12月の菜園管理≫ 2 野菜の管理 (1)主な秋冬野菜の追肥時期と施肥量(例) 野菜名 株/㎡ 追肥①回目(g/㎡) 追肥②回目(g/㎡) 追肥③回目(g/㎡) 50 定植10~14日後 50 結球始め キャベツ 4 ブロッコリー 3 60 60 ①の10~15日後 〃 レタス 6 50 50 〃 〃 ハクサイ 4 60 定植15~20日後 60 結球始め ニンジン 29 40 本葉2~3枚 80 本葉5~6枚 30 本葉10枚 ダイコン 5 30 40 本葉6~7枚 40 は種40日後 〃 小カブ 27 30 は種14日後 40 ①の10日後 20 は種40日後 20 は種55日後 大カブ(かぶら寿司) 11 30 は種25日後 ネギ 50 30 定植20~30日後 70 ②以降、20~50日毎. 注:・A801の施用量です。①回目は条間。②回目以降はうねの肩へ施用します。 ・S604に代替する場合は、チッソ成分が2倍あるので半量に減らして下さい。 ・S604は速く効きますが、葉に触れると“葉焼け”をおこしますので注意して 下さい。万一葉にかかった時は、ただちに払い落として下さい。 ①回目 ②回目 ②回目 【肥料の成分量(%)】 肥料 窒素 燐酸 加里 A801 8 - 8 - 8 S604 16- 10 -14 ①条間や株間 ②うねの肩 S604は、窒素成分が A801の2倍あります! (2)年内~雪中どりキャベツ 止肥えは結球開始時です。結球してからの遅い追肥は肥大につながらず肥料の無駄 になります。なお、結球開始までの大きな外葉が球を肥大させます。 (3)ハクサイ 止肥えは、キャベツ同様結球開始期に施用します。 結球後、直ちに収穫しない場合は雪や霜から守るため外葉をしばり防寒対策をしま しょう。 しばることができない場合は、ワリフや寒冷しゃなどを被覆することで、あられか ら守ることができます。 (4)ニンジン ・止肥え:本葉10枚ころ、うねの肩に施用します。 ※根の肥大が盛んになる発芽後70日ころに最終追肥(止肥え)をします。 遅い追肥は、根が割れたり二次肥大の原因となるので収穫予定の30~40日前に 打ち切りましょう。 -5- ≪平27年11~12月の菜園管理≫ (5)ダイコン 肥切れはスが入りやすくなるので追肥は忘れないようにしましょう。 ア 追肥と収穫 収穫期の速効性肥料の多量追肥は、裂根の原因となります。 裂根防止のため、止肥え(最終追肥)は収穫予定(は種後50~60日)の15 日前までとしましょう。 イ ス入り 肥料が切れたり、収穫時期が遅れると“ス”が入ります。また、葉が傷んだり葉 を採ったりするなど葉の枚数が減ると早く“ス”が入りますので葉を大事にして下 さい。 ウ 凍害防止 遅く播いたダイコンを翌春まで収穫するためには、降雪までにダイコンの首の部 分まで土を掛け凍害からダイコンを守りましょう。 (6)ネギ(追肥・土寄せ) 【土寄せ】 【土寄せ後白くなるのに要する期間】 ・10月上旬~ 30日間 ・11月 〃 40日〃 ・12月 〃 50日〃 ■施肥例 肥 料 名 ・固形30号(10-10-10) ・秀菜(8-6-8) ・A801(8-8-8) 【収穫時期】 11月上旬~ 12月中旬~ 1月下旬~ 追肥(うね長1mあたり) 50~60g など、 60~80 いずれかを施用して下さい。 60~80 11~12月 10~11月 40~50日 30~40日 太ったら 追肥・土寄せ 太ったら 追肥・土寄せ 肩 肩 通路 ← 通路 1m ↑ 白い部分 35㎝ が 目標 ↓ → (通路と肩の点線部分に追肥し通路の土を上げる) -6- ≪平27年11~12月の菜園管理≫ (7)タマネギ ア 定植 ・10月下旬~11月上旬。 ・植え付けが遅くなると根の発育が悪くなり越冬率が低下します。 ・植え付け間隔 条間 15~20㎝ 株間 12~15㎝ 15 15 15 15 15 ← ← 肩幅90㎝の平うね うね幅120㎝ → → ※ 条間や株間によりタマネギの肥大が異なります。狭いと小さなタマネギ、広 いと大きくなります。好みに応じて変更しましょう。 イ 施肥例(g/㎡) 肥 料 名 基 肥 追肥①(2月) 追肥②(3月) ・秀菜又はA801 200 - - (固形30号の場合) (160) ・S604(16-10-14) - 30~40 30~40 (A801の場合) (60~80) (60~80) ・発酵鶏ふん(3-5-4) 300 - - ・苦土石灰 150 - - ・みのりたい肥VS 2000 - - ※基肥はリン酸分をやや多くすることが、冬越しのポイントです。 ウ 苗の大きさの目安 ・茎の太さ 5~7mm。 ・長さ 25cm。 植え付け後、茎の直径が1㎝以上の大きな苗で越冬すると翌春ネギ坊主が上がる ことがあります。そのためには、できるだけ基準に近い苗を植えましょう。 また、基準の苗であっても、秋が暖かい年であれば生育が進んで太いネギとなり ネギ坊主が上がることがあります。 なお、細すぎる苗は寒さや積雪のため消えることがありますので注意して下さい。 エ 植え方 根を傷めないように2㎝程度の深さで植えます。 深植えはしないこと。 -7- ≪平27年11~12月の菜園管理≫ (8)イチゴ ア 品種 宝交早生(ほうこうわせ) イ 施肥 イチゴは肥料濃度障害をおこしやすく多肥に極めて弱いことから、速効性の肥料 はさけ、緩効性(ゆっくり効く)や有機質主体の肥料を使いましょう。 ・施肥例(㎡あたり:約6~7株) 基肥= 10月の菜園管理 参照 追肥=1回目(10/下)サンフルーツ:20g/㎡ 2回目(11/中) 〃 :20g 〃 3回目( 2/中) 〃 :20g 〃 ウ 芽かき・古葉かき(~11下) 寒害防止の被覆までに、頂芽を残し他の脇芽を取りましょう。また、その際傷ん だ葉や枯れた葉もかき取りましょう。 エ 寒害防止(11下:2回目の追肥後) 冬期間のあられや雪からイチゴを守るため、11月下旬ころイチゴの上にワリフ や寒冷しゃなどをべた掛けします。 オ 黒マルチの被覆(2月:3回目の追肥後) 雪解け後地温の確保と雑草予防のため黒マルチをします。 (9)ソラマメ ア 品種:仁徳一寸など。 イ 間隔:うね幅150㎝。 株間50~60㎝。一条植え。 ウ 定植:10下~11上旬。 本葉1.5~2枚の若苗がよい。 大苗は植え傷みしやすい。 エ 施肥例(g/㎡) 肥 料 名 基 肥 追肥①(3上) ・A801(8-8-8) 100 - ・S604(16-10-14) - 10 ・発酵鶏ふん(3-5-4) 150 - ・苦土石灰 150 - ・みのり堆肥VS 2000 - ※酸性土壌を嫌うので必ず石灰を施用する。 オ 寒害防止(11/下ころ) 雪やアラレの前にベタ掛け資材で防寒対策をしましょう。 -8- 追肥②(開花初期) - 20 - - - ≪平27年11~12月の菜園管理≫ (10)エンドウ ア 品種:スナック(肥大した莢と未熟な豆を食べる) うすい(実エンドウ) など イ は種:11中~12中 発芽適温は18~20℃ですが、4℃でも40日位で発芽します。 