14. 緑内障 Glaucoma 10余るグループ 10 池内 佑介 34 小寺 卓 58 津島 みさを 82 藤田 紘 106 吉田 賢 緑内障とは 眼圧がその機能障害のために健常眼圧をこえ視神経障害を来たした 結果としての視機能障害、特に視野障害を特徴をする眼疾患。 眼圧の維持 眼圧は、房水の産生と流出により調整されている。 分類 (1)原発開放隅角緑内障 (2)原発閉塞隅角緑内障 (3)続発緑内障 (4)発達緑内障 (1) 原発開放隅角緑内障 線維柱帯の目詰まり 眼房水の排出不全 眼圧上昇 日本人に多い 多くを正常眼圧緑内障が占 める (2) 原発閉塞隅角緑内障 生まれつき偶角が狭い 眼房水の排出不全 眼圧上昇 女性に多い 慢性では症状に気づきにくい 緑内障の治療 “眼圧を下げる“ point1 眼房水の産生を抑制する point2 眼房水の排出を促進する 開放隅角緑内障 閉塞隅角緑内障 薬物療法 1.点眼剤 房水産生抑制:βブロッカー、炭酸脱水素阻害薬 房水流出促進:PG製剤、コリン作動薬 2.内服薬 炭酸脱水素阻害薬 3.点滴静注 高張浸透圧薬 点眼薬について 点眼された薬物は、ほとんどが角膜を拡散によって通過する。 薬物は電荷を帯びていないほうが、眼内に通過しやすい 点眼のメリット • 直接、眼内の奏功器に作用させることができる(全身への薬物拡散防止) • 携帯でき、使いやすい(患者さんのコンプライアンス上昇) 点眼のデメリット • 涙液による希釈が起こる • 結膜嚢から鼻涙管を経て鼻腔へ、または結膜嚢から外へ流出する PBL課題の分類 1 点眼 1)チモプトールXE点眼液 2)レスキュラ点眼液 3)トルソプト点眼液 4)キサランタン点眼液 1本 1本 1本 1本 1日1回 朝 眼房水産生抑制 1日2回 眼房水流出促進 1日3回 眼房水産生抑制 1日1回 就寝前 眼房水流出促進 2 内服薬 1)ダイアモックス(250mg) 2錠 分2 朝夕食後眼房水産生抑制 2)グルコンサンK(5mg) 2錠 分2 朝夕食後 眼房水の産生抑制 ・ β受容体遮断薬 毛様体上皮のβ受容体に結合 → 交感神経β受容体を遮断 → 眼房水の産生抑制 → 眼圧降下 ・ 炭酸脱水素酵素阻害剤 毛様体上皮の炭酸脱水素酵素阻害 → 重炭酸イオン産生減少 → 後房中の重炭酸イオン濃度の低下 → 毛様体血管からの水分移行低下 → 房水減少 → 眼圧降下 チモロールマレイン酸塩 商品名:チモプトールXE 効能: 眼圧下降機序は毛様体における房水産生の抑制 作用機構: 交感神経β受容体を遮断 副作用: 眼刺激症状、角膜障害、霧視(かすむ)、 徐脈全身的に吸収される可能性があり、β- 遮 断剤全身投与時と同様の副作用があらわれ ることがある 禁忌: 洞徐脈、2度以上の房室ブロック、コントロール不十分な心不全などがある患者 喘息患者や慢性閉塞性肺疾患ある患者 成分に対し過敏症の既往歴のある患者 閉塞及び開放隅角緑内障のいずれに対しても適用され、第 1選択剤として汎用される。 ドルゾラミド塩酸塩 商品名:トルソプト 効能: 眼圧下降機序は毛様体における房水産生の抑制 作用機構: 毛様体上皮にある炭酸脱水素酵素を抑制し、重炭酸イオン 形成を遅延させ、ナトリウムの液輸送 を低下させることにより、房水産生を抑制する 副作用・禁忌 眼刺激症状、眼のかすみ、角膜炎・角膜びらん、眼瞼炎、結膜充血 重篤な腎障害のある患者 成分に対し過敏症の既往歴のある患者 アセタゾラミド 商品名:ダイアモックス 効能: 眼圧下降機序は毛様体における房水産生の抑制 利尿作用、抗てんかん作用利尿作用により、メニエル病や月経前緊張症 の症状をやわらげる。