環境と調和した農業を目指しましょう!! ○バレイショ ●芽かき 草丈が5cm程伸びてきたら、優勢(生育良好) な芽2本を残して、他の芽は土際を軽く手で押さえ、 もう一方の手 で全て引き抜いて下さい。 ●土寄せ・追肥 土寄せは、 ①土壌の通気性を良くし、 肥料成分の分解を促進させ、 子イモの着生数を増加させるとともに、 ②緑化 イモ、 株の倒伏の防止、 ③病害虫の侵入を防止するために行う重要な作業で、 最低2回必要です。1回目の土寄せは 晩霜の被害回避を兼ねて、 萌芽直後に行って下さい。2回目は着蕾期 (1回目の土寄せ後、 約2週間後) に行いますが、 土寄せ前に畝に沿って追肥をして下さい。肥料はそさい5号を1株当たり5gを目安に施用して下さい。 ○タマネギ・ニンニク ●追肥 2回目の追肥として、 球の肥大が始まる4月中旬を目途に、 そさい5号を4kg/aを施用して下さい。なお、 3月上旬 の1回目の追肥が遅れた場合は施用量を2/3∼1/2に減量し、未施用の場合は2割程度増量して施用して下さい。 球の肥大が悪い圃場ではそさい5号に塩化加里500g/a加えて施用すると球の肥大が良くなります。 なお、2回目の追肥施用が遅れると、地上部が過繁茂となり、病害の発生を助長し、球の貯蔵力が極端に低下する ことがありますので、 施用時期は厳守して下さい。 ●病害防除 近年、 全般に大敵のべと病やさび病の発生は多くない状況にありますが、 気温、 地温が上昇する今月上旬以降、 注 意が必要です。畑をよく観察し、 発病がみられたら早期防除を行ってください。 【べと病】 ≪発生しやすい条件≫ ・春の気温が例年より暖かくなるのが早い年は、4∼5月に多雨に遭遇すると発生 が多くなります。 ・湿度95∼100%, 気温10∼20℃で発生しやすく、 とくに15℃くらいで葉上に 露滴が形成されるときに発生しやすくなります。 ・発病がみられた苗床や圃場で連作すると発病が増加します。 ・付近にネギ、 ワケギがあると、 そこからの感染で発生が多くなります。 ≪防除≫ ジマンダイセン水和剤かヨネポン水和剤の500倍液を散布してください。 【さび病】 ≪発生しやすい条件≫ ・周辺にニンニク、 ネギなど本病の発生が多い作物が植えられている圃場では発生 しやすくなります。 ・胞子の発芽と形成は24∼27℃が適温で降雨量の多い時に多発し、窒素過多で 発病しやすくなり、 肥料切れでも発病が助長されます。バランスのよい施肥を行う ことが重要です。 ≪防除≫ ジマンダイセン水和剤の400∼600倍液を散布してください。 ○野菜残渣の除去 昨年も記載しましたが、 冬野菜の栽培跡圃場を見ると、 本年の降雪に伴う生育不良等により収穫できなかったダイ コンやハクサイ等がそのまま放置されているのが目につきます。 これらを長期間そのままにしておくと、 病害虫の恰 好の棲家になってしまいますので、 早急に抜き取り、 畑を清潔に保って下さい。 ○施設野菜 天候が非常に不安定な時期となるため、 こまめな温度管理が必要となります。油断していると天気が変わって思わ ぬ大損害を受けることもありますので、 十分注意してください。 さつき半ば適期田植えのための健苗づくり 営農 情報局 野菜 ○育苗計画 ・稚苗の硬化日数は、15∼18日とやや短めを目安に、育苗作 業日の計画を立てて下さい。 ・栽植密度は60株/坪、植付け本数は3∼4本/株を目安に、必 要な育苗箱数や準備する種子量を計算して下さい。なお、 コシ ヒカリの播種量は120∼130g/箱が基準量です。 【ポイント】播種量が少ないと根のマット形成が弱くなるので、 適量播種に努めて下さい。 ○育苗ハウスの準備 ・ハウスは事前に、 ①サイドは全開できるようにし、 ②防鳥網と、 ③防風ネットを張っておいて下さい。 ・ハウスの床面を均平にし、育苗箱がガタつかないようにして下さい。箱が浮くと培土が乾きやすく、苗の生育が不 揃いになります。 ・育苗管理は、 温度管理と水管理に尽きます。適正温度管理のためにハウス内には必ず温度計を設置して下さい。 ○浸種・催芽 ・不適切な浸種や催芽は育苗失敗の原因の一つとなります。両者を区別して確実に実施してください。 ・浸種する際には必ず温度計を設置し、 水温を測定して下さい。浸種期間が短かったり、 水温が高いと吸水が不十分 となり、 発芽勢の良い籾だけが伸びて、 催芽が不揃いになりやすくなります。通常、 浸種期間 (時間) は、 積算水温で 100℃が必要です。 <例>水温が10℃の場合は、 浸種期間は10日、 水温が15℃の場合は7日となります。 ・催芽温度=適温30∼32℃=に留意し、芽の伸び過ぎに注意して下さい。自然条件で催芽する場合は十分に浸種 した籾を育苗箱などに広げて、 濡れ新聞紙やビニール等で覆ってビニールハウス等の暖かい場所に置くと、 1∼2 日で簡易に催芽できます。ただし、 外気温が高くなると、 短時間でハト胸状態になってしまうので、 外気温の高低に 留意して下さい。 ○出芽・緑化 ・出芽器で出芽させる場合は、 短時間で出芽することがあるので、 芽の徒長に注意して下さい。 ・出芽した苗をハウスに並べる際、 通常は被覆資材を掛けて緑化を行いますが、 高温時の被覆は苗が焼けやすいの で、 注意して下さい。 ・ ・ ・さつき半ばの田植え用の苗は、 高温になりやすい時期の育苗になるので、 細心の注意が必 要です。外気温が高温で推移する場合、 被覆資材は必要ありません。 ・苗が黄緑色になったら、 被覆資材は早急に除去して下さい。 ・緑化期のハウス内の適温は、 昼=20∼25℃、 夜=15∼20℃です。 ⇒緑化期から硬化期にかけて、各種の苗立枯病の発生を防止するため、 ハウス内の過湿に留意し、昼間強風日 以外はハウスのサイドを全開にし、 ハウス内の換気に努めて下さい。 ○硬化 ・硬化期のハウス内適温は、 昼=15∼20℃、 夜=10∼15℃以上です。 この頃になると外気温が急激に高くなる日 があるので、 苗焼けや苗の徒長に留意して下さい。 ・苗の生育状況や床土の乾き具合を常時観察し、苗の葉先に露玉を持っていない場合は、午前中にタップリ潅水し て下さい。 ・健苗づくりのための潅水のポイントは、 ①午後の潅水は苗が徒長するので、 できるだけ朝早く潅水すること②潅水 する回数は1日1回とし、 タップリ潅水する③硬化期前半は潅水量をやや少なめに、後半は多めの潅水をすること です。 表.育苗ハウスの温度管理の目安 時期 昼間 夜間 管理のポイント 緑化 20∼25℃ 15∼20℃ 10℃以下や32℃以上にしない。 硬化 15∼20℃ 10∼15℃ 5℃以下や32℃以上にしない。 馴化 移植3日前頃から強風や低温時以外は外気温に馴らす。5℃以下や32℃以上にしない。 ●代かきと田植えの間隔(日数)は極力短くするよう心掛けて下さい。 5 敦賀美方農業協同組合広報誌 敦賀美方農業協同組合広報誌 4
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