なお、は種後うねの上に敷きワラをするとよいでしょう。 ウ 間隔:うね幅100㎝、株間35㎝ エ 施肥例(g/㎡) 肥 料 名 基 肥 追肥①(3中) 追肥②(4下)以降 ・粒状固形30号(10-10-10) 100 - - ・S604(16-10-14) - 10 10 ・OKボーン(3-20-0) 30 - - ・苦土石灰 150 - - ・たい肥 2000 - - ※酸性土壌を嫌うので必ず石灰を施用する。 4 家庭果樹の管理 (1)樹下の清掃 枯れ枝や落葉などが果樹の下に放置してあると、害虫や病原菌の発生源となるので 園から出しましょう。特に、カキやリンゴなどは気を付けましょう。 (2)秋(基)肥の施用(11~12月) 施用量は、樹種や樹齢により異なります。成木(10年以上)の施用量に対して、 若木は1/2、幼木は1/4程度に減らします。 なお、家庭果樹の場合は冬期間の秋肥1回施用でも十分栽培可能です。 - 1本あたり秋肥施用量の目安(BM有機果樹専用:8-7-7) - 樹 種 幼木(1~3年) 若木(4~9年) 成木(10年以上) ・リンゴ(矮台) 80g 150g 300g ・カキ、ウメ ・モモ、ナシ 500g 1000g 2000g ・ミカンなど ≀ ≀ ≀ 一般果樹 800g 1500g 3000g 枝の外周の下に溝施用 幅 20㎝ 深さ15~20㎝ -9- ≪平27年11~12月の菜園管理≫ (3)果樹の防除 この時期の果樹の重要な防除は、石灰硫黄合剤やマシン油乳剤の散布があります。 枝の表・裏に散布残しがないよう薬液がしたたるまで十分散布することが大切です。 散布については、下記事項や使用基準を守って散布して下さい。 なお、マシン油乳剤は石灰硫黄合剤より薬害が発生しやすいので注意しましょう。 ■石灰硫黄合剤の使用法と注意事項 種 類 時 期 病 害 虫 濃 度 冬 期 20~40倍 果樹類 ハダニ、サビダニ類 夏 期 80~200倍 カイガラムシ類、ハダニ類、 落葉果樹 発芽前 7~10倍 縮葉病、越冬病害虫 ①散布は、1回にとどめましょう。 ②芽が動いた状態で散布すると薬害が発生しますので、必ず発芽前に使用しましょう。 ③“もも”の縮葉病は、発芽前(3/上ころ)につぼみが少し動いたときが最も効果 があります。 ④マシン油乳剤を散布した場合は、1ヵ月以上間隔をあけて散布して下さい。 ⑤酸性物質との混用は、有害なガスが発生するので絶対しないで下さい。 ⑥強アルカリ性のため使用した器具が腐植しやすいので、使用後は水で十分洗浄しま しょう。 ⑦自動車・壁などの塗装面や御影石などに液がかかると変色する恐れがあるので、万 一かかった場合は十分水洗いをしましょう。 ⑧皮膚に触れるとかぶれたりするので、取り扱いには十分注意しましょう。 ■マシン油乳剤(機械油乳剤95)の使用法と注意事項 種 類 使用時期 病 害 虫 カイガラムシ類、サビダニ 冬 期 ハダニ類の越冬卵 かんきつ カイガラムシ類、サビダニ 夏 期 ハダニ類 落葉果樹 ・なし - カイガラムシ、サビダニ ・りんご (厳寒期) ハダニ類及びその越冬卵 ・かき ・もも 落葉果樹 - カイガラムシ類 桑 (厳寒期) もも 発芽前 アブラムシ類 ①散布は、1回にとどめましょう。 ②散布は、厳寒期に行いましょう。 ③散布後に雨や雪が予想される場合は、散布を避けましょう。 - 10 - 濃 度 30~45倍 100~200倍 16~24倍 12~14倍 25倍 ≪平27年11~12月の菜園管理≫ (4)家庭果樹の植え付け 果樹の植え付けは休眠期間の芽が動く前の早春か休眠後の晩秋が適期です。 