呼吸性アシドーシスや睡眠時無呼吸に効果がある。 作用機構: 毛様体上皮にある炭酸脱水素酵素を抑制し、重炭酸イオン形 成を遅延させ、ナトリウムの液輸送を低下させることにより、房 水産生を抑制し、眼圧下降作用を示す。 副作用・禁忌 知覚異常、胃腸障害、尿路障害(尿路結石)、低K血症、代謝性アシドーシス 禁忌 ・アジソン病 ・アステミゾール投与中。 ・急性腎不全 ・高Cl血症性アシドーシス ・スルホンアミド系薬剤の過敏歴ある者。 ・体液中にNa・Kが低下している者。 ・テルフェナジン投与中。 ・副腎機能不全 ・慢性閉塞隅角緑内障の者には長期投与しない。 ・無尿の者。 カリウム 商品名:グルコンサンK 効能: 不足しているカリウムの補給 副作用 高カリウム血症、心臓の伝導障害 禁忌 重篤な腎機能障害のある患者 アジソン病患者で、アジソン病に対して適切な治療を行って いない患者 高カリウム血症の患者 消化管通過障害のある患者 高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 エプレレノンを投与中の患者 眼房水の排出促進 眼房水の流出経路 1. 線維柱帯流出経路:線維柱体からシュレム管を通って流出する. 2. ぶどう膜強膜流出経路:虹彩根部及び毛様体筋を経て上毛様 体腔及び上脈絡膜腔に入って流出する. コリン作動薬→毛様体筋の収縮 →隅角の繊維柱体の収縮 →シュレム管への眼房水の流出増大 →眼内圧の低下 プロスタグランジン誘導体→ 前部ブドウ膜の炎症惹起 → 脈絡膜血管抵抗の減少 → ブドウ膜強膜流出経路への眼房水の流出増大 → 眼圧降下 イソプロピル ウノプロストン 商品名:レスキュラ点眼液 効能: 房水の流出を促進させ 眼圧を下げる 作用機構: プロスタグランジンF2α誘導体のイソプロピル ウノプ ロストンが、プロスタグランジン受容体に作用し、ブド ウ膜強膜流出路からの房水流出量を増加させる。 副作用・禁忌 一過性眼刺激,角膜びらん,角膜炎,結膜充血 “縮・散瞳を伴わない房水流出促進作用”を有する 国内外で最初の代謝型PG系緑内障・高眼圧症治療剤 ラタノプロスト 商品名:キサラタン 効能: 房水の流出を促進させ 眼圧を下げる 作用機構: プロスタグランジンF2α誘導体のラタノプロスト。 これが、プロスタグランジンFP受容体に選択的 に作用し、ブドウ膜強膜流出路からの房水流 出量を増加させる。 副作用・禁忌 虹彩色素沈着 一時的な刺激症状、角膜障害(目の痛み、かゆみ、異物感、かすみ目な どの症状が続く) など 妊婦、授乳中の婦人への投与に注意 角膜に速やかに浸透し、活性遊離酸に加水分解される不活性型プロドラッグ。 レスキュラの0.12%の点眼では問題となるような副作用を軽減。 眼圧下降量と眼圧下降時間の点で、最も強力な眼圧下降効果が特徴。 処方のまとめ 三剤併用 PG系+交感神経遮断薬+炭酸脱水素酵素阻害薬 イソプロピルウノプロストン(レスキュラ点眼薬) ↓ ラタノプラスト(キサランタン点眼薬) + チモロールマレイン酸(チモプトールXE点眼薬) + ドルゾラミド塩酸塩(トルソプト点眼液) 点眼薬多剤併用でも十分でない場合・・・ +炭酸脱水素酵素阻害薬 アセタゾラミド(ダイアモックス) ↑ 副作用を抑制するために +グルコン酸カリウム(グルコンサンK )
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