【No.674】(38MB)(PDF文書) - 秋田県

教育あきた 7
2006 No.
674
特集
特集
「英語が使える秋田の子ども」の育成
……4
SPOT
HOT VOI
CE
学校案内
事業紹介
企画展
募集
TOPI
CS
旧奈良家住宅200年前の地元風習を再現 … 2
佐藤 興吾 秋田県電子工業振興協議会名誉会長 … 3
県立秋田南高等学校 …………… 8
平成18年度教育懇談会 …………10
「なんで?科学のクイズ展」県立博物館 …12
第57回秋田県統計グラフコンクール作品 …13
秋田県交流員が甘粛省へ出発 他 …14
おしらせ
県立図書館 他 ……………………15
SPOT
Kyouiku Akita
5月 3日から 7日までの 5日間、江戸時代中期に建てられた旧奈良家住宅 (
国指定重要文化財)
に、博物館ボランテ ィア 「アイリスの会」の協力でちょっとした“お化粧” が施されました。
この“お化粧” の正体は、約 200年前に地元金足地区で見られた風習を再現 したもので、近く
の山に咲いた山吹の花を家の軒にさすというものです。この風習は、江戸時代の紀行家 ・菅江真澄
の日記にも残されてお り、家々の軒に山吹が葺かれた景色は美 しいものであったと書かれています
が、この行事の内容についてはふれていません。これは、 <精進事 ><キキツケ >とよばれる占い
に関する民俗行事だったと推測されます。
< 「軒の山吹」現代語訳 >
秋田郡 の神足庄である、乱橋、
八丁目、堀内、浦山、高田、下
刈、才 の浜、鳰崎、小泉、長岡、
福田、片田、黒川、青崎、岩瀬
などの村々 には、三月二十四
日 にな ると山吹 の花 を軒 に葺
(ふ)く風習が ある。 その理由
は定 か でないが、たいへん風
△ボランテ ィアの方々の作業風景
情が ある。(中略)むか し源 に
鉱山が あ り、 そ こに携 わ った
人 などが ここに住 み着 き、「み
ちの く山 に くがね花咲 く」(『
万
葉集』にある大友家持 の歌)の
例が あ るよ うに、山吹 の黄金
色 の花 を家 ご とに葺 くので あ
ろうか。(中略) この山吹 を軒
に葺 く理由 については人 の考
えを待 とうではないか。
△街の中にもおすそ分け
愚虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞喰
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
寓遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇隅
『菅江真澄』とは・・・
江戸時代の紀行家で、四十五年以上に及んだ旅のうち、約二十八年
間を秋田で過ごした。彼が生涯に渡って記した日記や随筆などは、総
称して「菅江真澄遊覧記」と呼ばれており、その内容は、民俗・地理
から詩歌などの各分野に及んでいる。 △追分駅舎 もメイクアップ
☆さらに詳し くお知りになりたい方は、
県立博物館「菅江真澄資料センター」
(t
el
0188734121)
へご来館ください。
(
「なんで?科学のクイズ展」も開催中 → 12ページ)
表紙 :秋田県特殊教育学校文化連盟文化祭美術展入賞作品 ※昨年度の作品
「あげはちょう」 ゆ り養護学校 佐藤幸一 さん (
当時高等部 2年)
2
「心(意志)
あるところ道あり」
あるところ道あり」
佐 藤 興 吾
佐
藤 興 吾
秋田県電子工業振興協議会名誉会長
秋田県電子工業振興協議会名誉会
長
先 ごろ敬愛す る秋田県電子工業振興協議会
発表 されている。
長の須田精一氏より、由利工業 (株)の創立五
ノーベル賞 の選考経過 などの詳細 を知 るこ
十周年記念誌が届け られた。タイ トルは 「光
とはできないが、近年、人類や社会に直接貢献
跡」副 題 は"
Wher
et
her
ei
sawi
l
l
,
t
her
ei
sa
す る実学分野 の受賞が増 えてきているよ うに
way.
