11 月号 - 浄土真宗本願寺派|高岡教区

11 月号
高岡教区
2013
陛下が飯舘村を訪問され、その模様が新聞やテレビで
今月一日から四日にかけて、東日本大震災被災地支援プロジ
し、村の九十七%は未除染のままで、未だに放射線量が高く、
舘村はもう大丈夫なんだ﹄というイメージが広がった。しか
報道されましたが、
﹃陛下が訪問されているなら、飯
ェクト﹁今年も相馬へ富山米を送ろう!﹂として昨年度に引き
人が住める状態ではないのが実状です。
﹂
支援米は飯舘村の方たちと門徒推進員の方々によって五キロ
れ、職も失ってしまいました。しかし、何より許せないのは、
が、今回のことで牛を全て処分しなければならず、夢を断た
併 せ て 三 日の 夕
方た ち の訪 問 に
今回、飯舘村の
毎月の現金収入が欲しい大家側に迷惑がられるからです。い
れているのですが、振り込みが半年に一度という形式のため、
でいます。そのような﹃見なし仮設﹄は県から家賃が支払わ
いる方たちが、大家から契約更新を断られるケースが相次い
布 教:立川 証 師(小矢部市興法寺 浄教寺住職)
※お昼にお斎(お弁当)を準備しております。午前・午後あわせてお参りください。
☆今年も相馬へ﹁
富山米﹂
を届ける ∼ 交 流 会 も開 催 ∼
続いて支援米が募集され、教区内寺院四十六ヶ寺・門信徒二百
ごとに袋詰めされ、箱詰めされた支援米が高々と積み上げられ
村民の誇りであった牛舎を、国が勝手に汚染された草木や藁
﹁村では飯舘牛というブランド牛を育てていました。牛や
た。支援米の内、五トン余りが相馬組寺院の報恩講に合わせて
を運び込む集積場として使ったことです。恐らくは飯舘村を
九十名・十五団体より昨年を上回る七トンもの新米が寄せられ
搬送され、各寺院を通じて、避難中の門信徒に届けられている。
汚染土壌や瓦礫の処分場にする前提だったのでしょう。職を
牛舎は村民の誇り・命といっても過言ではありません。私自
また、残り二トンの支援米も今年中に有縁の仮設住宅や﹃見な
失った今は﹃飯舘村見守り隊﹄という自警団ボランティアの
た。三日には、飯舘村の三、四十代の青年たち九名が訪問され、
し仮設﹄に住む方
事務局をしています。未だに無人の村に泥棒に入る者が後を
身も村で管理していた牛舎で働き、酪農家を志していました
た ち に 搬 送さ れ
絶たないからです。
﹂
仕分け作業に参加された。
︵※写真︶
る手 筈 とな っ て
刻 に交 流会が 開
くら県側に改善を陳情しても未だに聞き入れてくれません。
﹂
﹁アパートやマンションなどの﹃見なし仮設﹄に避難して
催され、三十名の
等、国や行政の思惑に振り回され、二重三重の苦しみを受け
いる。
参加のもと、報道
高岡教区では今後も継続的な支援と交流を計画しており、
ている深刻な実状をお話しいただいた。
現地 の 実 状 や 故
十二月二十五日∼二十七日には支援班を派遣し、福島県内の
さ れ な い 過酷 な
郷に対す る想 い
仮設住宅にて餅つきとぜんざいの炊き出しを企画している。
︵詳細および募集は同封の別紙参照︶
を伺った。
﹁天皇皇后両
西本願寺高岡会館 報 恩 講 法 要 の ご 案 内
下 記 の通 り高 岡 会 館 の 報 恩 講 を勤 めます 。お誘 いあわ せて お参 りください。
日 時:11月26日(火) 日中―午前10時・逮夜―午後1時半
◎仏婦連盟が被災地に新米を届ける
高岡教区仏教婦人会連盟が、十月二十九日から三十一日にか
