4.連続立体交差事業等の踏切対策の推進 施策の目的 社会問題化して

4.連続立体交差事業等の踏切対策の推進
施策の目的
社会問題化している「開かずの踏切」等に対応するため、連続立体交差
事業などによる「抜本対策」と、踏切拡幅・賢い踏切の設置等による「速
効対策」を車の両輪として、緊急対策が必要な踏切に対し、緊急かつ重点
的に踏切対策を推進します。
【踏切対策の概要】
平成18年8月に結果を公表した踏切交通実態総点検において抽出され
た緊急対策踏切は、約1,800箇所(8月末時点)。
◇抜本対策が必要な踏切は、「開かずの踏切」及び「自動車、歩行者の
ボトルネック踏切」の約1,400箇所。
⇒ 除 却 ペ ー ス を 過 去 5 箇 年 ( H13∼ H17) の 2 倍 に ス ピ ー ド ア ッ プ
◇速効対策が必要な踏切は、「開かずの踏切」及び「歩道が狭隘な踏
切」の約1,100箇所。
⇒5年間で全ての踏切に速効対策を実施
※抜本対策まで時間を要する「開かずの踏切」約600箇所に対しては、まず速効
対策を実施し、その後に抜本対策を実施。
(1)連続立体交差事業
施策の概要
都市部における道路整備の一環として、鉄道を連続的に高架化または地
下化することにより、複数の踏切を一挙に除却するとともに市街地を活性
化 ( P.33∼ 35参 照 )
平成18年度予算において措置された、無利子貸付制度の創設や立替施
行制度の拡充等を活用しつつ、さらに、踏切除却ペースのスピードアップ
を図るべく、連続立体交差事業を重点的に実施
( 実 施 予 定 箇 所 ) J R 中 央 線 (東 京 都 三 鷹 市 等 )、
東 武 伊 勢 崎 線 竹 ノ 塚 駅 付 近 (東 京 都 足 立 区 )[新 規 着 工 準 備 ]等
◇立替施行制度のイメージ◇
平成18年度より、従来、鉄道事業者に限定されていた立替施行者の範囲
を、特別目的会社、第三セクター、機構等に拡充。
※ 立 替 施 行 は 、(1)地 方 公 共 団 体 と立 替 施 行 者 との 間 の 協 定 に 基 づ き、
(2)立 替 施 行 者 が 事 業 費 の 一 部 を立 て替 えて 事 業 を実 施 す る制 度 。
※ 立 替 事 業 費 は 後 年 度 、地 方 公 共 団 体 が 立 替 施 行 者 に 返 済
【事 業 費 の 資 金 構 造 】
補助金
国 :約 45%
立 替 施 行 者 に よる立 替 範 囲
起債
一般財源
地方公共団体負担
地 方 :約 45%
鉄道負担
鉄 道 :約 10%
(2)踏切システムの高度化
施策の概要
連立事業までに時間を要する「開かずの踏切」等への速効対策の一環と
して、遮断時間を短縮する「賢い踏切」の導入及び踏切制御システムをさ
らに高度化するための技術開発を実施
平成19年度においては、踏切単体の技術開発に加え、新たに、踏切と
列車制御との連携システムなど、踏切システムの高度化と併せて実施する
ことが効果的な連携システムについても検討を実施 新規
◇遮断時間を短縮する「賢い踏切」のイメージ◇
【導入前】
・速度の速い列車も遅い列車も同じ地点に設
定された警報開始点を通過すると、警報が
導入前
警報開始点:
速度の速い列車
始まる。
・速度の遅い列車は速い列車に比べて踏切到
踏切まで30秒
30秒後
速度の遅い列車
達までに時間がかかるので、警報が始まっ
てもなかなか列車が来ない。
30秒後
踏切まで60秒
(余分な踏切待ち時間が発生)
【導入後】
導入後
・速度の遅い列車用の警報開始点を踏切近く
速度の速い列車
に追加することで、速度の遅い・速いに関
係なく、警報が始まってから踏切に到達す
るまでの時間を同じにできる。
30秒後
踏切まで30秒
速度の遅い列車
(余分な踏切待ち時間が解消)
30秒後
踏切まで30秒(30秒短縮)
◇踏切と列車制御との連携システム◇
列車信号と踏切とが連携していない状況
・先行列車が詰まっていても、後続列車はの
後続列車が後方
で停車しているの
に踏切は遮断。
ろのろ運転で踏切開始地点を通過。当分の
間、踏切に進入しないにもかかわらず、踏
切は遮断を開始。
踏切遮断開始地点
列車信号と踏切とを連携・連動
・列車の団子運転が常態化しているラッシュ
ピーク時でも一定
時間踏切を開放。
時等において、先行列車が踏切を通過後、
踏切手前の信号現示を一定時間「赤」表示
連携
とすることで、当該踏切を開放。
踏切遮断開始地点
(3)連続立体交差関連公共施設整備事業
施策の概要
連続立体交差事業を実施している周辺市街地において、連続立体交差関
連公共施設整備に関する事業計画を作成し、同計画に基づき、街路事業・
土地区画整理事業・市街地再開発事業を総合的に実施