"
この言葉は、須田氏の生きざまをもっと
思 う。前記 の高密度垂直磁気記録装置 の発明
も端的 に表 している。須田氏が渾身 の力で切
は岩崎東北工業大学長によるものだが、前県高
り開 いた会社経営 の栄光 と苦難 の歴史 と共 に
度技術研究所大内所長 らによる実用化 に向け
地域社会 の発展 に温かい眼差 しを向け られた
た粘 り強い研究が続け られ、前記の産学官連携
「光跡」が巧みに編集 されてお り、多 くの人に
プ ロジ ェク トによ り開花 した。脳医学への革
共感 と深い感銘を与えている。
新的応用などが世界的に認められれば 「秋田か
私は、二十年以上 も秋田で、会社経営のほか
らノーベル賞を」の夢が現実化する可能性は十
電子工業会、科学技術協議会その他の業界で仕
分あるように思 う。
事をさせていただいたが、当県の持つ底力を目
現在の IT社会、ユビキタス社会を支えるト
のあた りにしてきた。
ランジスタの発明で、元ベル研究所三名の科学
中で も平成十二年 に文部科学省 よ り選定 さ
者が ノーベル賞を受賞 したことは有名だが、そ
れた 「地域結集型共同研究事業」は白眉で、秋
の発明を大規模集積回路 (IC,LS I)に応
田の英知を結集 した超大型プロジェクト。
用 した企業の 「着想特許」にも五年前、 ノーベ
世界最高峰 「垂直高密度磁気記録装置」の研
ル賞が授与 された。 これ までの常識 を覆す実
究開発を完成 し、内外各方面か ら高い評価を受
学的分野の受賞で関係者を驚かせた。
け、畏敬の声が聞かれた。 この研究成果を二十
一世紀医療 の最重要課題である脳医療やユビ
世界各国の歴史が証明 しているように 「大学
キタス社会 の電子機器 に応用 しよ うとす る壮
が地域 を育て地域が大学 を育てる」
。秋田 よ り
大な計画は、無限の発展性を秘めている。前県
遙かに緯度 の高 い欧米 の小都市 にある有力大
高度技術研究所はじめ公設研究機関、秋田大学、
学 のほか比較的規模 の小 さい大学か らの受賞
県立大学、高専、地域企業のほか全国各大学の
も目に付 く。本県の持つ総合力 と将来性は、内
関係者 をも結集 した歴史的 な偉業だ。既 に大
外の識者か ら高い評価を受けている。
手各社 よ りこの研究成果 を応用 した新製品が
「心あるところ道あ り」
ユビ キタス とは ・・・ラテ ン語 で "
あ らゆ る
さとう こうご
ところにあ る"とい う意味 で、日常 の いた る
1924年
年 長野県生まれ、旧制長野工業高校卒業
長野県生まれ、旧制長野工業高校卒業
ところに コンピュータが組み込 まれてお り、
1942年
年 (
(株)日立製作所入
株)日立製作所入社
社
時間や場所な どを気 にせず コンピュータを利
中央研究所で半導体の研究に従事
中央研究所で半導体の研究に従事
用で きる状態 の こと。一般的 にいつで もどこ
で もコンピュータを利用で きる状態 を、ユ ビ
キタス ・コンピューテ ィング といい、 いつで
もどこで もインターネ ッ トな どのネ ッ トワー
(
(株)国際電気取締役
株)国際電気取締役
(
(株)アキタ電子社長などを歴任
株)アキタ電子社長などを歴任
*県文化功労者、黄綬褒章などを受章
*県文化功労者、黄綬褒章などを受章
クを利用で きる状態 の ことを、ユ ビキタス ・
ネ ッ トワークとい う。
教育あきた 7月号 2006 No.