して、復興が緒についたばかりの被災地の方々へ思いを寄せ支
に被災地の現状を見てもらうとともに、ボランティア活動を通
内の二ヶ所の仮設住宅へ新米をお渡しする活動に併せて、会員
会員十八名が参加した。これは昨年に引き続き、宮城県名取市
さえもおり、そんな人がみんな亡くなってしまった。津波の
ていったが、その様子をわざわざ砂浜に降りて見に行った人
った時には海岸の一キロメートルほどの沖合がまで水が引い
高台から降りて行った人、あるいは二回目の津波が引いてい
てきたが、一回目の津波が引いたときもう大丈夫だと思って
(詳しくは同封のチラシをご覧下さい。)
※音楽法要への参加者を募集しています。
合唱活動の経験、並びに性別、年齢は問いません。どなたでもご参加頂けます。11 月 15 日(金)午後
7時より会館にて練習会を行いますのでどうぞご参加下さい。
よって五百人以上いた住民の約四割にあたる二百人ほどの人
が亡くなったが、津波が来るまでに避難する時間が充分あっ
たにもかかわらず、沢山の人が犠牲になった。その一番の要
援活動を続けることにもつながっていくのではないかというこ
ことを次世代の人に知っておいてもらうためにも、今回の津
けて、
﹁東日本大震災ボランティア並びに現地研修﹂を開催し、 因は津波に対する無知。津波は大小合わせると十回以上襲っ
とから開催されたもの。
(
)
(
)
2
波のことを語り継いでいきたい﹂とのことであった。
講演
この現地研修を実施するにあたって、各単位会には一袋五キ
第2部
翌三十日には名取市の箱塚桜 九十六戸 と愛島仮設住宅 百
音楽法要(宗祖讃仰作法)
ロ入りの新米の提供の依頼がなされ、百六十袋を超えるお米と
第1部
七十五戸 を訪問。昨年に続いての訪問ということから親近感
参加者からは、﹁実際に被災地に身を置いて初めて被害の
内容
メッセージが寄せられた。また、これとは別に十万円を超える
た将来の不安など、自身のつらい胸の内を話してくださる方
塩 屋埼 岬 で有名 な
大きさを実感することができたし、直接話を伺うことで被災
11月25日(月)午後7時∼9時
支援金が寄せ られ 、 をもっていただいたようで、中には震災によってもたらされ
お 米 の購 入 に充 て
がおられるなど、言葉をかけて頂く場面が多くあった。午後
山 六 観光 センタ ー
者の方々がどのような思いを抱いておられるのか感じること
「念仏者は社会問題とどう向き合うのか」
期日
テーマ
られた。
を 訪 問。 同 セ ン タ
ができた。それは新聞やテレビなどの報道とは全然違ってい
には宮城県石巻市で津波の大きな被害があった称法寺を訪問
ー で は 、 男性 職 員
た。地元に帰ったら一人でも多くの人にこのことを話したい﹂
参 加 者 は 、福 島
か ら津波 が襲 っ て
﹁仮設住宅の皆さんと親しく話すことができた。それは昨年
し、細川雅美住職から東日本大震災発生当時についてお話を
きた と きの状 況 に
の活動があったからだと思う。継続することの大切さを感じ
県 いわ き市久 之 浜
つ い て話を伺 った
た﹂などの声が聞かれた。教区仏教婦人会連盟では、今後も
伺った。
が 、﹁ 十 二 メ ー ト
継続した支援活動を行っていくことを検討している。
小滝信生氏(震災支援を続ける会事務局長・連研中央講師)
ご講師
町 の 浜 風 商店 街 や
ルを 超 える津 波 に
高岡会館報恩講お初夜「親鸞聖人を語る夕べ」
◇御同朋の社会をめざす運動のコーナー
狭山事件を知っていますか?