根を広く張らせるため、できるだけ排水の良い場所を選んで植え付けます。 なお、ブルーベリーは酸性土壌を好みます。苦土石灰などは施用しないで、根の周 りに酸度未調整のピートモスを混入するとよいでしょう。 ア 排水の良い場所 底の部分の土に苦土石灰、熔りん、たい肥を混ぜ埋め戻し、根の周囲には肥えた 表土を入れ植え付けます。この際、根の位置は必ず地表面より上になるように注意 し、更に排水路を掘り根腐れを防ぎましょう。 先端を切り返していない苗は 【長さの目安】 曲がる頂点で切って植える. ・カキ 30~60㎝ (切り返してある苗木はしない) ・モモ 60~70㎝ ・ウメ 60~70㎝ ∞←支柱に誘引する ・サクランボ 60~70㎝ ・リンゴ 70~90㎝ 接ぎ木部を最低10㎝出す ・ナシ 50~150㎝ 10㎝土を盛り、乾燥防止のため ・ブドウ 7~8芽残す. ワラを敷く 根の周囲は肥えた表土を入れる 排 水 路 ↑ 50㎝ ↓ ← 100㎝ → 底の土 ・苦土石灰 に ・熔りん 混ぜる ・たい肥 1~1.4㎏ 1~1.4㎏ 5~7.0㎏ イ 排水の悪い場所 通路部分の土を盛り、更に排水路を掘り表面排水を良くしましょう。 ※植え方は上と同じ ∞←支柱に誘引する 接ぎ木部を最低 10cm出す 通路部分の土を30~50㎝ 盛り排水を良くする. ← 元の地表面 → 通 路 通 ← 150~200㎝ - 11 - → 路 排水路 ≪平27年11~12月の菜園管理≫ (5)剪定(11/下~2/中:樹液の移動が止まっている厳寒期が原則) ア 植え付け後2~5カ年間(樹種により異なります)は、主枝の誘引作業は行いま すが剪定は行わず、ほぼ放任栽培とします。 イ 主枝の配置はできるだけ腕のとどく範囲で収穫作業が可能な樹高(2.5m)に しましょう。 ウ 主枝を決めたら、徒長枝(新梢の長さ70㎝以上の枝)を切除します。 エ 次に、主枝に対し直立した枝及び幹側に伸びた内枝も全部切除します。 オ 結果枝又は結果母枝として短果枝及び中・長果枝を当てますが、中・長果枝の場 合は枝間を少なくとも50㎝以上に間引き剪定します。なお、短果枝は直立した枝 のみ剪定します。 カ 最後に樹の受光状況を診断し、受光量が少ないと思われる場所では枝数を少なめ に、多い場所では枝数を多めに調整して剪定を仕上げましょう。 キ イチジクの剪定は、3月ころです。 【枝の呼び方】 第3主枝↓ 第①亜主枝 第②亜主枝 ↓ ↓ 第②亜主枝→ ←第2主枝 第1主枝→ ←側枝 2.5m 側枝→ ←第①亜主枝 第①亜主枝→ ←側枝 側枝→ ←主幹 ↑側枝(結果枝や 結果母枝をつける) ○主幹:地上から最上部の主枝までの幹の部分。 ○主枝:主幹からでた枝で、亜主枝・側枝・結果枝などをつける樹形の基礎となる。 ○亜主枝:主枝からでた枝で、側枝・結果枝などをつける。 ○側枝:結果枝や結果母枝をつける枝。 ○結果枝:花芽をつけて翌年開花結実する枝の総称。 ・短果枝:1~5cm程度。・中果枝:10~20cm程度。 ・長果枝:30cm以上。 【平面図】枝が重ならないように配置する. 第①亜主枝→ ←第3主枝 側枝↓ 側枝→ 第②亜主枝→ ←第②亜主枝 側枝→ ↑ 第1主枝→ ←主幹 側枝 側枝↓ ←側枝 ←第②亜主枝 第①亜主枝→ 第①亜主枝→ ←第2主枝 (JA小松市園芸課:宮野清治) - 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