674
3
特集 英語活動
本県では、平成15年度に「『英語が使える秋田
の子ども』育成のための行動計画」を策定し、幼児
から高校生までを対象に、総合的な施策を推進して
います。幼保推進課の「ハローキッズ」推進事業、義
務教育課の「小学校英語活動支援事業」等は、その
施策の一環として行われているもので、中学校以前
の段階で英語のコミュニケーション能力の素地をど
うつくっていくか、という課題に取り組んでいます。
また、国際化に対応できる子どもの育成のために、
親子で外国の文化や言語に親しめるような取り組み
も進めています。
平成17年度に開始した「小学校英語活動支援事業」は、
県内八つの実践協力地域の小学校へ地域在住の外国人等
を非常勤職員として派遣し、総合的な学習の時間などで
の英語活動を支援するものです。今年度は、県内8市町
(大館市・北秋田市・能代市・秋田市・にかほ市・大仙市・横手市・羽後町)の23小学校に、9名の
英語活動支援職員が派遣されています。
〈メルビンさん :羽後町立西馬音内小学校〉
羽後町では、支援職員のメルビン・パタンさん
が英語活動を担当。週3回、町内の西馬音内小学
校、新成小学校、明治小学校を順番に訪問してい
ます。遊びやゲームを多く取り入れ、子どもたち
を楽しませながら、体全体で英語を身に付けさせ
ることをモットーに、エネルギッシュに支援に当
たっています。
メルビン さんは、小学校6年間の英語指導に系
統性をもたせるために、独自の指導計画を作成す
るなど、日々意欲的に取り組んでいます。
秋田市の金足東小学校、金足西小学校、下新城
小学校では、平成17年度から、斎藤シューリー
さんを支援職員に迎え、本事業に取り組んでいま
す。シューリーさんは、英語活動の時間だけでは
なく、算数などの教科の授業にも参加しています。
これは、日常的に英語に触れるようにすることが
ねらいです。身の回りの物や学習している内容に
ついて英語ではどのように表現するのかをすぐに
教えてもらえるので、子どもたちだけではなく、
先生方にとってもとても勉強になっています。
4
〈シュー リーさん :秋田市立金足東小学校〉
〈マーシャさん :にかほ市立上浜小学校>
にかほ市を担当しているのは、アメリカ出身の
マ ーシ ャ・ハ ーデ ィー さ ん。以 前 から、ボ ラン
ティアで小学校の英語活動を支援していました。
左の写真は、
「はらぺこあおむし」の巨大な絵
本を使って、英語で読み聞かせをしているところ
です。
マーシャさんは、英語活動はも ちろんのこと、
母国の料理を一緒に作ったり、母国の楽器を演奏
しながら一緒に英語の歌を歌ったりして、子ども
たちの国際理解がより深まるような取り組みにも
力を入れています。今年度は、上浜小学校、院内
小学校、小出小学校で支援に当たっています。
この5月から大仙市で支援に当たっているのは、
高橋ロ イナさんと イザデ ィ・モバラケ・アティエ
さんの二人。大仙市では、平成17年度から峰吉
川小学校と淀川小学校で本事業に取り組んでいま
すが、今年度は新たに稲沢小学校も加わり、3校
で実施しています。
以前から国際理解教育に熱心なこの地区では、
担任の先生に本事業の支援職員、さらに市のCI
R(国際交流員)が加わって、3名による指導・支
援が行われることもあるそうです。
<ロイナさん :大仙市立淀川小学校>
〈高田マ リアさん :能代市立富根小学校(
17年度)
〉
〈後藤ダイアナレインさん :横手市立朝倉小学校〉
〈アラフェ・ネイダーさん :
能代市立富根小学校〉
〈若松ヘラニーさん :大館市立早口小学校〉
〈田口真理子 さん :北秋田市立合川西小学校〉
子どもたちは、支援職員の方々との触れ合いを通して、英語の音声に慣れ親しみながら国際感覚の基
礎を豊かに身に付けています。この体験は、中学校に入ってからの英語学習にもきっとプラスにつな
がっていくことでしょう。これらの実践を参考に、他地域の取り組みが充実することを期待しています。
教育あきた 7月号 2006 No.
