12.造血幹細胞移植 11余るグループ 11. 内山奏 35. 斉藤裕美59.伊達爽馬 83.林優介107.森松康 之 ■造血幹細胞とは ■造血幹細胞移植 <移植を必要とする疾患> 白血病 悪性リンパ腫など 1) バクタ 2)クラビット 微生物の感染、繁殖を防ぐ 3)ジフルカン 4)ゾビラックス 5)セルセプト GVHD予防のための 免疫抑制剤 6)プログラフ 7)グラン 免疫増強剤 8)献血ヴェノグロブリ ンIH <移植片対宿主病> (GVHD) o ドナーのリンパ球が受血者の全身組織を攻撃、破壊 する疾患。 o 拒絶反応とは攻撃する側とされる側が反対である。 o 成熟リンパ球が原因である。 o 移植後分化して成熟したリンパ球は、レシピエント に対して寛容 予防:急性GVHD(移植後100日以内に発症)予防の ために免疫抑制剤を投与する。慢性GVHD(移植後 100日以降に発症)の発症に対しては効果が証明さ れていない。 1)スルファトメトキサゾール トリメトプリム (商品名:バクタ) <作用> 造血幹細胞移植の際の細菌感染症。 グラム陽性菌、グラム陰性菌。 <作用機序> pteridine+PABA 1)スルファトメトキサゾール トリメトプリム DHP synthase sulfamethoxazole DHF reductase trimethoprim DHP DHF THF purine,pyrimidin e 1)スルファトメトキサゾール トリメトプリム <禁忌> ・本剤の成分またはサルファ剤に対し過敏症の既往歴のある患者。 ・妊娠または妊娠している可能性のある婦人。 ・低出生体重児、新生児。 ・グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠乏患者。 <副作用> ・食欲不振、悪心、嘔吐、下痢など。 ・重大な副作用として、血液障害、ショック等が起こる ことがある。 2)レボフロキサンシン水和物製剤 (商品名:クラビット) <作用> 造血幹細胞移植の際の細菌感染症。 グラム陰性菌、グラム陽性菌。 <作用機序> 細菌のDNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣ に作用し、DNA複製を阻害 2)レボフロキサンシン水和物製剤 <禁忌> ・本剤の成分またはオフロキサシンに対し過敏症の既往歴の ある患者 ・妊婦または妊娠している可能性のある婦人 ・小児等 <副作用> ・めまい、悪心、白血球数減少、不眠など。 ・重大な副作用としてショック、痙攣等が起こることがあ る。 3)ジフルカン (一般名:フルコナゾール) <作用> 体内の真菌感染症 造血幹細胞移植の深在性真菌症の予防 カンジダ症、クリプトコッカス症 <作用機序> 真菌のシトクロムP450 14α-ステロールデメチラーゼを 阻害することにより、細胞膜成分のエルゴステロール の合成を阻害。 3)ジフルカン <禁忌> 妊婦・産婦・授乳婦等 <併用禁忌> ・エルゴタミン ・ジヒドロエルゴタミン ・キニジン ・トリアゾラム ・ピモジド 3)ジフルカン <副作用> 吐き気や腹痛、下痢、発疹、頭痛、むくみなど 。 重大な副作用として、ショックや皮膚障害、血液障害、肝 障害など 。 4)ゾビラックス (一般名:アシクロビル) <作用> ・単純ヘルペスウイルス(HSV)、水痘-帯状疱疹ウイルス (VZV)に効果あり ・選択毒性を持つ 4)ゾビラックス 4)ゾビラックス <禁忌> 本薬あるいは塩酸バラシクロビル(類似薬)に対し過敏症の既 往歴のある患者 <慎重投与>ミコフェノール酸モフェチルとの併用 <副作用> 下痢、軟便、吐き気、腹痛めまい、ふらつき、眠気、頭痛 発疹、かゆみなど 重大な副作用として急性腎不全、重い精神神経症状など 5)ミコフェノール酸モフェチル (商品名:セルセプト) <作用> ・免疫抑制剤 → T細胞、B細胞の増殖を抑制する。 MMF MPA 5)ミコフェノール酸モフェチル <作用機序> MPA de novo pathway 5)ミコフェノール酸モフ ェチル <副作用> 感染症 白血球減少 リンパ腫、悪性腫瘍(特に皮膚) 胃腸障害 重い下痢 <禁忌> 本剤の成分に対するアレルギーの前歴 妊婦または妊娠している可能性のある人 併用禁忌 生ワクチン 6)タクロリムス (商品名 プログラフ) <作用> ・免疫抑制剤 →T細胞の活性化を阻害する。 6)タクロリムス <作用機序> T cell FK506 Ca2 + NF-AT P CaN FKBP NF-AT P nucleus IL2 Th1 Th2 6)タクロリムス <副作用> 感染症 リンパ腫等の悪性腫瘍 ウイルス性肝炎の悪化、再燃 糖尿病,高血糖等の膵機能障害 急性腎不全,ネフローゼ症候群 高K+血症 高脂血症 6)タクロリムス <禁忌> 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 シクロスポリン又はボセンタン投与中の患者 カリウム保持性利尿剤投与中の患者 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 <併用禁忌> 生ワクチン シクロスポリン・ボセンタン カリウム保持性利尿剤 7)フィルグラスチム (商品名:グラン) <説明・役割> ・G-CSF製剤である。 ・造血肝移植に先立って、移植前処置によってレシピエント の造血系を絶滅させた後に、好中球を増やすために使用され る。 <効能・効果> ・造血幹細胞の末梢血中への動員 ・造血幹細胞移植時の好中球増加促進 ・好中球減少症 (がん化学療法、骨髄異形成症候群などに起因する) 7)フィルグラスチム <作用> ・G-CSF受容体に結合⇒STAT3活性化⇒好中球・マクロ ファージ増殖促進 ・本来G-CSFはT細胞などで産生されるが、免疫抑制が なされたレシピエント体内では、T細胞が非常に少ないため、 薬物によって補われる。 グランのアミノ酸配列→ 7)フィルグラスチム <副作用> ・ショック ・芽球の増加 ・脾破裂 <禁忌> ・本剤の成分又は他の顆粒球コロニー形成刺激因 子製剤に過敏症の患者 ・骨髄中の芽球が十分減少していない骨髄性白血 病の患者及び末梢血液中に骨髄芽球の認められる 骨髄性白血病の患者 8)ヒト免疫グロブリン(PEG処理) (商品名:献血ヴェノグロブリンIH) <説明、役割> ・免疫グロブリンG(IgG)を補う。 ・免疫グロブリンは形質細胞からの放出によってその量を維持でき るが、自己免疫抑制治療中は形質細胞が少なくなっている。 <効能・効果> ・無又は低ガンマグロブリン血症 ・重症感染症における抗生物質との併用 ・特発性血小板減少性紫斑病 ・川崎病の急性期(重症時) ・慢性炎症性脱髄性多発根神経炎 8)ヒト免疫グロブリン <副作用> ・ショック・アナフィラキシーショッ ク様症状 ・肝機能障害、黄疸 ・無菌性髄膜炎 ・急性腎不全 ・肺水腫 ・血栓塞栓症 ・心不全 <禁忌> ・本剤の成分に対しショックの既往歴のある 患者 ・遺伝性果糖不耐症の患者 8)ヒト免疫グロブリン <最新トピック> 2011年9月、献血ヴェノグロブリンIHは「全身型重 症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の 免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)」の効 能・効果が承認されました。 ご清聴ありがとうございました。
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