狭山事件とは、埼玉県狭山市で一九六三︵昭和三八︶年五月に起き
罪を や るの は 部落 に 違いな い ﹂との 住 民の 差別 意識 を煽 る こと にな り
ました。
が 、張 り込ん で いた 警察は 犯 人を 取 り逃 が し てし ま い 、そ の 二日 後に
きま す 。翌 日の 深夜 、被 害者 の姉 が 身代 金 を持 っ て犯人 と 接 触し ます
が 下校 後 、行 方 不 明にな り 、そ の夜 、身代 金要 求 の 脅 迫状 が 自 宅 に届
五月 には築 地 本 願寺 で﹁ 石 川夫 妻の 幸 せを 願う宗 教 者の 集 い ﹂も 開催
の狭山事件の再審の実現に向けての支援や 啓発を行 っています。今年
り 、む し ろ宗 教 が 温存 ・助長 し てきた と いう歴 史 の 反省 にた っ て 、こ
︵ 同宗 連 ︶では 、そ の よ うな 社会 の 差別 意識 に対 し て無 関心 であ った
本 願 寺 派 も 加 盟 す る ﹁﹃ 同 和 問 題 ﹄ に 取 り 組 む 宗 教 教 団 連 帯 会 議 ﹂
は 被 害者が 遺体 で発 見さ れ る と い う 最悪の 事 態を 迎 えま す 。 丁度 、そ
し 、社会へのアピー ルも行 いました。
た女子高生誘拐・殺害事件のこと です。五月一 日、被 害者の女子高生
の 二月 前に﹁吉 展ちゃん事件 ﹂でも 同様の失態を演じ世 論の大 きな非
被 差 別 部 落 に 集 中 的 に 見 込 み 捜 査 を 行 い 、石 川 一 雄 さ ん︵ 当 時 二 四 才 ︶
人 間の﹁ 善悪﹂を決め、人 間性をも否定すると いう﹁人 間のおぞまし
司 法 の 問題と いうこ と だけ ではな く 、も っと根 本 的 な 、出 自 によ って
事件発生か ら丸五十年が経ちました。この事件は 、この国の 警察や
を 別 件 で 逮 捕 、﹁ 自 分 は や っ て い な い ﹂ と 否 認 す る 石 川 さ ん を 一 ヶ 月
さ ﹂を 現した 様に思われます。
難 にさ らされ ていた 警察は 、捜査の行 き詰まりのなかで、現場付近の
も 拘留し続け 、ついには﹁殺しを認めれば十年 で出 られる ようにして
て﹁ 悪人 ﹂とされた方々であ りました。 差別を 学ぶことは、私たち自
親 鸞 聖人が 出 会わ れ 、救 いの 目当 てと 思わ れた 人 々も 、出 自 によ っ
そし て、翌年三月 、第一 審の浦和地裁で死 刑判決 、あ らため て事態
身 の ﹁ 人 間 性 ﹂、 さ ら に は ﹁ 念 仏 ﹂ を 問 う こ と に つ な が る こ と と 思 い
やる ﹂との 刑事の 甘言に、犯行を 認める 自白をさせ られます。
の 深刻 さを 知 った 石 川さ ん は 自白を 否定 、控訴 し た 東京 高 裁 では 無期
浜 野 信 宏︼
ます。
パネル展を開催いたします。
また、映画﹃SAYAMA
どなたでもご覧頂けますので、是非お誘い合わせのうえご参加下さい。
詳細は別紙チラシ参照︶
日︵水︶午後三時から五時まで富山解放連主催で上映されます︵参加費千円・
見えない手錠をはずすまで﹄が十一月二十七
十 一 月 二十 五 日か ら十 二月 二 日 にか け て西 本 願寺 高 岡会 館 二階 に て写 真
﹃冤罪・狭山事件五十年﹄写真パネル展と映画上映会を開催
︻ 高 岡 教区 教 区主 幹
懲役の判決が 下り、一九七七年八月 、最高裁の上告が棄却 、無期懲役
が確定します。その後、数回に渡る裁判所への﹁特別抗告﹂や﹁異議
申 し 立 て ﹂、﹁ 再 審 請 求 ﹂ の 取 り 組 み の な か で 、 当 時 の 捜 査 の 杜 撰 さ 、
物 証 や 状 況 の 様 々 な 不 合 理 な 点 、捜 査 結 果 を 翻 す 新 た な 証 言 な ど が 明
らか になって来る中 で、科 学的根拠を無視した﹁ 自白偏重 ﹂の捜査で
あることが問題になってきました。この事は、足利事件︵児童殺害︶
や 志 布 志 事 件 ︵ 選 挙 違 反 ︶、 富 山 で の 氷 見 事 件 ︵ 強 姦 ︶ な ど と 同 様 の
﹁ 警察による 冤罪を生み出す構造﹂と言えるでしょ う。
一 方 、﹁ 狭 山 事 件 ﹂を 生 み 出 し た 背 景 に は﹁ 被 差 別 部 落 ﹂へ の 差 別 意
識があ りました。捜査にあた った 警察はもとより、事件を報 道するマ
ス コ ミ も 差 別 を 助 長 す る よ う な 論 調 を 展 開 し 、﹁ あ ん な 非 人 間 的 な 犯
3
ラジオ放送∼西本願寺の時間∼
◇これからの日程(11/20∼12/21)◇
『みほとけとともに』
11 月
20 教区コーラス練習日
21 音楽法要習礼
22
23
福光教堂報恩講
(∼21)
全国門徒総追悼法要
(∼23・本山)
北日本放送(KNB)
・738kHz.