674
5
特集 英語活動
就学前のちびっ子県民が、遊びの中で自然に英語に親しむことができる環境づくりのため、県
内九つの保育所・幼稚園に「英語遊びサポーター」を年間14回派遣します。派遣サポーターは保
育所・幼稚園の近隣に在住でフィリピン、オーストラリア、カメルーン出身の外国の方や海外生活
の経験等がある英語に堪能な方などにお願いしています。
☆ 英語に親しむ環境を…保育所・幼稚園で
は、発達段階を踏まえ、
「英語を自然な形で
耳に届ける」環境づくりに努めます。
☆ 英語で語りかけて…英語を教えるのでは
なく、子どもの遊びの中に入り、英語で語
りかけながら楽しく遊びます。
☆ 遊びの仲間に…各保育所・幼稚園では、
指導の計画にそって保育・教育が行われて
います。サポーターは保育士や幼稚園教員
の動きに留意して、子どもたちの遊びの仲
間になります。
「W e lcom e k ids !」
昨年度 も県内九つの保育所 ・幼稚園にサポーターが派遣 されています。それぞれのサポーターが、
特技や持 ち味を生かし、太極拳や歌、リズム遊び、ゲーム等を取 り入れるなど、自然な形で英語に親
しむことができるよう工夫 していました。
派遣施設か らは、「日常の遊びを通 して外国の方、文化等 と触れ合 うことにより、英語に親 しみを
もてるようになった。」「カタカナ発音か ら抜け、生活の中で自然な発音であいさつや単語が言える
ようになった。」「クリスマス会やお遊戯会に英語の歌や踊 りを発表 し、保護者や地域の方々か ら大
好評 を得 た。」「長期 にわた り、親切、ていねい にかかわ って くれ るサポーターの活躍で、子 ども
一人ひ とりの遊びが充実 した。」「サポーター
の子 どもへのかかわ りを見て、一緒 に活動 し
た職員が学ぶ ことも多 くあった。」などといっ
た声が寄せ られました。
派遣サポーターか らも 「子 どもたちが、ゲー
ムや歌などを楽 しみなが らすぐに英語を覚え、
遊びの中 にも自然 に取 り入れている様子 を見
て、うれ しか った。」などといった声 を聞 くこ
「C om e on k ids !」
とができました。
平成 18年度の派遣 も 6月か ら始ま りました。サポーターとの出会いを通 じて、子 どもたちの
生活がよ り豊かなものにつなが ってほしいものと願 っています。
6
『地域において外国の生活や文化、言語などに親 しませるこ
とによ り、多様な文化や多元的な価値観 を尊重す る態度 を形
成 し、国際化に対応できる秋田の子 どもを育成する』ことを目
的 とした国際理解チ ャレンジクラブは、平成 16年度 に開始
され、今年 で 3年目 とな ります。昨年度は県内 15の市町村
22会場において、外国のことばや文化を取 り入れ、多彩なプ
ログラムを展開 しました。幼児か ら小学校低学年 までの子 ど
北秋田市チャレンジクラブ
もとその保護者が対象であることか ら、できるだけ遊び を通
し、自然 に外国文化や外国語 などに親 しめるよ う、コーデ ィ
ネーターの方々には工夫 したプログラムを作成 していただき
ました。目や耳で感 じるだけではな く、「フィリピンのお菓子
づ くり」(旧八竜町)や 「韓国料理をつ くってみよう !」(東成
瀬村)のように、舌で味わった外国文化 も好評でした。
また、昨年度は、県生涯学習センターを会場に、交流 フェス
テイバル 「チ ャレンジクラブBI
G PARTY」を開催 しました。
午前は親子 を対象 にしたチ ャレンジクラブ体験講座 を、午後
東成瀬村チャレンジクラブ
はチ ャレンジクラブの交流会 を企画 した ところ、県内各地か
ら500人 を越える参加者があ り、大変な熱気でした。各市町村
会場 の外国人指導員か らもご協力 をいただいて実現 した 「い
ろんな こ とば で “こん に ちは”ス タンプ ラ リー」では、「ハ
ロー !」、「ニイハオ !」「ナマステ !」など、各国のことば で
あいさつをする子 どもたちの声でたいへん盛 り上が りました。
右図のとお り、
昨年度延 べ296
回 開 催 され た
チャレンジクラブBI
GPARTY
チ ャレンジクラ
ブの学習内容の約半数は、「英語学習 ・英語圏文化 に
関す ること」が占 めました。県内 において も英語学
習 ・英語圏文化が とても身近であ り、参加する親子か
らの英語学習 に対す るニーズが高い ことがわか りま
す。「子 どもの適応能力 と吸収力の高 さをあらためて
認識す ることにな りました。」とい うコーデ ィネーターのことば に見 られ るように、参加 した子 ど
もたちは、チャレンジクラブを通 して 「楽 しみなが ら」人間関係を、特に親子のきずなや国際理解を
一層深めることができたようです。
今年度のチャレンジクラブは県内15市町村18会場で6月以降に開催されます。地域での
小さな異文化体験が、後の大きな国際化の芽となる活動であってほしいと願っています。
教育あきた 7月号 2006 No.
