原子で書いた文字「PEACE ’91

今後の予定
10日目 11月25日 3・4章についての小テスト,答あわせ
講義(5・6章)
11日目 12月 2日 講義(6章の続き)
2回目口頭報告課題の発表
12日目 12月 9日 講義(6章の続き),班で討論
13日目 12月16日 2回目口頭報告
14日目 1月13日 2回目口頭報告の答あわせ,エンジンの効率
15日目 1月20日 小テスト,まとめ
16日目 1月27日 定期テスト
本日の課題 6章への感想・質問 (i-sysで提出)
口頭報告が終了していない人は授業終了後に相談に来ること.
1
小テスト2回目 解答
(1) 定温・定圧,H2O(液体)→ H2O(固体). q  w
① DEK :0
② DEP :-
③ DE :-
④q :-
(2) 定温・定圧, 2HF(気体) → H2(気体)+F2(気体) .
DH >0,理想気体.
①DEtherm:-
②DEmech:0
③ DE :+
④DEel:+
(3) 断熱・定積,エチレン(気体)→ポリエチレン(固体).
DEel<0.
① DE : 0
② DT : +
2
重り = 力学的周囲
宇宙
(熱力学的世界)
= 系
+熱的周囲
+力学的周囲
DEmech
DEtherm
系 DE
系=現在注目している部分
恒温槽 = 熱的周囲
P59 図4-3
3
力学的周囲 DEmech
w
系
q
DE
DEtherm
熱的周囲
宇宙
DEuniv = 0
系
DE K

DE P
DE
DEel
K, trans
3
 k BT
2
T により
分子集合
変化
状態に
(Tに比例) より変化
電子
状態に
より変化
4
<エントロピー>
p73
S  k lnW
孤立系(宇宙)のエントロピーは自発的に増大する.
(エントロピー増大の法則 or 熱力学第2法則)
エントロピーは乱雑さの指標である.
5
とても乱雑な部屋
(本もごみも床に散らかっている)
・・・
p72 図5-3
とても乱雑な部屋のパターンは
10×10=100通り
6
体積膨張
p74 図5-5
混合
p74 図5-6
7
結晶(分子位置固定)
液体(分子位置可動,体積変化小)
気体(分子位置可動,大きな体積膨張)
p75 図5-7
8
分子の向き(配向)の乱れ
p75 図5-8
9
Wエネルギー=1
Wエネルギー>>1
p76 図5-9
10
S  S 空間配置  S エネルギー
 k B ln W空間配置  k B ln Wエネルギー
p73
11
エネルギーとエントロピーの関係
• エントロピーが増えるときは必ずエネル
ギーが増えるか?
12
体積膨張
p74 図5-5
混合
p74 図5-6
13
発熱反応はなぜ自発的に進むのか?
p77
14
発熱反応はなぜ自発的に進むのか?
高エネルギーの(不安定な)結合
低エネルギーの(安定な)結合
Wエネルギー>>1
Wエネルギー=1
p77 図5-10
15
エネルギー
H
H-H
H
F
F
F-F
H-F H-F
H2(気体)+F2(気体) → 2HF(気体)
16
17
ボールが低い場所で止まるのはなぜか?
p78 図5-11
18
分子の運動
マクロな
物体の
運動
p78 図5-12
19
電池の本質は?
• 電池はなぜ電子の流れ(電流)を発生させる
ことができるのか?
20
「水池」による電池の説明
外部の回路を通じて,電子を放出しやすい物質
から電子を受け取りやすい物質に電子を移動
させるのが電池.
e-
ダニエル電池の場合
-極
Zn → Zn2+ + 2e-
+極 Cu2+ + 2e-→ Cu
Cu
Zn
Zn2+ Cu2+
21
エネルギー
≒電子エネルギー
電気エネルギーは低エントロピー
Cu2+ + Zn
e-
Cu
Zn
2e-
Zn2+ Cu2+
Cu + Zn2+
Zn から Cu2+ に直接電子を受け渡すと
単なる発熱反応!
22
吸熱変化が自発的に進行するのは
どういう場合か?
例: 水の蒸発
食塩の水への溶解
これらの変化でエントロピーはどうなるか?
(温度・圧力一定条件下で考えよ)
p79
23
液体
気体
蒸発
混合・溶解
24
DSuniv>0: 正反応が自発的に進む =不可逆
DSuniv=0: どちら向きにも反応は
自発的には進まない
=可逆
DSuniv<0: 逆反応が自発的に進む =不可逆
p82
25
力学的周囲
DSmech = 0
宇宙
DSuniv
= DS + DStherm+ DSmech
系
DS
DH
熱的周囲
DStherm
p81 図5-14
DSuniv = DS + DStherm >0 なら自発的に進行.
吸熱でStherm が減少しても,それ以上にS が 増
加すれば,自発的に進行.
26
重り = 力学的周囲
DSmech = 0
系
系
p80 図5-13
27
力学的周囲
DSmech = 0
宇宙
DSuniv
= DS + DStherm+ DSmech
系
DS
DH
熱的周囲
DStherm
p81 図5-14
DSuniv = DS + DStherm >0 なら自発的に進行.
吸熱でStherm が減少しても,それ以上にS が 増
加すれば,自発的に進行.
28
化学変化の進む方向はどのようにして決まるのか?
<熱力学からの回答>
宇宙(熱力学的世界)のエントロピーが増大する方向に
変化が進む.
(エントロピー増大の法則 or 熱力学第二法則)
定温・定圧過程では,
系の自由エネルギーが減少する方向に変化が進む.
(自由エネルギー減少の法則)
G  H  TS
29
G  H  TS
定温・定圧変化では...
DG  DH  TDS
DS univ  DS therm  DS
 DH / T  DS
 (DH  TDS ) / T
 DG / T
冊子p103
30
力学的周囲
DSmech = 0
DStherm = -DH/T
系
DS
DH
宇宙
DSuniv
= DS + DStherm+ DSmech
熱的周囲
p81 図5-14
DSuniv = DStherm + DS > 0 なら自発的に進行.
DG /T = - DH/T + DS > 0
DG =
DH
なら自発的に進行.
- TDS < 0 なら自発的に進行. 31
DGが負なら変化が自発的に進行
(DGが正なら逆変化が自発的に進行)
DG  DH  TDS
反応進行の要因
・DH が負(発熱する)
・DS が正(乱雑になる)
「エネルギーが低い方が安定」
→ 「自由エネルギーが低い方が安定」
32
温度変化についてのルシャトリエの原理が
成り立つのはなぜか?
=高温にすると吸熱反応が起こるように
平衡が移動するのはなぜか?
具体例 CaCO3 (固体) → CaO(固体)+ CO2 (気体)
+
+
DG  DH  TDS
低温
+
+
-(小)
高温
-
+
-(大)
T は絶対温度.
T とDT は違う.
33