◎毎 週 土 曜 日(本 山 制 作)午前 6:15∼6:25
□第2・4日曜日(富山・高岡制作)午前 6:00∼6:10
◎11/16(土)
:木曽 隆 氏(新潟県・長永寺)
「今 を生 きる」
25 親鸞聖人を語る夕べ
26 会館報恩講
27 長寿苑ビハーラ活動
富山解放連映画上映会
28 職員研修旅行(∼29)
29
12 月
2 仏婦常任委・単位会長会議
仏婦ダーナ募金集金日
3 教区コーラス練習日
高岡教務所事務休
業のお知らせ
11月28∼29
日の2日間、
職員研
修旅行のため休業
いたします。
◎11/23(土)
:河智 義邦 氏(島根県・明賢寺)
「悲 しみの味 わい」
□11/24(日)
: 未
定 (富山教区)
◎11/30(土)
:河智 義邦 氏(島根県・明賢寺)
「預 かったいのち」
◎12/7(土)
:松月 博宣 氏(福岡県・海徳寺)
「 アミダさまを聞 くということ」
4 雨晴苑ビハーラ活動
寺青役員会
◎12/14(土)
:松月 博宣 氏(福岡県・海徳寺)
「おさとりの日 によせて」
5 仏壮理事会・忘年会
連研のための研究会
6 寺女連盟研修会
講社連盟もち米進納
(∼6・本山)
□12/15(日)
: 未
◎12/22(土)
:内田 正祥 氏(三重県・正覚寺)
「
7 中仏生のつどい
11 常例法座
定 (高岡教区)
参 らしてもらうでね」
【西本願寺高岡会館12月の常例法座】
14 中仏生のつどい
21 仏の子どものつどい
編集後記
最近話題になっている食品の虚偽表示が日を追うごとにあまりに
も多くなってきている。特に有名ホテルや百貨店等﹁高級﹂というイ
メージの所に集中しているが、これらの商品は、高価だが﹃安全﹄と
いう﹃信用﹄もあったはずだから消費者の立場からしたら騙されたと
いう思いが強いのではないかと思う。
問題は多々あると思われるが、店舗側にとっては、毎日同じ物をお
客様に出してはいるもの、毎回違ったお客様であるからわからないの
ではとタカをくくったのかもしれない。この問題で先人達が築き上げ
たブランドイメージは著しく失墜した。
ふと考えてみると、私達僧侶でも同じ事が言えるのではないか。先
人たちが築き上げてきたみ教えに対しての﹃信用︵信心︶
﹄を日々の
法務とさせて頂き、皆さんに伝え続けていこうとしているが、
﹁法事
等でお参りされている方は、毎回違うからわからないだろう﹂という
︵担当︶
どこかに驕りが見えたとしたら私達僧侶も今回の問題と同様になる
のではないかと思います。
ご講師:
未
定
午後1時20分頃からビデオ上映、2時から
お正信偈六首引のお勤めです。どうぞお誘い
あわせてお参りください。
☆お知らせ☆
『法輪せんべい』販売について
お茶菓子やご法事・ご法座の折のお扱いにいかがでしょう
か。お申し込み先は下記のとおり。
FAX.でのお申し込みも承ります。どうぞご利用下さい。
一袋二枚入りで価格は次の通り
※ 一袋二枚入りで価格は次の通り
・特大箱(175袋) 7,000円
・大 箱 (45袋) 2,000円
・小 箱 (16袋)
900円
お申込み先は・・・〒933−0003 高岡市能町1298
耳浦 康真(本誓寺) Tel.&Fax.(0766)23-9822