674
7
「獨立自尊」は、福沢諭吉がその著書で説い
た思想 を端的に表 した言葉です。それは、人
に頼 らずに自己の人格 と尊厳 を保つことの大
切 さを表 しています。昭和37年の開校にあた
り、信太四郎初代校長が教育目標 として掲げ
たものですが、平成 4年の創立30周年 を機に
校訓 と定めました。
校章のデザ インは、元秋田大学教授の阿部
米蔵氏によるものです。長い風雪の下で力 を
蓄えた秋田蕗が、陽春の訪れ とともにす くす
くと真 っすぐに伸び、丸い葉 を付けるさまを
象徴 したものです。そしてそれは、独立自尊
の校風 と、本校生の伸びてゆ く力や円満な人
格を表 しています。
本校の生徒は、ほぼ全員が大学進学 を目指
しています。今春の進学実績 も、四年生大学
合格者が国公立192名、私立202名 とな り、国
公立大学の合格者数では全県 トップとな って
います。
一方で、部活動加入率は非常に高 く、例年、
部活動加入率は70%弱、運動部加入率 も50%
前後 とな ります。水泳部や剣道部、吹奏楽部
など各部の活躍 もめざましく、「文武両道」が
合い言葉 となっています。
本 校 では、平 成16年 度 か ら 「保 護 者 ア ン
ケー ト」を実施 しています。保護者の方々の
率直な意見を伺 うもので、回収率は約70% と、
その関心の高 さを実感 しています。アンケー
ト結果 を踏 まえて、保護者 には、各分掌 ・教
科 ・ 学年か ら課題克服へ向けての改善策 を提
示 します。 さらに次年度、その改善策の実施
状況 と克服できなか った点 を説明 した上で、
新たな改善策を提示 します。
また今年度か ら、従来の 「進路アンケー ト」
か ら独立 させる形で、「授業アンケー ト」を実
施 します。教科担任が生徒か らの授業評価 と
要望 を受け止め、自 らの授業方法の改善 と生
徒の学力向上を目指すものです。
本校では、 このように様々な試みを積極的
に行い、教育活動の改善を図 っています。
【
平成18年 3月 卒業生進路状況】
進 学
国公立大学
私立大学
短期大学
専門学校
8
人数
184
72
12
5
就 職
人数
公務員
民間就職
1
1
平成16年度、文部科学省か ら、スーパー ・
イング リッシュ ・ランゲージ ・ハイスクール
(SELHi・セルハイ)の指定を受けました。
SELHi
とは高等学校における先進的な英語教
育 を研究す るためのプロジェクトです。そし
て、その研究の一環 として、韓国群山女子高
等学校 との交流がスター トしました。
次に掲げ る目標に向けて、毎年、生徒が相
互訪問 を行い、訪問の際の活動 を交流の中心
に据えて、共同で事業を計画 しています。
1 異なる文化を理解 し、尊重 しあ う態度
を育成する。
2 英語を コミュニケーシ ョンの手段 とし
て活用する力を育成する。
3 両国の教育事情に関する情報を交換 し、
長所を学びあう。
秋田南高校での英語交流活動 (H16.
7.
26)
1 2年間の交流の足跡
平成16年 7 月2
6日~28日
韓国群山女子高校より35人が本校訪問
姉妹校交流提携の締結
10月 1 日~ 3日
本校生徒30人が韓国群山女子高校訪問
平成17年 7 月2
5日~27日
韓国群山女子高校より28人が本校訪問
9月30日~10月 3日
本校生徒25人が韓国群山女子高校訪問
2 交流活動
交流は生徒 ・教員による相互訪問 を基本 と
しています。両校の生徒は、相手校生徒宅に
2泊のホームステイ、教員 3名 も相手校教員
宅にホームステイをします。学校での交流活
動 としては、合同で英語、数学などの授業 を
受けた り、英語でそれぞれの学校 を紹介す る
などの英語交流活動 を行います。 さらに、全
校の歓迎行事 を体育館で行い、自分の国や学
校の文化 ・芸能を披露 します。
群山女子高校前でお別れの前に (H16.
10.
2)
3 交流の成果 と展望
最初は、英語を母国語 とする国ではな く、
韓国の高校生 と英語で交流す ることが、 どの
程度効果的なのか とい う不安 もあ りました。
しかし、相手が持つ一種の英語の 「なま り」
をお互いに確認 しあうことで、多様な英語が
実感でき、バ ックグラウン ドが違 う相手の発
言 をじ っ くり聞 きあ うとい う、実践的 な コ
ミュニケーシ ョンの体験にな りました。
提携 を締結 した当初、3年間 とい う期限 を
決めましたが、 この姉妹校交流によ り得 られ
た成果のすば らしさを両校 とも高 く評価 し、
さらな る相互理解 と友好親善 を図 るため、2
年間の延長に合意 しました。 これまでの成果
を発展 させ、「英語学習」及び 「異文化理解体
験」の範囲にとどめず、 これか らの国際社会
の発展に貢献できる、有為な人材の育成 を目
指 していきたいと考えています。
群山女子高校で数学の合同授業 (H17.
9.
31)
教育あきた 7月号 2006 No.
674
9
平成18年度教育懇談会
県教育委員会では、例年、教育モニターになられた県民の方々から、教育行政についての意見や
要望をうかがう教育懇談会を開催しています。
今年度は「子どもたちが充実した学校生活を送るために」をテーマに、県内4ヶ所で活発な意見
交換が行われました。
懇談会で出された意見や提言等は、教育関連施策の検討に生かされるほか、モニターの記録とし
て公表されます。
中央地区①
5月27日 (土)県生涯学習センター
土)県生涯学習センター
△県南地区
県南地区
5月20日 (土)湯沢雄勝広域交流セ
土)湯沢雄勝広域交流 セ ンター
●モニターからの主な意見
・テーマの 「充実…」についてだが、目標 を
達成 した時に充実感が湧 くのではないか。
・興味が持てる楽 しい授業が、好き・
得意に繋
が ると思 う。そのため、小学校での専科指
導をもっと増やしてほしい。
・厳 しい先生か らたまにほめ られ るとうれ し
く、いつまでも心に残 るものである。
・学校生活 を充実 させ るために、家庭生活、
道徳心を大事にしなければ な らない。
●事務局から
・専科制は、学級担任 とはひ と味違 った指導
方法が行われ るため、他の先生の勉強にも
な り、学校全体の力 も付 く。
・ほめること、しかることも大切。「豊かでた
くましい秋田 っ子」になるよう対応 してい
く。
10
●モニターからの主な意見
・中高一貫校が どこの地域 に もあれば、6年
間充実 した生活が送れるのではないか。
・家庭でのしつけが基本だが、家庭、学校、地
域が連携 して進めた方がいいのでは。
・「いじめがない、友達 と仲良 く遊べる、勉強
が分かる」が満たされれば学校生活が楽 し
くなる。
・週休 2日ではゆとりがあ り過ぎる気がする。
昔の週 6日制に戻 したほ うがいいのではな
いか。
●事務局から
・中央地区にも中高一貫教育校 を検討 してい
るが、現段階では全ての地域にとい う話に
は至 っていない。
・学校、保護者、地域がそれぞれの立場で、時
代にあったしつけの仕方 を考えていかなけ
れば な らない。
△中央地区①
中央地区②
5月28日 (日)カレッジプラザ
日)カレッジプラザ
●モニターからの主な意見
・年配が多いのが秋田の強み。 もっと子 ども
たちが高齢者の知恵や経験 を聞けるような
接点があるとよい。
・子 どもたちが楽 し く過ごすためには家庭が
充実 していなければ な らない。
・子 どもたちが 「安全安心、楽 しい、勉強が
分かる」状態が充実 した学校生活ではない
か。
・スクールガー ドなどを組織化 して、地域の
人を巻き込んで機能することはできないか。
●事務局から
・総合的な学習の時間などで、地域、外 との
接点を広げ る取 り組みをさらに進めてい く。
・秋田市では全学区内で見守 り隊等のボラン
テ ィア組織が活動 してお り、登校時の様子
を学校へ伝えて くれ るボランテ ィアの方 も
いる。
△県北地区
謂違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違遺
医
医
医
医
虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞
医
医
医
医
医□教育モニター制度の目的
医
医
医
医 県民 の皆様 か ら教育行政 について の意医
医見 ・要望をうかがい、教育関連施策の推進 ・
医
医
医
医充実の参考 とする。
医
医
医
医□主な役割
医
医
医
医 1
.教育懇談会へ出席 し、県教育委員会医
医
医
医
医
関係者等 と意見交換を行 う。
医
医
.手紙 な どの通信手段 を使 って、意見医
医 2
医
医
や要望を寄せる。
医
医
医
.県教育行政 の現状 と課題等 に関す る医
医 3
医
医
医
アンケー
ト調査へ回答する。
医
医
医□任 期 2年
医
医
医
医□構 成 医
医
医
医 現在は、推薦 ・公募合わせて5
6人。多様医
医
医
医 な職業 ・年齢で構成 されている。
医
医
医
医
医
医
医
医
医
医 虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞
医
医
医
医
医
虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞
医
医
医
医
医 現在のモニターが今年度末で任期満了 と医
医
医
医 なることに伴い、平成1
9・20年度の教育モ医
医
医
医 ニターを年度内に募集す る予定です。任期医
医
医
9年 4月か ら平成21年 3月まで。 医
医 は平成1
医
医
医 詳 しい募集内容については、決定次第、医
医
医
医本誌やホームページ等でご案内 します。
医
医
医
医
医
医
医
<お問い合わせ>
医
医
医 教育庁総務課広報 ・広聴班
医
医
医
医 TEL0
医
188605113/FAX0188605851
医
医
医 E医
mai
l
:
kyo
ui
ku
@mai
l
2.
p
r
ef
.
aki
t
a.
j
p
医
医
医 h
医
t
t
p
:
/
/
www.
p
r
ef
.
aki
t
a.
l
g.
j
p
/
kyoi
ku
/
医
医
医
医
井違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違違亥
★教育モニター★
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
△中央地区②
県北地区
6月 3日 (土)大館国際情報学院高校
土)大館国際情報学院高校
●モニターからの主な意見
・充実 した学校生活に必要なのは 「よ く学び、
よ く遊べ」。大人の役割はその環境作 り。
・生徒同士、生徒 と教師の人間関係が稀薄に
なってきているように思 う。
・子 どもの居場所作 りが大切。小 さな ことで
も認めてあげ ることが必要だ と思 う。
・先生 も勉強会をして質を向上 させてほしい。
●事務局から
・子どもの人間力を高めるため、地域や社会 と
ふれあう機会を作 っているが、コミュニケー
シ ョン能力形成の基盤はやは り家庭である。
後日、次期教育モニターの 募集を行います
教育あきた 7月号 2006 No.
674
11
愚虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞虞喰
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
空
偶
寓遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇遇隅
企 画 展
県立博物館
6月 24日(
土) 8月 27日(
日)
●君はい くつとけるかな ? 科学の トリックに挑戦 !!●
展示 の各 アイテムには、「トリック」「意外なおどろき」
「ちょっとしたうそ」が仕掛けてあります。科学の発見にお
ける 「観察 → 仮説 → 実験 → 検証」という順序 を自然に体
験 して発見 する喜びを見 つけましょう。
宇宙からみた地球
音楽の木
電磁気系
電
磁気系
■ニュー トンの第 2法則 ?
■ファラデーの無磁石発電機
■ファラデーの自己発電モーター
■オームの冷たい電球
■オームの暗い電球
力学系
力学系
■焼き芋の平等な分け方
■ ロベルバルの不思議ばか り
■軽 くならない動滑車
■急 ぐなら直線 ?
■ラジオメーター
■砕氷船スター リング号
■永久運動 ?
光 ・音系
音系
■虹の掛け橋
■不思議なニュー トンリング
■新 ・光の三原色
■ ドップラーのサウン ドテーブル
宇宙に上下はない !で もこの
地球で生活 していた ら、日の
出や日の入 りはい ったいど う
なるのかな ?
木琴 を自動演奏するしかけを
つ くるならどうする ?
ボールの正規分布
何度か試 してできる山のかた
ちを くらべてみよう !
12
生物 ・環境系
生物
環境系
■オース トラ リアの朝顔
■地球の外から来た樹木
■五臓六腑
■宇宙からみた地球
■菜の花や月は東に日は西に
■雪は天からの手紙
数学系
数学系
■生き物がつ くるかたちと数
■放物線反射実験
■楕円ビ リヤー ド
■ボールの正規分布
■ピタゴラスの定理
■アルキメデスの思考天秤
■ ころころリング
■逆 さオルゴール
■音楽の木
■図形の詰め込み
導入系
導
入系
■博士の映像
教育あきた 7月号 2006 No.
674
13
秋田県交流員が甘粛省へ出発
今年で 6年目 を迎える秋田県中国甘粛省文化交流
事業において、今年度、秋田県か ら約 7ヶ月間甘粛省
に派遣 され る菊池晋学芸主事 (県埋蔵文化財 セ ン
ター)と石井志徳学芸主事 (県立博物館)が 5月 12
日、出発 のあいさつに教育庁 を訪れ ました。菊池学
芸主事は 「甘粛省の遺跡や文化財に触れるとともに、
秋田のすば らしさを伝えたい」
、石井学芸主事は 「県
立博物館か ら派遣 され る初年度 とい うことで、責任
も重 く身 の引 き締 まる思いである。言葉 についての
不安 もあるが、語学研修を活かして交流 し、事業の成
果を県民の皆 さんにお知 らせしたい」とそれぞれ抱負
を語 りました。
菊池学芸主事 (
左) と石井学芸主事
子どもの読書活動優良実践図書館・団体が文部科学大臣表彰の受賞を報告
例年、積極的に読書活動を行お うとする子
どもの意欲 を高 める特色 ある優れた実践活
動を行 っている図書館 ・団体等を讃えている
文部科学大臣表彰に、今年度選出 された能代
市立図書館 の石郷岡栄子館長 と明徳館 こん
わ会の菅原展子副会長、高橋和子理事が 5月
19日、受賞報告に教育庁を訪問。石郷岡館
長は 「能代市立図書館は明治に開館 し、おは
な し会は昭和 30年 ころか ら行 ってい る。
特に学校 との連携 を大切にしている」、菅原
左から石郷岡館長、菅原副会長、高橋理事
副会長は 「一般の方か ら応募 していただいた
作品のうち、優秀なものを集めて年 1冊童話集を作製 している。 さらに、 この童話集に採用 した作
品の中か ら紙芝居 も制作 している」 とそれぞれの取 り組みを紹介 しました。
こども総合支援エリア第1回調査検討委員会開催
5月 26日、昨年 11月にまとめられた「こども
総合支援エ リア (仮称)」基本構想案について多方
面か ら検討 を行 う委員会が、県生涯学習センター
で開かれました。 この検討委員会は、教育 ・医療 ・
福祉関係者のほか、学校や療育施設の保護者代表
など 18人 の委員で構成。 この日は、現在、建設
候補地 として名前が挙が っている秋田市内 5カ所
について、事務局か ら比較検討資料の説明が行わ
れました。また、全体会終了後は、教育部会 と福
こども総合支援エ リア調査検討委員会
祉部会に分かれ、具体的なサービス提供や機能の
在 り方などについて意見交換が行われました。検討委員会は、今年度中にさらに 2回開かれること
になってお り、構想の全体像について検討を行 っていきます。なお、次回は、7月 14日開催予定で
す。
14
編集 を終 えて
今回の F IFAワールドカップ
は、国内サポーターの深夜の応援
も実らず、日本にとっては残念な
結果 となりました。次回南 アフリカ
大会こそは、決勝トーナメントでの
勇姿を期待しましょう。
■ 「教育あきた」は、年 6回奇数
月発行です。
県の教育関連施設
や市町村の公民館、図書館等
に設置しています。
また、ホーム
ページからもご覧いただけます。
平成18年 7 月 6日 教
「育あきた」No
.
674
発行 ・秋田県教育委員会
編集 ・教育庁総務課
〒0108580 秋田市山王三丁目 1-1
TEL.
0188605113 FAX.
0188605851
Eメール kyoui
ku@mai
l
2.
pr
ef
.
aki
t
a.
j
p
15
h
t
t
p:
//www.
pr
ef
.
aki
t
a.
l
g.
j
p/kyoi
ku/
この印刷物は12,
200部作成 し、印刷経費は1部当た り36.
75円です。